パスポートで人を判断しない
今日の朝日新聞13面に,ロシア文学者の上田洋子さんの談話が載っている。
上田さんは,トルストイの『戦争と平和』を契機としてロシア文学を志した。そして,ロシアのウクライナ侵攻に大きなショックを受けた。日本人のロシア研究者で,「外国エージェント」と,名指しで入国を拒否される人がいるのを見て,自分自身も「もうロシアには行けない」と覚悟を決めている。そうしなければ何か言うことをためらってしまうという。両国にかかわるものとして,ロシアとウクライナ双方の友人に,思っていることをちゃんと伝えることが使命だと考えている。
日本は今こそロシア文化を知り,「あなたちの国には,軍事でない素晴らしい文化がある」「トルストイはまさに非暴力を訴えていた」と,ロシアの人たちに働きかけていくことが大事だと,上田さんは指摘する。
交流を絶ってしまうと,互いに恨みを持ち続け,それぞれがそれぞれの中でモンスター化してしまう。
「パスポートで人を判断しない」ことが大切だと,上田さんは訴える。
いい言葉だ。
ガクアジサイ
阿見町にて撮影
日本の自生種である。ヨーロッパにわたって手が加えられ,手鞠咲きのアジサイができた。ガクアジサイはガクアジサイとして,品種改良されている。わたしは,どちらかというと,手鞠咲きより額咲きの方が好きである。
STOP WAR!