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逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

恥ずかしい閣僚達の靖国参拝

2008年08月15日 | 宗教

『靖国公式参拝と慰霊の為の前提条件』

日本の反動右翼の主張のなかに『中国韓国は無知だ、靖国に位牌や遺骨が有ると思っている』と言うのが有りましたが、なるほどそうかも知れない。
中国韓国に限らず、外国人達には、日本人が自分達の同胞の亡骸を山河に打ち捨てたままにしているとは、たぶん信じられないでしょう。

世界中で一番貧しい国民でも、一番未開な種族でも同胞の亡骸を、そのまま野辺に打ち捨て朽ちるに任せ、葬らないなどは考えられません。

日本軍将兵の遺骨が半分近く収集されていません。
フイリッピンやニューギニアのジャングルには膨大な野ざらしになった遺骨が苔むすままになっています。

撃沈された軍艦や貨物船は全く手付かず状態、海にも陸にも百万人以上の日本人の遺骨が、打ち捨てられて家族のもとへは届けられていません。

現在でも遺骨収集は生き残った元兵士が老体に鞭打って続けています。民間有志によって今も細々と行われています。
しかし戦後60年以上経って、厚生省は遺骨収集事業の打ち切りを策しています。戦後を終わらしたいのでしょう。
死者の亡骸を彼等の家族の下に返さねばなりません。
慰霊の前提条件です。

慰霊とか顕彰とか言う前に、しなければ為らない最低条件です。
其の最低条件が軽んじられ、亡骸は野辺に朽ち果てようとしています。

日本軍も、以前には遺骨を家族に返して、靖国に祭っていたのですが、世界大戦の中期以後は、ぼろ負けで遺骨収集どころでは無くなり、白木の箱に石ころでごまかした。
国外に打ち捨てられているだけでは有りません。
国内でも事情は同じです。

世界大戦が始まっても最初の頃は、亡骸を回収し遺族に返していました。
当時靖国には20万人程度が祭られていたのです。
今の十分の一以下の当時の英霊を祭った靖国神社と、現在の靖国では大きく性格が違ってきています。
あまりに多くの戦死者に遺体収容(遺骨収集)が間に合わず、にっちもさっちも行かなくなってしまったのでしょう。
日本は、恐ろしいことに今も営々と戦争を続けているアメリカの、一桁違いの膨大な戦死者が出てしまったのです。

地上戦が行われた沖縄では地元の民間人が遺骨収集した為に殆んどが回収されましたが、民間人がいない硫黄島では、戦死者の家族の下に帰れず、半数が地下壕に眠ったままです。

政府は此れからも靖国程度の話で誤魔化し通けるつもりでしょう。
科学技術が進歩し遺骨からでも身元が特定できます。
本当に政府に慰霊の気持ちが少しでも有るなら遺骨の収集はぜひやってもらいたい。

無念の犬死を、そのまま放っておいて、何が『英霊』の『慰霊』でしょう!
野ざらしになったまま靖国に還れるはずがありません.
偽善も偽善,魂が靖国に還ってきていない。
還って来れないのは百も承知しているくせに、知らぬ顔して英霊を顕彰するなんて大偽善です。

遺体を回収せずに、死者のむくろを道端に打ち捨てて置いて、英霊の顕彰などと言う自称愛国者や靖国などは日本の大恥、世界のものわらいです。





『打ち捨てられた英霊達を、全く知らない若者達』

ある一定の年齢以上の人達は、常識とか出典とか言わなくともみんな体験として知っていました。
いやはや、・・・驚きました。!
靖国公式参拝を支持する若者達が、日本国が、日本兵の遺骨を収集していない事実を、ほとんどが、何も知らなかったらしいのです。
いったい靖国を支持する若者達は、何から歴史を学んだんでしょうか。?

小林よしのりや西部や藤原等の靖国論者達の言い分は、重箱の隅をホジクル事は得意でも戦争の本質は語りません。

彼等靖国文化人達は決して、都合の悪い事柄は書きません。
彼らから歴史を学んだつもりになっていたら、大きな間違いで、とんだ紛い物を掴まされた事に気が付くはずです。
本当に若者達には、日本に何が起こっていたのか。いい加減に戦争の本質に気が付いて欲しい。
遺骨収集に、日本は殆んど何もしていない事実を、今の若者達が知らされていない事実。
重要な事は何も知らせず、つまらない細々した知識を若者に教える右翼知識人たち。
歴史修正主義者は自分に都合の悪い事は、無かったことにします。

失敗や敗北、政府がついた嘘、軍がやった悪事などを教える事は自虐史観として退け、良い事だけを虫食いの様に教える。
それで、今のように大事な事実を知らない若者達が大勢出て来るのです。




『見捨てられた硫黄島の戦死者』

現在、硫黄島には自衛隊基地が有り民間人は立ち入り禁止です。
此処には一万人以上の同胞が家族の下に帰れず、骸は朽ちるにまかされています。

ほとんどの遺骨が収集された沖縄も小笠原も同時返還です。
違いは民間人の居住の有無で此れが大きい。
自分の生活圏に大量の遺体(遺骨)が有れば・・・誰が考えてもこの状態は尋常では有りません。
それで沖縄では殆んどの遺骨が収集されました。
返還されて30年以上たち、硫黄島は人家がない分、収集作業はかえって容易でしょう。
日本国内での、一万人以上の未収集など論外です。政府、厚生省の怠慢以外に何が考えれるでしょう。

正に目に付くところだけ始末した。其のほかは放って置いたのです。
日本より多くの戦死者を出したドイツでは遺骨の殆んどを回収しています。
この事実を外国人に知られたら、・・・正に『国辱』そのものです。

一方では、徒に当人の死体を野辺に晒したままにして放置し、朽ちるに任せる。
一方では、盛大に金や時間や人手をかけて、葬式や供養に手間暇かけるものが、何処の世界に、いるでしょうか。?
世界中探しても、そんな愚かな行為をしているものは、一人もいません。

戦争の後始末が済んでいません。
戦死者を家族の下に返すのが、慰霊の前提条件です。
慰霊とか顕彰とか言う前に、しなければ為らない、『最低条件』なのです。

年寄りでも死は悲しいのに、若い肉親を失った家族の悲しみは計り知れません。
遺品に付着していた髪の毛を欲しがった遺族の声を今でも思い出します。
数本の髪の毛でも、残された彼等遺族にとっては意味が有るのです。
自分達の仲間を、どんな事をしても家族の下に返す義務が有るのです。

東京都小笠原村の硫黄島を、06年9月に民主党の小沢一郎と管直人が視察しています。
1945年2月から3月にかけて日本軍22000人が玉砕したが、遺骨は4割にも満たない8510柱しか収集されていない。(9月19日の毎日新聞)
硫黄島の問題はNHKで以前スペッシャル特集が有りましたから再放送があるかも知れません。

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3 コメント

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厚生労働省の遺骨収集事業雑感 (suyap)
2008-08-17 13:45:39
こんにちは、
記事には出てきませんでしたけど、私が住む地域にも収集不可能の遺骨があります。数年おきに厚生労働省の遺骨収集事業が行われています。これが実現するのは、遺族・戦友会の地道な努力と、現地側の遺骨発見報告によります。

激戦地の遺骨は、個人確認はほぼ不可能の状態で出てきます。現在は遺骨の上をヤシの木が茂り、台風などで波に洗われた木々が倒れると、その根が抱えていた遺骨が出てくる…というようなケースも多いです。また、すでに民家が建ってしまったところの発掘はできません。それに宗教や生死間の違いから、遺骨を暴くという行為が受け入れられにくい現地事情もあります。

それでも細々と続いている遺骨収集事業を絶やさないために、国には厚生労働省援護局の遺骨収集事業にもっと予算をつけるように要求すべきでしょう。戦後の日の浅いうちは、民間で持ち帰るケースも認められたようですが、現在では人骨を飛行機に乗せるにも両国の許可が要ります。そういう面でも国の関与は必要かと思われます。

個人の確定ができない遺骨は現地で荼毘に付され(そうしないと移送できない)、千鳥ヶ淵の戦没者慰霊園に合祀されます。靖国に入れるのは、個人が確定した場合のみだそうです。

遺骨収集事業も、政府事業を受注する大手旅行会社や業者や厚生労働省職員の質により、ひどいものと良質のもののばらつきがあるようです。
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コメント有難う御座います (ブログ主)
2008-08-18 08:46:44
ヤップ島のように地上戦が行われ無かったと所でも、本土に無事帰還できた将兵は四分の一程度で、遺骨収集でも完全回収が出来ていない現状は嘆かわしい限りです。
ましてや万歳突撃が行われ玉砕した場所は、目も当てられない惨状です。
ご指摘の『民家が建ってしまったところ』とか『宗教や生死間の違い』とか『飛行機に乗せるにも両国の許可』とかの困難に全く関係ない東京都の硫黄島での遺骨が未収集なんですよ。
最激戦地とは言え、日本国内の其れも東京都内ですよ。
石原慎太郎に少しの愛国心とか人道とかの気持ちが有れば400億円を新銀行遊びに使うより他に幾等でも使い道は有った。

現在のペースでは収集活動が永久に続きます。厚生省はそろそろ止めたがっています。
フイリッピンの事例ですが、最近現地の大学の遺骨の権威の博士??を雇い入れ収集している遺骨から日本兵以外を除外しています。
骨を見て、此れは日本人此れは外国人と選別したそうです。
苦労して集めた元日本兵の老人や、ボランテアの若者達を憤慨させています。
現地の人々は我々は身内の亡骸を野辺に晒す風習は無い。見つかった遺骨は全て日本兵に違いないと話す。

千鳥ヶ淵の現状は酷いものです。
明確に法律違反を国が行っているんですよ。法律では無縁仏は個人個人の遺骨(遺灰)を保存しておく事になっていますが、千鳥ヶ淵の現状は全てを一緒くたにした挙句に再び高温で焼却して嵩を極端に減らして纏めて保存する方法です。

遺骨収集の現状は、現地で日本兵の遺骨はまとめて荼毘に付され一纏めにして千鳥ヶ淵墓苑に収容されますが此処でもう一度焼却処分されます。
とんでもなく小さくなった遺骨が保存されるのです。

法律では無縁仏は荼毘に付してそれぞれ一体ずつ骨壷に入れて墓地に保管するように定められています。
明らかな法令違反です。違法がまかり通っています。千鳥が淵墓苑は墓地にさへ登録されていません。
現在、死んだ兵士達の個人の尊厳は微塵も有りません。


シベリア抑留者たちのうち墓地に埋葬された遺骨を掘り起こしDNA鑑定して遺族に返す試みが始まっています。
個人の特定は実行しょうと思えば幾等でも出来るのです。

靖国と個人が確定とは何の関連も無いようですよ。理由は元々の靖国の存在理由に個人の慰霊は関係無かったからでしょう。
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何やら解同が蠢いているようです (ブログ主)
2008-08-18 11:04:40
いくら匿名にして偽装しても書いてある内容を読めば誰が書いたかは、ある程度は推測出来るものです。
連中は相変わらずですが、最近は余裕がなくなってきている様子が伺える。
余りにも馬鹿馬鹿しい、8ヶ月も以上続く護憲左派の恥部、解同の仕掛けた水からの伝言騒動(インチキ偽科学批判)を今も続ける心算らしい。
解同が、恥ずかしい大人のイジメ行為を当ブログ記事で暴露された腹いせに意味不明のコメントをしているようですが、大分、私の書いたブログ記事の効き目が可也でてきたのでしょう。
何事に因らず『掃除は修業の第一歩』です。
これからは暫く面白い落書きの掃除を楽しむことにしましょう。


『参考記事』
極左系に殴りこんだ解同系の仁義無き戦い『水からの伝言』
(解放同盟 / 2008年04月07日 )
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/6e7af0675cd9bbdd63920f1053dcbf3b

極左系に殴りこんだ解同系の仁義無き戦い『水からの伝言』 のそれから
(解放同盟 / 2008年04月17日 )
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/df668d17637cd9ed205523af3d9902f9

インターネット上の印象操作と偽装工作
(解放同盟 / 2008年02月12日 )
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/a30d40427da2ea4bf9c4d90932926fa6

続、インターネット上の印象操作、偽装工作
(解放同盟 / 2008年02月15日 )
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/185903bab9d5ff546fdc9c4d8479606e

『インターネット上の印象操作と偽装工作』のそれから
(解放同盟 / 2008年04月19日)
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/53fa387684fb44409edd88ec81480f54

京都市長選挙(行政と解放同盟との癒着)
(解放同盟 / 2008年03月23日)
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/cd11c220f120f54e1c91b6d586cb3778
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