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銀河への旅を終えて。Part⑤

2018-12-28 12:28:55 | 銀河鉄道の夜

根岸章

10数年前、おふくろが亡くなった。

それから8年くらい後、親父も亡くなった。

折に触れ、

『老人ホームで息を引き取った親父は、寂しい思いをしなかっただろうか?』とか……

『お袋は、幸せだったのだろうか?』などと思ったものだ。

 

かく言う自身も、過去大病をして(医者から見れば、大した症例では無いのかも知れないが)、死を意識した事もあった。

『今まで好き勝手やって来たから、ここで果てるのも仕方がないか』と……

 

死を間近に捉えると『死生観』が変わると言う。

変わると言うか、そもそも考えもしなかった事だ。

 

自分の幸せ、不幸せは、(犯罪に巻き込まれるなど)特別な場合を除き、考え方1つでどうにでもなる。

限られた時間、お金にも制約があり、決められたルールの中で、それでも自由はいくらでもあり、後ろ向きな考え方はせず、感受性豊かにすれば、小さな事でも喜びは得られるはずだ。

 

『銀河鉄道の夜』

原作者、宮沢賢治氏の、書した意図、

舞台演出、江ノ上先生の意図するもの、

……とは別に、改めて自分を見つめ直させてくれる、深く掘り下げてくれた作品だと思う。


撮影:Masami Gan Iwafune