『文民統制の意味』
イラクからの15ヶ月以内の米軍撤退を公約に掲げて当選したオバマ大統領は、アフガンでは正反対に米軍を増派し兵力を倍増させたが6月23日、これ以上の米軍増派を拒むオバマ政権の対テロ戦争の方針を批判したスタンリー・マクリスタル司令官をホワイトハウスに召喚し発言事実を確認した後、即座にアフガニスタン駐留米軍司令官を更迭した。
マクリスタ陸軍大将は一年前の6月に対テロ戦争で拷問・虐待に直接絡む特殊部隊の専門家としての経歴を買われてアフガン駐留米軍司令官としてゲーツ国防長官の推薦で就任したばかりである。
アフガン駐留米軍司令官の後任は決めずに暫定的に上部機関の米中央軍司令官のデビッド・ペトレイアス陸軍大将の兼務とした模様である。
『戦争の犬、スタンリー・マクリスタル』
1年前にアフガニスタン駐留米軍司令官に任命される以前、2003年から2008年までの5年間の長きにわたり、ペンタゴンの米統合特殊作戦コマンドを運営する当事のスタンリー・マクリスタル中将は外国での暗殺や破壊工作など隠密作戦を行う特殊部隊を指揮していた。
アメリカ国防省の『特殊作戦』チーム (SOT)の要は、国内外の区別や、戦闘地域と非戦闘地域の区別や、民間人と戦闘員の区別を考慮することなく、超法規的暗殺・組織的拷問・地域住民への爆撃・捜索破壊任務を無差別に行うことだった。
何のことはない。マクリスタの率いるSOTの『テロ対策』なるものは国家的な規模の『軍事テロ』に過ぎなかったのです。
『職業軍人、デビッド・ペトレイアス』
後任のアフガニスタン駐留米軍司令官のペトレイアス将軍は03年のイラク戦争開戦時には空挺師団長だったが、スンニ派武装勢力と軍事対決して掃討戦に失敗して事実上更迭されたケイシー司令官の後任として07年にイラク駐留米軍司令官となり前任の司令官とは正反対に、軍事的勝利を求めず政治解決(懐柔方針)に転換する。
ペトレイアスは今までの軍事解決ではなく敵対していたスンニ派武装勢力(覚醒評議会)と和解して、反米武装勢力に給与を支払いイラク情勢を劇的に改善することに成功している。
08年10月からは中東全域並びに東アフリカ、中央アジアなどを統括する要職であるアメリカ中央軍司令官に就任している。
中央軍は冷戦中は、ほとんど活躍せず名ばかりだったが現在ではアメリカ統合軍の中で最も重要な統合軍となっている。
『本当の敵はホワイトハウスの腰抜け』
アフガン駐留米軍のマクリスタル司令官は今週発売の米誌「ローリング・ストーン」で『暴走司令官 本当の敵はホワイトハウスの腰抜け共だ』と題された記事中でアフガンでの対テロ戦争を『大統領自身の、いまいましい戦争』などと語り、大統領を批判する発言を展開し責任を問われた。
米誌の記事中で、マクリスタ司令官や側近がアメリカ軍最高司令官である大統領や政権高官を片っ端から批判。
『オバマ大統領にアフガンへの大規模追加増派を進言したが、聞き入れられず、つらい思いをした。』
バイデン副大統領に対しては、『誰だい、そいつは?』
アフガニスタン・パキスタン問題を担当するリチャード・ホルブルック特別代表に対しては、『(電子メールは)開ける気もしない。』
アイケンベリー駐アフガン米大使に対しては、『裏切られた思いだ。われわれが失敗を犯せば、彼らは『そらみたことか』と言うのだろう。』
『上』が行えば『下』が真似るのは世の常で、マクリスタ司令官側近の軍人達も負けていない。
『(初対面の際)オバマがマクリスタル司令官について何も知らないことは明白だった。大統領自身の、いまいましい戦争を指揮することになる人物に対して、大統領は興味を抱いていないようにみえた。ボス(マクリスタル司令官)は、かなりがっかりしていた』
『(ジョーンズ大統領補佐官は)道化。(冷戦時代の)1985年で(思考回路が)止まっている。』
『ボス(マクリスタル司令官)は、ホルブルック米特別代表(アフガニスタン・パキスタン担当)を手負いの動物のようだと言う。ホルブルック氏は解任されるとのうわさを耳にし続けており、だからこそ(安易なやり方に飛びついてしまい)危険だ。』などと言いたい放題、明け透けに語っている。
マクリスタル司令官とその側近は戦時下の文民統制を脅かし『指揮命令系統を混乱させる』行為を繰り返していた。
オバマ大統領は、ホワイトハウスで記者会見し、司令官による一連の発言は、『民主主義の根幹である文民統制を脅かすものだ。(アフガン戦略をめぐる)議論は歓迎するが、分裂(を招く発言)は容認しない。』と厳しく批判した。
『自業自得か、身から出た錆』
マクリスタ前司令官の批判文章の載った雑誌が発売される前に、その司令官解任の処分の方が先に出た。
日本では見られないくらいに驚くほど早く、何とも迅速な対応である。
流石に平和ボケの日本の自衛隊とは大違いである。
鳩山由紀夫首相とは正反対で、今現実にイラクとアフガンという二つの戦争を行っている戦争ど真ん中の戦時国家の戦時大統領(最高司令官)はやることが違う。
それにしても地獄のアフガニスタン戦争で、ブッシュ共和党政権で国防長官をしていたゲーツを留任させ『軍事で解決する』(勝つ)と一瞬でも考えたとしたら、歴史の教訓や中東やイスラムの文化を完全に無視していた事になり、一体オバマ大統領は何を考えているのでしょうか。?
アフガンと地続きで当事は超大国だった陸軍国ソ連が10年戦ってアフガニスタンで敗北した経験(教訓)をオバマは『史上最強の空軍力のアメリカなら勝てる』とでも正反対に理解していたのでしょうか。?
アフガンのような『勝てない悪い戦争』に、軍産複合体の利益代表であるゲーツに騙されて破壊活動が専門の特殊部隊のマクリスタの様な『戦争の犬』を司令官に据えれば、今日のような事態は十分に予想された事柄である。
犬に餌を増やせば(米軍増派)戦死者は増えるばかりで、増派すればするほど、今度のマクリスタのように『もっと増派してくれ』となります。
アフガニスタンでも対テロ戦争は基本的に軍事解決は不可能で、根絶も勝利も無理なのでイラクのように政治解決(現地武装勢力と手打ちして撤退)するしかありません。
そもそも『テロ』は社会的な問題で起きる『刑事犯罪』なのですから、軍隊が軍事解決(勝利して終わる)できるものではなく政治的な解決しかないし、軍事力では無く性質も目的も違う『警察力』の範疇です。
『似ているようで全く違う日本の多母神症候群』
あれは今度の話とは遠く、日本の自衛隊という『何チャって軍隊』だから通用する脳内妄想の話で根本が違う。
ある意味、本物の戦争をしている米軍兵士とは大違いなのです。
日本の自衛隊員は『自衛隊法』や『憲法9条』で守られているので『上』の司令官がどれ程の無能でも何にも困らないので多母神程度の人材でも務まるのです。
普通の世の中でも、色々相反する情報が交差するのが現実の社会であり、特に戦争(軍事や外交)では敵からも見方からも意識的に大量のニセ情報がばら撒かれる。
ですから、タモ神のように『日本帝国の面子にとって都合が良いから』程度の理由で『ニセ情報』に飛びつくとは、トホホの極みで、反射神経は発達しているが中枢神経はバッタ程度の脳みそです。
本当の命の遣り取りをする戦争なら命が幾らあっても足らず、話にもなりません。
『平和の国だから許される多母神空幕長』
『自虐史観』憎しで凝り固まっている多母神とは大違いで、自分が生き残る時に一番大事なものは『自分にとって都合の良い情報』の事ではなく、その正反対で『自分にとって最も都合が悪い情報』をどれだけ早く正確に集めれるかにかかっている。
憲法9条の恩恵で、戦争を目的としない自衛隊幹部と、その正反対で戦争が義務付けられている米軍司令官とでは、出発点や順番が根本的に違う。
日本が生き残る為に一番大事な情報とは、所謂自虐史観のような『日本にとって一番不都合な事実や出来事』なのです。
絶対に戦争をしない憲法9条の下の自衛隊ならタモ神でも何ら不都合ではないが、戦争をするための軍隊であるなら大敗北間違い無しである。
『そっくりの連隊長発言と違いすぎる処分』
今度のニュースに比較的近いのは鳩山由紀夫首相がオバマに対して言ったという『トラスト ミー』批判の陸自連隊長の中沢剛1等陸佐(47)ですが1ヵ月後に同格のポストに移動させている。
この人物は連隊長を約1年間務めていたが、異動先は同格で更迭や降格ではなく防衛省内は『指揮官職から外した』だけの『処分とはいえない』処分です。
恐ろしい事実ですが、日本のような人口一億を超える大きな国でも一個連隊2000人程度の兵力で十分に武力で政権中枢を握ってクーデターは成功するのですから、これでは文民統制とは名ばかりで自衛隊は旧日本軍と同じような独立王国状態です。
こんな事を続けていれば文民政府は舐められるばかりですよ。
司令官の中沢1佐は宮城県で今年2月に行われた日米共同訓練で『(日米)同盟は外交や政治的な美辞麗句で維持されるものではなく、ましてや『信頼してくれ』などという言葉だけで維持されるものではない』と完全武装した自衛隊員に訓示したのですから、明確な文民統制を否定しているとも解釈できるし、最悪ではクーデターの教唆であるともいえるので、即刻、懲戒解雇が行わなれいと民主主義の危機でこれ以上に恐ろしいことはありません。
イラクからの15ヶ月以内の米軍撤退を公約に掲げて当選したオバマ大統領は、アフガンでは正反対に米軍を増派し兵力を倍増させたが6月23日、これ以上の米軍増派を拒むオバマ政権の対テロ戦争の方針を批判したスタンリー・マクリスタル司令官をホワイトハウスに召喚し発言事実を確認した後、即座にアフガニスタン駐留米軍司令官を更迭した。
マクリスタ陸軍大将は一年前の6月に対テロ戦争で拷問・虐待に直接絡む特殊部隊の専門家としての経歴を買われてアフガン駐留米軍司令官としてゲーツ国防長官の推薦で就任したばかりである。
アフガン駐留米軍司令官の後任は決めずに暫定的に上部機関の米中央軍司令官のデビッド・ペトレイアス陸軍大将の兼務とした模様である。
『戦争の犬、スタンリー・マクリスタル』
1年前にアフガニスタン駐留米軍司令官に任命される以前、2003年から2008年までの5年間の長きにわたり、ペンタゴンの米統合特殊作戦コマンドを運営する当事のスタンリー・マクリスタル中将は外国での暗殺や破壊工作など隠密作戦を行う特殊部隊を指揮していた。
アメリカ国防省の『特殊作戦』チーム (SOT)の要は、国内外の区別や、戦闘地域と非戦闘地域の区別や、民間人と戦闘員の区別を考慮することなく、超法規的暗殺・組織的拷問・地域住民への爆撃・捜索破壊任務を無差別に行うことだった。
何のことはない。マクリスタの率いるSOTの『テロ対策』なるものは国家的な規模の『軍事テロ』に過ぎなかったのです。
『職業軍人、デビッド・ペトレイアス』
後任のアフガニスタン駐留米軍司令官のペトレイアス将軍は03年のイラク戦争開戦時には空挺師団長だったが、スンニ派武装勢力と軍事対決して掃討戦に失敗して事実上更迭されたケイシー司令官の後任として07年にイラク駐留米軍司令官となり前任の司令官とは正反対に、軍事的勝利を求めず政治解決(懐柔方針)に転換する。
ペトレイアスは今までの軍事解決ではなく敵対していたスンニ派武装勢力(覚醒評議会)と和解して、反米武装勢力に給与を支払いイラク情勢を劇的に改善することに成功している。
08年10月からは中東全域並びに東アフリカ、中央アジアなどを統括する要職であるアメリカ中央軍司令官に就任している。
中央軍は冷戦中は、ほとんど活躍せず名ばかりだったが現在ではアメリカ統合軍の中で最も重要な統合軍となっている。
『本当の敵はホワイトハウスの腰抜け』
アフガン駐留米軍のマクリスタル司令官は今週発売の米誌「ローリング・ストーン」で『暴走司令官 本当の敵はホワイトハウスの腰抜け共だ』と題された記事中でアフガンでの対テロ戦争を『大統領自身の、いまいましい戦争』などと語り、大統領を批判する発言を展開し責任を問われた。
米誌の記事中で、マクリスタ司令官や側近がアメリカ軍最高司令官である大統領や政権高官を片っ端から批判。
『オバマ大統領にアフガンへの大規模追加増派を進言したが、聞き入れられず、つらい思いをした。』
バイデン副大統領に対しては、『誰だい、そいつは?』
アフガニスタン・パキスタン問題を担当するリチャード・ホルブルック特別代表に対しては、『(電子メールは)開ける気もしない。』
アイケンベリー駐アフガン米大使に対しては、『裏切られた思いだ。われわれが失敗を犯せば、彼らは『そらみたことか』と言うのだろう。』
『上』が行えば『下』が真似るのは世の常で、マクリスタ司令官側近の軍人達も負けていない。
『(初対面の際)オバマがマクリスタル司令官について何も知らないことは明白だった。大統領自身の、いまいましい戦争を指揮することになる人物に対して、大統領は興味を抱いていないようにみえた。ボス(マクリスタル司令官)は、かなりがっかりしていた』
『(ジョーンズ大統領補佐官は)道化。(冷戦時代の)1985年で(思考回路が)止まっている。』
『ボス(マクリスタル司令官)は、ホルブルック米特別代表(アフガニスタン・パキスタン担当)を手負いの動物のようだと言う。ホルブルック氏は解任されるとのうわさを耳にし続けており、だからこそ(安易なやり方に飛びついてしまい)危険だ。』などと言いたい放題、明け透けに語っている。
マクリスタル司令官とその側近は戦時下の文民統制を脅かし『指揮命令系統を混乱させる』行為を繰り返していた。
オバマ大統領は、ホワイトハウスで記者会見し、司令官による一連の発言は、『民主主義の根幹である文民統制を脅かすものだ。(アフガン戦略をめぐる)議論は歓迎するが、分裂(を招く発言)は容認しない。』と厳しく批判した。
『自業自得か、身から出た錆』
マクリスタ前司令官の批判文章の載った雑誌が発売される前に、その司令官解任の処分の方が先に出た。
日本では見られないくらいに驚くほど早く、何とも迅速な対応である。
流石に平和ボケの日本の自衛隊とは大違いである。
鳩山由紀夫首相とは正反対で、今現実にイラクとアフガンという二つの戦争を行っている戦争ど真ん中の戦時国家の戦時大統領(最高司令官)はやることが違う。
それにしても地獄のアフガニスタン戦争で、ブッシュ共和党政権で国防長官をしていたゲーツを留任させ『軍事で解決する』(勝つ)と一瞬でも考えたとしたら、歴史の教訓や中東やイスラムの文化を完全に無視していた事になり、一体オバマ大統領は何を考えているのでしょうか。?
アフガンと地続きで当事は超大国だった陸軍国ソ連が10年戦ってアフガニスタンで敗北した経験(教訓)をオバマは『史上最強の空軍力のアメリカなら勝てる』とでも正反対に理解していたのでしょうか。?
アフガンのような『勝てない悪い戦争』に、軍産複合体の利益代表であるゲーツに騙されて破壊活動が専門の特殊部隊のマクリスタの様な『戦争の犬』を司令官に据えれば、今日のような事態は十分に予想された事柄である。
犬に餌を増やせば(米軍増派)戦死者は増えるばかりで、増派すればするほど、今度のマクリスタのように『もっと増派してくれ』となります。
アフガニスタンでも対テロ戦争は基本的に軍事解決は不可能で、根絶も勝利も無理なのでイラクのように政治解決(現地武装勢力と手打ちして撤退)するしかありません。
そもそも『テロ』は社会的な問題で起きる『刑事犯罪』なのですから、軍隊が軍事解決(勝利して終わる)できるものではなく政治的な解決しかないし、軍事力では無く性質も目的も違う『警察力』の範疇です。
『似ているようで全く違う日本の多母神症候群』
あれは今度の話とは遠く、日本の自衛隊という『何チャって軍隊』だから通用する脳内妄想の話で根本が違う。
ある意味、本物の戦争をしている米軍兵士とは大違いなのです。
日本の自衛隊員は『自衛隊法』や『憲法9条』で守られているので『上』の司令官がどれ程の無能でも何にも困らないので多母神程度の人材でも務まるのです。
普通の世の中でも、色々相反する情報が交差するのが現実の社会であり、特に戦争(軍事や外交)では敵からも見方からも意識的に大量のニセ情報がばら撒かれる。
ですから、タモ神のように『日本帝国の面子にとって都合が良いから』程度の理由で『ニセ情報』に飛びつくとは、トホホの極みで、反射神経は発達しているが中枢神経はバッタ程度の脳みそです。
本当の命の遣り取りをする戦争なら命が幾らあっても足らず、話にもなりません。
『平和の国だから許される多母神空幕長』
『自虐史観』憎しで凝り固まっている多母神とは大違いで、自分が生き残る時に一番大事なものは『自分にとって都合の良い情報』の事ではなく、その正反対で『自分にとって最も都合が悪い情報』をどれだけ早く正確に集めれるかにかかっている。
憲法9条の恩恵で、戦争を目的としない自衛隊幹部と、その正反対で戦争が義務付けられている米軍司令官とでは、出発点や順番が根本的に違う。
日本が生き残る為に一番大事な情報とは、所謂自虐史観のような『日本にとって一番不都合な事実や出来事』なのです。
絶対に戦争をしない憲法9条の下の自衛隊ならタモ神でも何ら不都合ではないが、戦争をするための軍隊であるなら大敗北間違い無しである。
『そっくりの連隊長発言と違いすぎる処分』
今度のニュースに比較的近いのは鳩山由紀夫首相がオバマに対して言ったという『トラスト ミー』批判の陸自連隊長の中沢剛1等陸佐(47)ですが1ヵ月後に同格のポストに移動させている。
この人物は連隊長を約1年間務めていたが、異動先は同格で更迭や降格ではなく防衛省内は『指揮官職から外した』だけの『処分とはいえない』処分です。
恐ろしい事実ですが、日本のような人口一億を超える大きな国でも一個連隊2000人程度の兵力で十分に武力で政権中枢を握ってクーデターは成功するのですから、これでは文民統制とは名ばかりで自衛隊は旧日本軍と同じような独立王国状態です。
こんな事を続けていれば文民政府は舐められるばかりですよ。
司令官の中沢1佐は宮城県で今年2月に行われた日米共同訓練で『(日米)同盟は外交や政治的な美辞麗句で維持されるものではなく、ましてや『信頼してくれ』などという言葉だけで維持されるものではない』と完全武装した自衛隊員に訓示したのですから、明確な文民統制を否定しているとも解釈できるし、最悪ではクーデターの教唆であるともいえるので、即刻、懲戒解雇が行わなれいと民主主義の危機でこれ以上に恐ろしいことはありません。
ですから究極の官僚組織である軍隊の目的も、実は国防などは名目で二の次です。
一番目に守る対象は『国家体制』ではなく自分自身(軍隊)を守る事なのです。
ところが、軍隊も役所の一種なので当然手続きが予め決められているし、何かを行ったら報告書など書類の類が大量に必要になるもんなのです。
もう一つの『軍隊』の特徴は公開性(宣伝性)なのですよ。
公開性といっても軍隊の場合は『あくまでも宣伝目的』なので『正しく事実を公開する』の意味ではありません。
イラク駐留米国軍は何度も非武装の外国の外交官を攻撃して死傷させているが軍隊が軍事行動をしただけなので、大概は隠すことなく正当防衛であるとして発表しているのです。
唯一の例外的な事例は日本人外交官等3人を殺した時ぐらいですが、これは日本の外務省が隠蔽の主役を演じたのでしょう。
「米軍誤射説否定」の政府報告書は矛盾
2008年03月24日 | 軍事、外交
破壊と殺戮が任務の軍隊が軍事行動を隠す事は原則ありません。
ところが同じような軍事作戦でも、ゲリラ戦のコマンドーはこの正反対の性格を持っている。行動を『公』には公開しないのです。
官僚組織でありながら公開しないといえば、これはもうCIAに代表される諜報組織ですが、ペンタゴンでマクリスタが率いていた後方破壊工作の特殊部隊とは軍ではなく特務機関(CIAのような諜報、ゲリラ組織)なので、やはりその軍事行動は極秘なのです。
マクリスタがアフガン米軍司令官になってから無人機によるミサイル攻撃でアフガンやパキスタンでの暗殺が飛躍的に増加していますが、これは当然の結果であったわけです。
勿論無人機の暗殺行為は極秘に行われており、米軍から事後の精細な報告がなされる事はありません。
アメリカの言う対テロ戦争とは、実態が分かってきたが実は超大国アメリカが行う大掛かりな『テロ』のことだったのです。
しかし、マクリスタルがまだ現実を見ての話だったのに対して、タモヤンは脳内ソースでのお話だったのですね。
というか、アメリカのやり口って憎悪を増幅させてるだけじゃないですかね。岩下俊三さんのサイトで、911後にアンケートしたら、対テロ戦争で安全になったと答える人は居なかったって書いてありましたよ。
というか、軍も所詮は官僚組織で自己保身に走りたがるという事を忘れてはいけませんね。
マクリスタを対テロ戦争の専門家であるとして売り込んだのはゲーツ国防長官なのです。
そしてゲーツですが10年ほど前はC1A長官をしていて軍事畑ではなく対ソ連の宣伝広報や諜報の専門家です。
ところが冷戦崩壊でCIAがリストラされそうになったときに考え付いたのが、日本など同盟国との産業摩擦に介入するスパイ戦だったのですが、まもなくはじまったブッシュの対テロ戦争に活路を見出して、国防長官に横滑りして共和党から民主党に政権が変わっても国防省に居座っている。
我が国の軍産複合体と言うか対米従属命の北沢防衛大臣をそのまま留任させた管新総理と同じで、
ゲーツのような、こんな人物を何でオバマは留任させたのでしょうか。?