藤沢周平の小説には武家・浪人者の暮らしや貧しい男女の屈折した愛を表現したものや歴史上の人物を扱ったものもある。夜の橋は短編8編で構成されているが、多彩な人間模様にに考えさせられる。一方、義民が駆けるは藤沢の故郷に伝わる実話を題材にした歴史小説だ。実在人物が登場するので一層興味をそそられる。