ゴルビー逝く
元ソビエト連邦大統領,ミハイル・ゴルバチョフ氏が亡くなった。「ゴルビー」の愛称が似合う政治家だった。享年91歳。同世代の巨人がまた一人いなくなった。
大統領として自らソビエトに引導をわたした感がある。ペレストロイカ,グラスノスチという言葉は,当時わたしに新鮮な感じを与えた。挫折したとはいえ,彼の理想とした共産主義はどんなものだったろう。
テレビに映されるモスクワ市民の反応は,冷ややかなものが多かった。ロシアのウクライナ侵攻と裏腹なものを感じる。
プーチンは,ロシア大統領として「世界の歴史の歩みに巨大な影響を与えた政治家だった」と哀悼の意を表したが,「対話」通して歴史を前進させようとしたゴルビーに対し,彼は力によって歴史の歯車を逆転させようとしている。
ゴルバチョフ氏が学んだモスクワ大学。2009年撮影。
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