このブログを読んでくださっている方はサッカー少年少女の父母の方が大半だと
思いますが、そんな父母の方にぜひとも読んで頂きたい書籍を見つけましたので
紹介いたします。
それは「サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法」と言う本です。
編集長である私自身やってはいけない行動にかなり思い当たるものがあり、なるほど
と考えさせられました。皆さんはどうでしょうか?
大人たちは、子どもたちへしてあげるべき本当に大切なこと見失っているのかもしれません。
著者である池上正氏の肩書きは、ジェフ市原・千葉ジュニア担当コーチだそうです。
この本に書いてあった11の魔法を紹介します。
「だからダメなんだよ!」抽象的な言葉で叱ってばかりいませんか?
*怒ったり、小言を言うより前向きに取り組める雰囲気を作ろう。
2 上達する
「悔しくないのか!」負け始めると怒っていませんか?
*勝利至上主義ではなく、フェアプレーと「いいサッカー」で、子どもはぐんぐん伸びる。
3 楽しませる
「サッカーを最優先しろ!」子どもに押しつけてはいませんか?
*サッカーは「習い事」ではなく、「遊び」です。
4 気づかせる
「ちゃんと話を聞きなさい!」いつも世話を焼いていませんか?
*転ばぬ先の杖を用意しない。できない経験をさせると、話を聞ける子に育ちます。
5 考えさせる
「右へパス!」「そこでシュートだ!」試合の間中、子どもを煽っていませんか?
*自らの力で判断できる子が「あと伸び」します。
6 進化する
「俺達の頃はここまでやってなんぼだった、今の子はまだまだ甘い」
「今までこうやってきたんだから」古い概念のまま立ち止まっていませんか?
*スポーツは日々進化します。頭を切り替える柔軟性と勇気を持ちましょう。
7 夢を持たせる
「プロになりたいんだよな?」子どもより先に自分の望みを語っていませんか?
*大人の期待を伝えるのではなく、子どもが自発的に目標を持てるように導こう。
8 余裕を持たせる
「勝ちたいという気持ちが足らなかった」敗戦を精神論で片付けていませんか?
*余裕を持って子どもと接すれば本質が見えてきます。
9 自立させる
「失くすと困るから」電車の切符を大人が持ってあげていませんか?
*「できること」ではなく「経験すること」を重視しよう。
10 和をつくる
能力別にチーム分けするのがよいと思い込んでいませんか?
*同じ能力、同じ年齢で構成せずに、「異の集団」で子どもは伸びる。
11 問いかける
「何やってんだ!」「しっかりしろ」大量リードされたら怒鳴ってませんか?
*指示するのではなく、問いかけること。子どもから答えを引き出そう。
人それぞれの感じ方があるので、自分がここで語るより読んでもらった方が良いと思います。
あえて少し書かせて頂くと‥
池上さんは「子どもが困ったときに大人の顔を見るという状況が、日本では非常に多い」と言われています。
特に、スポーツというものは、練習したような場面がいつも実戦で出てくるわけではありません。
その都度、その都度、本当に微妙なのですが、違う状況がいっぱいでてきます。
すると、言われた通りの練習をやってきただけの子どもたちは、そういう状況に対応できません。
そこで、自分たちが思うように出来ない時、子どもたちが試合でどうするかと言うと、間違いなくコーチや親の顔を見ます。
「どうしたらいいの?」と。
サッカーの試合中、子供がしょっちゅうベンチや親の方を見ているチームが目につきます
そのチームからは決して良いプレーヤーは生まれないと思うのです。
中には、子どもに指示は出すけれども、言うとおりにするか、しないかは子どもの判断に任せている方もあります。
経験豊富なコーチは自分の経験でわかっているのです。
自分たちの言う事を聞く子より、いう事を聞かない子の方が、後で伸びているということを‥
「言われた通りに出来る子」ではなく、「自分で考えられる子」に育てるべきです。
また子育てにおいて、大人は子供が何か失敗をすると頭ごなしに叱ってしまいがちです。
子供の意見をあまり聞かずに、大人の意見を無理やり子供達に押しつけていませんか?
私自身も・・‥ 読んでいて恥ずかしくなりました。
子供達には本来気づく力、考える能力があります。
一方的に親の期待などを押し付け過ぎると子どもはその重圧に押しつぶされてします。
敗戦したときの父母の発言に。
「勝ちたいと思う気持ちが足りなかった」
「相手のほうが、勝ちたいと思う気持ちが強かった」
などと精神論で総括したり。
「今日はミスばっかりしてたね」
「どうしてそんなにミスしたの」
「あんなにミスすると勝てないよ」
これらの敗戦理由は、「間違いなく負けたことを子どものせいにしている‥」との事。
保護者として具体的な改善方法が思い描けないにもかかわらずミスばかりを指摘しても
何も進化は生まれない。
ヒーローズの選手達もよく、コーチや親の指示を仰ぐためか?ベンチをキョロキョロしてます。
コーチや親の指示がなく、きっと失点して不安で仕方が無いのでしょう。
あと読んで気になったのは‥
ブラジル、ヨーロッパのどこの国でも、小学生年代の全国大会は開催されていないのだそうです。
開催されているのは、日本、韓国など、東アジアの国だけで、かつてブラジルでも開催していた時期も
あるらしいけれど、やめてしまったという。
理由は、選手が育たなかったためだそうです。
小学生年齢で11人制サッカーをしているのは、日本、中国、韓国の東アジアの国だけで、サッカー先進国
では、小学生の全国大会をやらないだけではなく、そもそも11人制のサッカーをしていないらしいです。
オランダでは4対4、イギリスでは7対7や8対8が中心だそうです。
サッカーの基本中の基本は、トライアングル、つまり2方向へパスをだせる状況をつくることなので、少人数制
のサッカーで、基本を身体に覚えこませるというのが、サッカー先進国の選手育成のありかたのようです。
大会での結果を追い求めすぎると、勝利至上主義になって、サッカーを楽しませることや自ら考えさせることよ
りも、戦術に走りチームの勝利だけを追い求めることにもつながります。
戦術も確かに必要ですが、小学生の間は楽しくサッカーをさせ、個人のスキルをいかに伸ばすか、そして自ら
考えてプレー出来る子どもに育てることが大切だとこの本は訴えています。
サッカーのみならず、子育てに対する良いバイブル、一度読んでみる価値あります。
子どものために一生懸命サポートしているつもりが返って子供の成長を妨げているかもしれない・・・・
この本を読むとそんな気持ちにしてくれます。
編集部に1冊ありますので読んでみたい、ヒーローズ父母の方は遠慮なく森までご連絡ください。
※先日の初蹴りのフォトをレンママさんから提供して下さいました。
フォトアルバムにUPしてますのでご覧下さい。