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考古学と映画 13(宇宙の旅と考古学)

2002年02月21日 | 日記
 あれは確か、考古学実習の石器の実測の授業でした。その先生は、教育委員会で発掘調査をされていて、埋蔵文化財調査の現場で活躍されているいる方です。ヒゲがトレードマークのいい先生です。
 最初の授業の日、石器実測の概説から話を始めて、いろいろ考古学の話をしていたのですが、どういうわけか途中で映画の話になりました。そこででてきたのがあの有名な「2001年宇宙の旅」でした。

 2001年宇宙の旅。その題名とは裏腹に最初の場面は大昔の人類の場面からはじまります。先生が熱く語るには、その最初の場面が考古学への道を選ぶきっかけになったのだそうです。

 その先生の薦めにしたがってかなりのSF音痴である私は初めて「2001年宇宙の旅」を見ることとなりました。

次へ続く

 

考古学と映画12(トトロの森と考古学)

2002年02月16日 | 日記
埼玉県にある本当の「トトロの森」は幸せですね。開発される心配はありませんから。全国にトトロが住んでいそうな森はいっぱいあります。「平成狸合戦」はそんな森が開発されそうになるお話でした。確かどこかのニュータウンが舞台だと思います。

 皆さん現在全国で発掘調査はどのくらい行われているか知っていますか?実はだいたい年間で1万件もの発掘が行われています。そのうち大学や自治体で研究目的で行われる学術発掘はたったの300件くらいしかありません。あとは開発に伴う緊急発掘が大部分を占めます。これらは70年代80年代のニュータウン開発の増加に伴うように増えていきます。

 そして同じだけの遺跡が開発の波に飲まれいきました。「平成狸合戦」のあのかわいそうな狸たちのように。でもそれは、しかたない面もあります。開発がなければ調査は進まないし、縄文の家がでたから、あんたの家は建てちゃダメだ!とはいえないですよね。そこで、よっぽど重要な遺跡をのぞいて図面にのこしておく「記録保存」という方法で保存しているのです。

 しょうがないと言いつつも慣れ親しんだ緑やきれいな川がなくなっていくのは、悲しいものです。

 あー暗くなっちゃった。次回はじゃあ明るく楽しく「2001年宇宙の旅」の話でもするとしよう。考古学とどういう関係があるかは次回のお楽しみ♪

考古学と映画11 (トトロの森と考古学)

2002年02月15日 | 日記
前々回、台湾の映画題名の話をしました。あの「樹羅公園Ⅲ」はもちろん「ジュラシック・パークⅢ」のことです。それでは「風之谷」「天空之城」「螢火蟲之墓」といえばどの映画だと思いますか?これらは台湾でも人気のスタジオ・ジブリの作品です。台北の安いCD屋(ほとんど半額)で主題歌のコレクションを見つけました。

そのCDに収録されていたのが「龍猫」です(ちょっと猫の字が違うのですがでませんでした)どの映画だか最初はわからなかったのですが、これは「となりのトトロ」です。「トトロ」の話は前回もしたのですが今日はちょっと視点を変えて。

 ジブリの作品には「人」と「森」の関係を書く作品が多くあります。「トトロ」もそうですし「もののけ姫」、「平成狸合戦」「風の谷」なども自然と人間のかかわりを描いています。

 ところで、私の家の前には私が勝手に「トトロの森」と呼んでいた山がありました。しかし5年ほど前にその山は崩され、跡地には大きな病院が建ちました。生活は便利になりましたがなんともいえない喪失感が残ったものです。
  
 全国では私の「トトロの森」のように開発によって消えていってしまう森や林がたくさんあります。そして、その開発を追いかけるように、発掘調査は行われます。その遺跡も「トトロの森」と同じように次々と消えていってしまうのです。
次へ続く(といって続いたためしがない)