昨日はDVDで見た映画のことを書いたが、
今日は、映画館に行って観た映画『春を背負って』のこと。
今週は、DVDを借りてないということもあったが、
とある映画達人の知り合いの女史から、
「『春を背負って』、いいわよ。」というメールでの一言があったからだ。
この映画達人の女史。一目も二目もおく存在の方だ。・・・逆らえないし、・・・
で、いつも行く映画館に向かった。
以前はワーナー系のシネコンだったのが、
本格的に『イオンシネマ』に模様替えをしていた。といっても外見は変わらず、
料金体系とかがすっかり変わって、今までは50歳以上の夫婦は二人で2千円、
だったのが、55歳以上の人は千百円、に変更されていた。
若干年齢条件が厳しくなって百円アップしていたわけだが、
一応55歳以上は問題なく到達しているし、
イオンのオーナーカードを提示すると百円引きで千円になるので、
実質的には以前と同じということなので、実に助かる。
くわえてドリンクかポップコーンどちらかを一人分サービスというのもあったし、
消費税増税分のことを考えると、ちょっぴり得した気分に。
前回ここで見たのは、『42 世界を変えた男』。もうそれから半年余りが過ぎている。
時間の経つのは早いなぁと思いながら、いつもと同じ初回の上映を待った。
休日とはいえ、初回は人は多くないので、大体スクリーン中央の一番いい席が取れる。
お母ちゃんが無料のドリンクを片手に、僕は家から持ってきた伊藤園のお茶を片手に、
朝のちょっと清々しい(というか、少し冷房効きすぎかという冷気の)中、
長い予告編の後、『春を背負って』がはじまった。館内は、同じ様な世代の人が目立つ。
監督は、『劒岳』の木村大作さん。黒澤映画で著名なカメラマンだ。
雄大な立山連峰の山小屋を舞台に繰り広げられる人間ドラマ。
ストーリーだけを考えれば、おそらくそんなに複雑でもなく、意外とあっさりしている感じ。
親子の確執やそこを自分の居場所にした人とその人と関わっている人達との関係性を、
立山連峰の景色を背景に描かれている。
この山の景色があれば、演技はいらない、とまで木村監督は言っている。
実際、下手な演技はいらないと、ホントにそう思ってしまう。
ただ、フッと感じたのは、映画『49日のレシピ』にちょっと似通っているかなということだ。
人間、生きてきた人生では、誰にでもかかわってきた人との数々のドラマがある。
そういう点で、『49日のレシピ』に似てるなぁと思った。
しかし、絶対的に違うのは、背景で画面を圧倒している立山連峰・・・・・なのだが。
四季を通して、優しい自然やこの上もなく恐ろしいくらい猛々しい自然が、
この物語の根底に描かれている。映像の素晴らしさは、言葉を絶するくらいだ。
見終って感じる、なんとも言えない満足感、充足感は、言葉で表現しにくいくらい。
横で、家内はジワーッと涙を流していた。
この映画、やっぱり劇場で見るのが、大正解だった。
いい映画を見て、心のビタミンになった気がする・・・。