すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

シベリア抑留者記録「舞鶴への生還」が世界記憶遺産へ

2015年10月12日 | 日々思うこと

あっという間に三連休も終わり、東京の弟家族も帰り上越の娘たちも戻って、私は食器の片付けや洗濯と布団干しの後はいつものスローライフですが、市展の最終日であることをすっかり忘れてしまいました。

昨日の『なくそテ原発 柏崎大集会』に参加できなかったことで、日頃パソコンにあまり向き合わない上越の友人から「悪天候のためデモ行進は中止になりました」と思わぬ報告メールが届きました。解散時は小康状態でしたが主催者は大事を取って中止の選択をし、県内から1300人が参加したそうで一応成功なのでしょうか。」と、そして「メインスピーチの武藤類子さんのお話を聞き、改めて政府や東京電力に腹が立ちました。武藤さんは、これからのキーワードは三つあると・・・、①  諦めない事・・・道は長いけれど。②  繋がる事・・・緩やかに。③  一人一人が考える事・・・そして、あらゆる命を大切にするために自分のできることをする。安全保障も皆、同じだと思います」と、PC苦手の人だけに嬉しく読み返しました。

この季節ならではの熟れたザクロと柚子をいただき、お気に入りのマタタビのザルと一緒に撮りました。この後、小さな孫はザクロの一粒を口にし神妙な顔つきでしたが、次に柚子を鼻に押し当てて「いいにおい!」と・・・。

ところでユネスコ(国連教育科学文化機関)は、重要な歴史文書などを認定する世界記憶遺産にシベリア抑留者の引き揚げ記録「舞鶴への生還」を登録という嬉しいニュースです。第二次世界大戦後、日本が無条件降伏した1945年8月以降、当時のソ連が旧満州(中国東北部)や朝鮮半島などに駐留していた60万人規模とみられる日本兵らを、シベリアをはじめとするソ連国内やモンゴルなどへ送り、木材伐採や鉄道・道路建設といった労働に従事させられました。抑留は最長で1956年まで続き、飢えや寒さなどに苦しむ過酷な状況下で6万人近くが死亡したと推定され、地元の亡き村山常雄先生がまとめたシベリア抑留者名簿のこともあり何度かブログに書き込んできましたが、今回の登録申請者が京都府舞鶴市とはいえ嬉しいニュースです。

また中国が登録申請していた「南京大虐殺文書」も記憶遺産に認定ですが、これを受けて早くも自民党の二階堂総務会長は、ユネスコへの日本の拠出金はアメリカに次いで2番目で拠出金の在り方を見直すべきだという呆れる発言です。2014年度のユネスコ予算の日本の分担率は、米国の22%に次ぐ10・83%で約37億円、米国が支払い停止中のため日本は事実上のトップで、これ以外の任意拠出金を合わせると関係予算の合計は約54億円です。

自民党の片山さつき国際情報検討委員会委員長代行も、「中国の記憶遺産申請は政治的利用であり、記憶遺産の本来の目的を逸脱している」として、「専門家を集めて歴史の真実を客観的な証拠をあげて主張していきたい」と、歴史修正主義者のごとくの驚くべき発言です。世界記憶遺産へ時同じくして、シベリア抑留者記録を申請した日本は中国の南京大虐殺を否定し、ユネスコ拠出金も凍結という国際社会への恥ずべき行為は慎んでほしいものです。

ところで早朝のラグビーWカップ、勝ち点でベスト8には残れなかった日本はアメリカを相手に見事な勝利です。世界を驚かせた歴史に残る3勝でしたが優勝でも賞金はないそうで、ユネスコまでにもお金で物を言う政治家にはウンザリの連休の終わりです。


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