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エウレカセブンAO 完。

2012-11-21 23:11:47 | 感想
交響詩篇エウレカセブンの続編として発表されたエウレカセブンAO。

今年4月から22話が放送され、二ヶ月後に完結編として23・24話が放送され完全な終りを迎えた。

交響詩篇エウレカセブンは京田知己の監督としては二作目であり
初のオリジナル作品謂わば京田知己監督のデビュー作と言っていいと思う。

この時期は、後にコードギアス反逆のルルーシュや天元突破グレンラガンに続く僕のロボットアニメ黄金期で、
交響詩篇エウレカセブンはそれらのオリジナルロボットアニメの中でも最高位に立つ作品だ。

思春期の主人公勢の子供達のボーイ・ミーツ・ガールというストレートな恋愛要素に、
戦争をする大人たちの哲学と、最後の愛が世界を救うという分かりやすさで
爽快感と感動と考察を与えてくれた。

僕の中では主人公はレントン・エウレカじゃなくてドミニク・アネモネです。

それで今作エウレカセブンAOは、交響詩篇エウレカセブンの続編として始まったわけですが、
それがキービジュアルと共に発表した時から終わってから一気に見ると決めて今まで我慢して、
完結編が放送されたことで一気に見ました。

そして見終わって思った事をそのまま言えば何故こんな落ちにしたのかでした。

交響詩篇エウレカセブンの続編という位置づけだったのでその後の話だと思っていました、
前作はトラパー粒子という未知の粒子が大気中を漂う惑星という設定で地球的なものは何もなく、(例えば建物とか国の名前とか)
劇中で自分たちの先祖が地球と呼ばれる星に住んでいたという話に少し触れる程度でした。

前作の終盤で実はその惑星が退廃した地球だったと分かるのですが、
今作は最初から地球が舞台で国の名前なども一緒で、前作よりも現実感のある世界観でした。

その地球は退廃した星ではなくちゃんと人類も文明もある世界で、
トラパー粒子もありますが、スカブコーラルと呼ばれるトラパー粒子を産み出す元になっているものの設定が違っていて、

レントンとエウレカの子供であるアオが主人公なのですが、主人公は13歳と言うことで
13年後と考えると余りに突飛な発展というか筋道がおかしいのでこれはどういう事だろうと
思いながら見てました。

見ている内に段々と世界観が分かって来て、
ここからどうやって前作とのつながりを作っていくのかと期待してました、

クォーツガンの一発目を打った回までは、
月光号やニルバーシュ、そしてエウレカとの邂逅で遂に動き出すかと思いましたが、
話の展開はありましたが結局AOの独立した展開となりました。

その後もナルやトゥルース、アオやフレア、エレン等の掛け合い展開はあれど前作にリンクする様子がなく、
尚且つ伏線を貼り続けたまま終盤に突入、色々なキャラ達の伏線を貼りまくり
どう回収するのかが見ものという感じでした。

そしてあの纏め方。

24話っていう短い尺に、タイムスリップネタを入れるから、
なかったことにする銃なんてものを導入しないといけないことになったんだ。

素直に前作の続きを描いてくれればよかっただけなのに。

なかったことにするなんて、24話かけて積み重ねて来たキャラたちの出来事も経験も全て意味がなくなるじゃないか。

それとレントン、レントンが出てくれた事は嬉しかったですが、声がホランドって何でやねん。

それにレントンがスカブコーラルを壊せば、世界が救われるけどエウレカが死ぬことになるでもアオが生きるためにはしょうがないって、
お医者さんに子供を作るのも生むのも親のエゴだからこれも受け入れるって、

その大人のエゴのために、滅ぼされそうになった交響詩篇エウレカセブン世界をゲッコーステイトが必死になって守ったんじゃないのか。

確かに前作は人類や星で今作は母親一人だけどさ、そういうことじゃないだろレントン。

結局アオがそれを止めて、敵の存在をなかったことにする銃で消すことに寄ってエウレカとレントンを元の世界に戻して、自分は時間を漂流して、
似た世界に戻ってきて終り。

その世界はアオの事を知っているかは解らないっていうのは今回の場合、知っている事を明確にしたほうがいい気がしました、
じゃないと、24話までの登場キャラ達が報われたのかが解らないから今まで見てきた結末が曖昧に感じる、
だからこれがハッピーエンドなのかどうか判然としない。

作画と音楽は相変わらず良かったですが、交響詩篇エウレカセブンの続編と銘打つのは止めて欲しかった。

空に舞うエウレカをアオがニルバーシュのコクピットに導くシーンや
アオが自分の命を掛ける決断をして最後の局面に向かう時のBGMなど前作をフューチャーしている演出等

交響詩篇エウレカセブンっていう素材があったのに上手く生かせなかった気がします。

後、TV版の後の世界があんな絶望世界なんて悲しすぎて受け入れれません、
あの世界でゲッコーステイトやドミニクやアネモネはどうなったのか。

でも多分ですが、あれは交響詩篇エウレカセブンの世界とはまた別の世界な気がします、レントンが乗るニルバーシュの形がTV版と違ったので、
もしかしたら、映画版の方なのかと思いました、映画版の形は覚えて居ませんがTV版と別だと思うので。

それだったら、ドミニクとアネモネが出ない理由も納得が行きます、
というかドミニクとアネモネが出るのを期待しながら見ていて、
序盤で会社の地下に眠る機体の影がジエンドだったので、
中盤で会社の地下から出てきた影にジエンド来たかとテンション上げたのに全然別の機体でがっかりしました、
あれはなんだったんだ。