以前にも書いたことがあるのだが、うちの小さな庭には実のなる木が多い。
こんな狭い庭に、これでもかぁ、というくらい植えてある。
植えられている木々たちも迷惑な話なのかもしれないが、
なんとか生き抜いて、実ってくれている。
・・・今年は、梅の実が豊作。
(ただし、この梅は枝垂れ。最初から実をとることを期待して植えたわけではない。)
全くもって個人的嗜好だが、実が生るとワクワクしてしょうがない。
(それなら田舎で果樹園でも営めばいいかもしれない、と思わなくもないのだが・・・。)
(これはきっとお母ちゃんが猛反対するだろう・・・。^^;)
そして、その木々たちの中にビワの木がある。
それは、たまたま買って食べた、長崎の茂木のビワ。
美味しかったので、残った種を乾燥して、なんとか発芽させて、庭に植えたのだ。
記憶が曖昧だが、多分十年位前のことだったと思う・・・。
狭い庭なので、発芽した苗を何カ所かに植えた。
去年は、台風でその内の一本が倒れて、ちょっと大変だった。
というのは、ビワの木というのはかなり硬いのだ。
倒れた木を切って廃棄しようとしたのだが、硬くて簡単には切れない。
(新しく切れ味のいいノコギリを買ってきて切ったほど・・・。)
切った幹の部分は、これで木刀でも作ったら、きっと泥棒には効果的だろうな、
と思う位、素晴らしくまっすぐで硬くて重い木だった。
(・・・が、結果、惜しみながらも廃棄した。)
そんなビワの苗木の中で、唯一陽当たりのいい処に植えた木が一本。
それが去年くらいからようやく小さな実をつけ始めた。
・・・そして、今年。
花がかなり咲いていたので、期待は大きく膨らんでいた。
で、こんな感じに実が生った。
ホントはきちんと摘果して、袋でも掛けて食べれるようにしたかったのだが、
陽が当たるとはいっても、場所がちょうどお隣さんとの境界、
そして一段上のうちの庭には大きくなったサクラの木・・・。
こんな感じ。
つまり、脚立を立てにくく、手入れしにくい場所なのだ。
キチンと摘果して、袋かけをしていたら、おそらく立派に結実したと思う。
ふ~~、もうちょっと植える場所を考えればよかった。・・・残念である。
そんなこんなでこの数週間ほど、指をくわえてチョコチョコ庭の方を眺めていた。
すると、カラスが1羽、(おそらく毎日同じカラスなんだろうと思うのだが、)
この1週間ほど、一段上にあるサクラの枝に止まって、そこからビワの実をいじっていた。
微妙につついているような気配だったのだが、
なんと今日、さっきのこと、ついに実をもいで飛び立った。
なんの世話もしてないビワなので、器量も悪く、キズも入っている。
しかし、そのカラスには、きっとご馳走だったに違いない。
それから数回飛んできては、実をもいでは飛び去っていった。
カラスの子がいるのだろうか・・・。
十年もかけて育って、なんとか食べてみたかったのだが、
こちらの口には入らず、カラスのデザートに消えていった。
これも自然へのお裾分け、、、なのかな~。
カラスにお裾分けしていいものなのか、どうか、微妙なところだが、
彼らも自然(社会?)の中で生きている賢い動物。
雑食でゴミあさりで嫌われ者だが、うちのビワで腹がふくらむのなら、少しは役に立ったかな。
・・・でも、せめてカラスくん、どんな味だったのかだけ教えてほしいなぁ・・・
桃栗三年柿八年、この後に続く文句は、
柚子の大馬鹿十八年とか、、、梅は酸いとて十三年、、、とか、、、
枇杷は九年でなりかねる、、、とかいろいろ言われるが、
うちの場合は、約十年でビワが生ったということになるんだろうな。
まことに月日の掛かることである。
しかし、実のなる木は、楽しいもんだ^^
・・・なんとしてでも、来年は食べてみよう。