本編の主人公勧業相互銀行頭取の山城幹夫はとんでもなく悪いやつだ。セクハラ、パワハラ、横領どれをとっても今の社会では考えられないことだ。この小説が描かれた20年前はまだ大らかと云うか、権力社会だったんだな。そんな時代を思い出しまう一冊だ。