第87回全国高校サッカー選手権大会 準々決勝 2009.01.05(Mon) 14:10KO(40分ハーフ) 会場:ニッパツ三ツ沢球技場 観衆:5,600人 | ||||
鹿児島城西高校 | 6 | 4-0 | 2 | 滝川第二高校 |
2-2 | ||||
得点者 大迫希 大迫勇 大迫勇 野村 平原 平原 | 時間 5分 13分 24分 36分 42分 59分 65分 71分 | 得点者 矢野 大村 |
created by :TextMatchReport :more_info
鹿児島城西側スタンド
滝川第二側スタンド
スコアを見れば鹿児島城西の圧勝。
立ち上がりから城西は飛ばしてくる。4分の大迫勇也のオープニングシュート。
滝二のクリアをカットしたボールが大迫に渡ってくると素早く反転して突進し
右足一閃。シュートは大きく枠を外したけど、あの反転の速さは異常。
5分、6番MF河野の斜め縦パスを大迫勇がバックヘッドでパス。
しっかりと胸トラップした7番MF大迫希が相手DFをヒラリと交わし、
GKとの1対1も冷静に交わして流し込み城西があっさり先制。
大迫勇ばかり騒がれているが、7番大迫希もまた良い選手だ。
右サイドのドリブル突破から11番野村へのラストパス、左から4番松井の
パスからのダイレクトでのシュートとGKに防がれたものの、大迫勇に
負けじと見せ場を作る。
豪快ミドルを決め喜ぶ大迫勇(中央)
14分、またしても大迫勇が魅せる。縦パスを受けるとPA外から
豪快なミドルシュートを決める。
さらに25分にはFKの縦パスを受けると右足アウトサイドでGK頭越しの
ループシュートを決める!
このループはVTRのゴール後の表情から狙って打ったのは明らか。
36分にはDFのロングボールを受けた大迫勇が縦に走りこむ11番FW野村へ
胸トラップから気の利かせた浮き球リターンパス。野村のファインゴールを
お膳立て。これで4-0とし、前半で試合を決着付けさせた。
もちろん滝二も何もしなかったわけではなく、並みの高校相手なら相当良い
サッカーが披露できたと思う。城西2点目が入るまで2回ほどビッグチャンスが
あったことを備忘録としてメモしておきたい。
城西2点目が決まる前の滝二13MF番吉澤のグラウンダーミドル、6番MF岡本
の裏へ抜ける縦パスを受けた10番FW御手洗の浮き球ボレーは惜しくもバーに
弾かれる。これが決まっていればというシーンだったけど、滝二の前半のチャンスは
まさにこの2回だけ。前半は完全な鹿児島城西の試合であった。
ただ鹿児島城西の攻撃はサイドチェンジが一つも無く、中盤も相手DFのマークを
外す反転の速い大迫勇へパスを通すか裏を狙ったパスを送り出すプレーしかなく、
中盤でのパス回しは作らないのが特徴。
もっとも一発勝負のトーナメントでは、このやり方が有効なのかも知れないけどね。
残りは後方からのロングパス1本とドリブル突破だけど、大迫勇と希に渡れば
大抵は決定的チャンスを作ってしまうから仕方が無い。ま、見る人によっては
好き嫌い分かれるかなと。
後半に入って暫くも城西の勢いは止まらず52分には右からのラストパスを受けた
後半途中出場の14番FW平原が角度の無い位置からゴール右隅に決め5-0。
53分には大迫勇の浮き球シュートはGKの美技に防がれ、その2分後は
大迫希のダイレクトボレーはバーに弾かれる。もう城西はやりたい放題。
60分には縦パスを受けた大迫勇が相手DFが寄る隙も与えないシュートを放ち、
これはGKに防がれたがこぼれ球を14番平原が押し込んで6-0。
試合終盤の滝二の猛攻
でも、滝二はここからが凄かった。6点取られても諦めようとしない。
吉澤と後半から入った20番FW大村のドリブル突破は凄かった。
背の低いオイラは大村の方がお気に入りでしたね。身長158cmしかない
選手だけど彼の動き出しの運動量は前の鹿島学園9番忍穂井を越えていた
かもしれない。
65分、滝二は左から6番MF中村が中にパス、受けた吉澤がゴールライン際を
粘ってドリブル突破し折り返し。飛び込んだ18番MF矢野がスライディングで
押し込んで1点を返す!!
71分には左サイドで中へ持ち込んだ16番MF時本がセンタリングを送ると
大村が執念のバックヘッドで滝二2点目!!意地のゴールだった。
このゴールの前辺りで城西の大迫希が怪我で交代し、大迫勇もトップではなく
FWを新たに入れサイドに流れるようになりシステムが大分変わってしまった
(?)ためか、内容的には滝二と互角の展開となる。
もう1つのチャンス(時間不詳)は左サイドを駆け上がった中村からのクロス
から時本と24番MF安村が絡んだシーンがあったけどこのシュートは僅かに枠の外。
判官贔屓なオイラは滝二頑張れとスコアに関係なく心の中で応援したけど
さすがに4点差をひっくり返すことは叶わず6-2で城西の勝利に終わった。
大迫勇はSBSカップの時に見たことがあったけど、あの時は正直ここまで
化けるとは思わなかった。前へ前へ裏を抜ける動きよりもストライカーとして
前線にデンと構えて、マークを外してシュートさせる方が生きるのかな。
でも、今の各年代代表やJクラブでそんな戦術を採るチームなんてあるのだろうか。
鹿島でも田代の献身的な守備(高さも)、マルキーニョスの嗅覚、コオロキの
スピードの前ではスタメンの座を掴むことは至難の業だろう。
そこで変にクサビの強さやら前線の守備でのスピードを伸ばそうなんて
安易にポストマンや鈴木師匠のようなDFWを育てる指導はして欲しくないな。
せっかくの好素材なんだから長所を伸ばす指導を受けて成長してもらいたいね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます