「いい夫婦」ってどういうものなのでしょう?
おそらくいい夫婦の理想型なんてあるわけじゃあないでしょう。
結婚といっても、いろんな結婚がある。事実婚もあれば、同性婚、通い婚もあるし、結婚したければするし、ご縁がなければしなくてもいい。
「早く結婚しろ」とか「子どもは3人以上産め」とか言う人がたまにいるが、余計なお世話ですよ。結婚についてどうしても守らなければならない一般的基準などないと思う。
ただ私の子どもたちや若い人には、結婚を勧める。結婚していた方が「もしものとき」の安全保障になるから。
一人でいる方が暮らすのは楽だ。好きなときに寝れるし、好きな時間に好きなものを食べて、好きな音楽をかけ、好きな部屋にして「自分らしい」人生を満喫できる。
今はほとんどの家事労働をアウトソーシングできる。外食する場所はどこにでもあるし、コンビニだって一人分のメニューは充実してる。
昔はそうは行かなかった。「割れ鍋に綴じ蓋」とはよく言ったもので、男性は家事労働能力が低く、女性は賃金労働能力が低かった。お互いに相手がいないと生きていけない仕組みになっていた。
これはこれでよくできたシステムだったと思う。好き嫌いなんか言ってられなくて、配偶者がいないと生活が成り立たないわけだから。
でも時代は変わりました。もう男女ともに結婚する必然性がなくなった。それぞれお金を稼ぐことに専念すればよくなった。だから、今、男女とも生涯未婚率は大変な数値になってきている。
ご存知でしょうか?
生涯未婚率というのは、「50歳で一度も結婚歴がない人の割合」のこと。30年前の1990年地点でのそれは、男性が5.6%、女性が4.3%だった。
それが25年経った2015年には、男性23.4%、女性14.1%になった。男性の4人に1人、女性の7人に1人が生涯ついに配偶者得ることない人生を送るというリアルな数字が出ている。
そして、ご想像の通り、東京の未婚率が際立って高く、30代男性の未婚率は驚くなかれ43.7%、女性は34.1%です。この方々が40代に入ってばたばたと結婚するでしょうか。
私はそう思いません。40歳まで気楽な一人暮らししてきた(それだけ収入があったということ)母親に身の回りの世話をしてもらった男性が、同じように一人暮らしをエンジョイしたり、母親に家事労働を丸投げしてきた女性と結婚したいと思うでしょうか。
結婚してうまくいくでしょうか。難しいですよね。ですから、30代以上の未婚率はこれからもどんどん高くなるだろうと予測します。
ふた親がいるうちはいいでしょうが、両親が亡くなられたあとはどうするのでしょう。もうセーフティーネットがなくなるのです。
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