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金剛宗家の能面と能装束

2018-09-26 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
三井記念美術館へ、「金剛宗家の能面と能装束」を見に行ってきました。

能を観たことはないけど、能面にどうも心惹かれる私…

京都にある金剛流宗家が所蔵する小面「雪」が、三井記念美術館が所蔵する小面「花」と並べて公開され、とても貴重な機会だということで楽しみに行ってきました。

能面に関して私が知ってることといえば、
若い女→小面
それより年上の女→増女
くらい。
能が大好きだった秀吉が大事にした小面3面を「雪・月・花」と呼ぶそうで、ちなみに「月」はもう在りかがわからないらしい。どんな能面だったのかなー
この3面の中でも、雪よりは月、月よりは花の方がより若い女になっているらしく、確かに見比べると「花の小面」の方がつるんとした華やかさがある…気がする。

人間の顔は左右非対称で、左半分に感情が出る と言われますが、「雪の小面」の方が顔の左右で印象が違う。
右半分だけみると微笑んでいるように見えるけど、左半分だけみると真顔っぽい微笑みというか、いわゆる「目が笑ってない」みたいな印象。
同じ小面でも、年齢を重ねると女はこんな表情をするようになるんだな〜

ところで、今の「若い」と当時の「若い」って差があるよね…と思い調べてみたら、なんと
小面は15〜19歳くらいの女
増女は20代の女
だと!
ハタチ超えたら年増扱い!!辛すぎる!!
80歳超まで生きられる現代と、40歳くらいで寿命を迎えた当時とでは区切り方が違うのは当然なのだけど。
展示をみながら「私は増女だわ」とか思ってたけど、すでに充分「深井」だ。。


かなりたくさんの能面の展示がありましたが、なかなか足が動かなかったのは、やはり「増女」でした。
よく「能面のような〜」と表現されたときに皆んなが想像する、あの何の感情も読み取れない能面。
感情が現れる顔の三部分のどこにも、ほとんど特徴がないのです。
強いて言えば、口元がちょっと「嫌悪」の特徴があるような気もする。
でも能面全体をパッとみると、ほんと「無」表情のんですよね。そういう風に作れるってすごいことだと思います。
この面をつけて演じたときに、その動きによって陰ができ、様々な表情に解釈できるのですねぇ。

キャプションに美術品としての能面の解説がたくさんありましたが、私はただ、能面に現わされた表情や感情のおもしろさや奥深さに引き込まれて長居してしまいました。


「金剛宗家の能面と能装束」
@三井記念美術館 〜2018/9/2 会期終了



ひとり遊び

今回みた増女とは違うものですが、メイクアプリを使って 若く←→老け にメイクしてみました。
増女 増阿彌 東京国立博物館蔵


まずは増女 若返りバージョン
美肌効果つけて、マスカラ多め、チークとシャドウを入れて顔の余白を減らし、イエベの増女さんに合いそうなオレンジがかった赤の口紅にしました。


次は増女 老けバージョン
ファンデーションと、ほんの少しだけチークを入れて、マスカラやシャドウは最小限にし、目元のシワっぽさを出すためクマを入れ、老けて全体的に顔のパーツ(とくに目)が小さくなった感じに仕上げました。


…うーん 若返りバージョンはただ化粧が濃いだけな気もするなぁ。

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