満月に聴く音楽

宮本隆の音楽活動(エレクトリックベース、時弦プロダクションなど)及び、新譜批評のサイト

4.6(sat) live and talk program ‘満月に聴く音楽’ ‘surrealism’ シュルレアリスム

2019-03-17 | 新規投稿
ひょんな事からとは言え、シュルレアリスムの名を冠したイベントを企画してしまうとは我ながら随分、ハードルを上げてしまったとも感じます。私がシュルレアリスムに熱中したのは実に80年代から90年代の初めくらいの事で、それはシュルレアリスム関連の書籍が豊富に書店にもあり、新刊書も出版されていた時期と重なります。やがてそれらがポストモダン関連の書籍と入れ替わるようにフェイドアウトしていったのを私は横目で眺めながら、シュルレアリスムに対する熱中度が少しずつ下がっていくのを感じていました。とはいえ一旦、強烈な影響を受けた対象に関する関心が完全に途絶える事はありません。当時の私は書店に行けば必ず、シュルレアリスム関連の新刊がリリースされているか確認する事を習慣としており、新刊があれば無条件で即買いです。そうして購入したシュルレアリスム関連の本は優に100冊を超えていました。
そして97年にアンドレ・ブルトンの評伝が出版された時に抱いた「やっと出たか。もう遅いわい」という当時の実感などについての回想めいた文章を5年前に出版されたバンジャマン・ペレの本についての批評の中で述べた事もありました。
2000年代とは私にとってシュルレアリスムが自分の中で、もう完全に過去のものになった時代でもありましたが、フェイスブックの中で松本和史氏による「関西シュルレアリスム研究会」に関する投稿を見つけた時、忘れていたシュルレアリスムなるワードにある種の既視感を覚えました。そんな研究会があるのかという驚きでした。その松本氏とはこれまでも何回かライブでジョイントしてますが、コラージュ作品やオブジェを使用してそれをスライドに映し、リアルタイムに映像を作っていくアーティストと認識していました。今回、オリジナルの実験映画とその解説をしていただく事で興味は尽きません。そして氏は自らを‘詩人’と位置付けている言葉の人でもあり、シュルレアリスム的真髄を垣間見る機会になりそうです。



4.6(sat) live and talk program ‘満月に聴く音楽’ ‘surrealism’ シュルレアリスム

Starlling
◦松本和史Mastumoto Kazuhito(Experimental movie)
◦Kazuto Yokokura(laptop)×長野雅貴Nagano Masataka(typewriter, other devices)
◦菊石 朋Kikuishi Tomo (poet reading)×宮本 隆(bass,sampler)
Talk about ‘surrealism’ 松本和史(詩人)聞き手:宮本 隆


@environment 0g [ zero-gauge ]
18:30 open 19:00 start
Charge2000 (excluding drink order)

evironment 0g [ zero-gauge ]
大阪市西区南堀江3-6-1 西大阪ビルB1F
https://nuthings.wordpress.com/

松本和史Mastumoto Kazuhito

1984年大阪府生まれ。IAMAS 情報科学芸術大学院大学 メディア表現研究科メディア表現専攻 修了。メディア芸術を考察しながらカセットテープレコーダーを用いて一人で輪唱ができる装置や、コンクリート・ポエトリーと呼ばれる図像的に文字を用いた詩表現などの作品発表を行なっている。音楽は Z-Z 言語「ウ」の Vo. を務めている。関西シュルレアリスム研究会の告知制作や会への参加も行っている。

/* Link on Dig. */ ≫ http://analicear.com

宮本 隆 MIYAMOTO Takashi

1985年より東京で様々なインディーズバンドで活動開始。95年、大阪でジャズロックグループ、時弦旅団(Time Strings Travellers)を結成。これまでに4枚のアルバムをリリース。2011年「defreezed songs」でゲスト参加した木村文彦の作品「キリーク」をプロデュースしたのがきっかけとなり、CD制作レーベル時弦プロダクションとして活動を活発化させ、「existense」(磯端伸一with大友良英)、「火の環」(シェシズ)を発表。リーダーグループとして、時弦旅団の他、3Mirrors(with 木村文彦、石上和也)があり、他に即興を主体とした様々なユニット、あるいはソロでの即興演奏活動も行い、2017年、ソロアルバム「poralization」(kyouレコード)http://www.jigen-p.net/miyamoto-takashi

長野雅貴 Nagano Masataka

1986年生。神戸在住。2004年頃、実験的ユニットN.O.Nを結成、ギターによる即興演奏を始める。メンバーのyuki nakagawaが企画するo/t/cへの定期的なsolo出演などを経て2011年から自主イベント「結節点!¡」を開催。セッションを中心に多くのアーティストと共演。2014年にShaktiMusicよりアルバム “、を打つ”をリリース 。演奏ではギターを中心に、タイプライターのような非楽器、エフェクターなどの機材/ 音源を組み合わせ扱う。ライブ活動や様々な交流を通じ新たな表現や響きを探求。現在はコンサートシリーズ”Momente”を月2回のペースで主催する。 http://bainm0.hatenablog.com

Kazuto yokokura:

大阪在住。感情表現というよりも、音による空間の構築に重きがあり、イメージ喚起・その他が可能な電子音楽~電子音響作品を志向している。

KAZUTOYOKOKURA× MASATAKANAGANO

アートスペースenvironment 0gの前身nuthingsで結成。即興演奏者NAGANO ×トラックメイカーYOKOKURAによるユニット。過去から現在、現在から過去への往還、尖端へと結ばれる試行。枠組みに囚われず可能性を模索し発信する場。参照にemptyset、joy divisonなど。 2017年より再始動。

菊石 朋Kikuishi Tomo

大阪市在住。9才のころから詩を書く。2017年1月に第一詩集『耳の生存』(七月堂)を上梓。2017年8月より 熊本地震と対峙し文学方面から復興を目指す 詩誌『みなみのかぜ』に二号より参加。
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