The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

リモニアストルム・モノペタルム Limoniastrum monopetalum

2021-01-16 10:14:49 | ポルトガルの野の花

イソマツ科、Plumbaginaceae、リモニアストルム属、

学名:Limoniastrum monopetalum、

2018 年1月15日、ポルトガル、アルガルベ地方で、2020年7月21日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

リモニアストルム・モノペタルム Limoniastrum monopetalum の花。

 

花期は3月から6月らしいが、2018年1月15日に撮影した時は数は少ないが、開花していた。

 

砂浜の崖下に大株で生えていた。

 

葉は全体が灰緑色で、鈍い葉柄が基部にあり、少し肉薄であり、白い白亜系の顆粒で覆われている(苞のように)、全体が灰緑色。花弁の直径は約 15 mmと、非常に小さい。

 

リモニアストルム・モノペタルム  Limoniastrum monopetalum でした。

©2021 MUZVIT

 

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ソルブス・アウクパリア Sorbus aucuparia

2021-01-15 10:24:24 | ポルトガルの野の花

バラ科、Rosaceae、ナナカマド属、ヨーロッパ原産、落葉樹、

学名:Sorbus aucuparia、

和名:セイヨウナナカマド(西洋七竈)、

英名:Rowan、European Mountain-ash、Wiggen Tree、

葡名:Tramazeira、Serveira-dos-pasarinheinos、Serveira brava、

2016年6月13日、9月25日、2017年5月23日、2018年6月20日、9月25日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ヨーロッパの中部から西部の広い範囲に分布し、その生息域は北極圏にも達する。生息域の南部である地中海地方では山地の高いところでのみ見られる。

 

6月に残雪の見られるポルトガルの山。スコットランドでは wiggen tree とも呼ばれ、魔術的な物を避けるお守りとして神聖視されていた。船の一部としてセイヨウナナカマドから切り出した板を嵌めこみ水難避けのお守りにしたという。

 

果実はナシ状果で直径 6~9 mm(稀に14mmに達する)で、最初は緑色だが、夏になり成熟するにつれて鮮やかな赤色になる。

 

枝の末端に、最大で250個ほどの花が、直径 8~15 cmの散房花序を形成する。1つ1つの花は1cmほどで、5つの乳白色の花弁をもつ。両性花で昆虫によって受粉される。

 

セイヨウナナカマドの実 (rowan berry) は独特の苦い風味を持ち、ジャムやゼリーの材料として使われる。その生息域の広さから、料理や飲み物に特有の苦味や酸味を与えるためにこの実を使用する国は多い。セイヨウナナカマドのゼリーは伝統的に、鹿肉などの狩猟の獲物の肉によく付けあわされる。苦味の少ない大きな実を付ける Edulis という品種も作りだされ、栽培されている。(Wikipediaより)

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、外来種のナナカマドであることから。属名は、ナナカマドのラテン語名。種小名は「招鳥の」の意。

庭園樹/招鳥樹/魔除け材。英名の Rowan は北欧での現地名で「魔除け」の意であり、北欧神話に登場する雷神トールが増水した河を渡るときに本種により助けられたとされることから、船材の一部に本種を用いるという。

セイヨウナナカマドは、バラ科の落葉樹である。樹高は10m程度となる。樹皮は平滑で、若木は銀灰色となり、樹齢を増すと灰褐色となる。葉は長さ10~22㎝、幅6~12㎝の羽状複葉で、9~19個の小葉を持つ。小葉は長さ3~7㎝、幅1,5~2,5㎝程度の楕円状で、縁部には鋸歯。6~9月頃、枝先に散房花序を出し、径1㎝程度で乳白色の5弁花を多数つける。花後の果実は径6~9㎜程度のほぼ球状で、赤熟する。(GKZ植物事典より)

 

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クルシアネラ・マリティマ Crucianella maritima

2021-01-14 10:26:49 | ポルトガルの野の花

アカネ科、Rubiaceae、クルシアネラ属、地中海沿岸地域原産、多年草、

学名:Crucianella maritima、

葡名:granza-da-praia, granza-marítima 、 rubia-da-praia、

2014年10月10日、2020年9月28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2018 年1月15日、アルガルベ地方で撮影、

 

クルシアネラ・マリティマ Crucianella maritima。属名のクルシアネラは額が十字架に見えることからか?

 

高さ 20-40 cm。

 

6月〜7月に黄色い五弁の花を咲かせる。ポルトガルの沿岸の砂丘とビーチなどに自生

 

木質の茎があり、非常に壊れやすく、四角形の断面を有する植物。

 

クルシアネラ・マリティマ Crucianella maritima でした。

©2021 MUZVIT

 

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サルソラ・ヴェルミクラタ Salsola vermiculata

2021-01-13 10:15:02 | ポルトガルの野の花

ヒユ科、Amatanthaceae、またはアカザ科、Chenopodiaceae、オカヒジキ属、地中海沿岸地域原産、

学名:Salsola vermiculata、

英名:Mediterranean Saltwort、Narrow-leaved saltwort、Wormleaf saltwort、

葡名:Salsola vermiculata、

2016 年 9 月 17 日、2017 年 9 月 7 日、2020年6月25日、7月31日、9月28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

サルソラ・ヴェルミクラタ Salsola vermiculat の花。大西洋を臨む崖の上に大株で自生していた。そこから見える断崖には恐竜の足跡が残っている。

 

花の直径は1センチほど。草丈は 50 センチほど。

 

乾燥した塩性地に生育。

 

白色種。

 

サルソラ・ヴェルミクラタ Salsola vermiculat でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はラテン語の salsus(=塩辛い)を語源としている。種小名は「ミミズ状の、イモムシ状の」の意。

サルソラ・ヴェルミキュラータはヒユ科の多年草である。本種は、原産地の項に記した地の沿海地で、半乾燥な塩基質土壌に自生の見られる野草である。茎は良く分枝をし、草丈は25~100㎝程度となる。本種は海岸の砂地や砂礫地に自生するが、塩を含んだ地でも生育し、茎は斜上~直立し、上部ではとにかく良く分枝をする。茎も葉も白色の長細毛に覆われる。茎は概して赤味を帯びている。茎の基部は罅割れて木目状となる。葉は、多肉質な楕円状~三角状で、茎に互生する。7~9月頃、葉腋に淡桃色の小花をつける。花は半透明の蝋質で花冠は5裂し、各裂片の先端部は個々に不揃いな形状を見せる。花被片は無く、萼片のみである。花下の苞状の葉は三角状で、先端部は刺状突起となる。花後の果実は倒円錐形で、宿存萼の中に黒色の種子を1個含む。 (GKZ植物事典より)

 

 

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ゲラニウム・ロツンディフォリウム Geranium rotundifolium

2021-01-12 10:31:24 | ポルトガルの野の花

フウロソウ科、Geraniaceae、フウロソウ属、

学名:Geranium rotundifolium、

和名:ラウンドリーフゼラニウム、マルバフウロ(丸葉風露)、

英名:Round-leaf Geranium、Round-leaved Crane's-bill、葡名:Gerânio-peludo、

2016年6月16日、ポルトガル、ベイラ地方で、2016年2月18日、アレンテージョ地方で、2020年2月27日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ゲラニウム・ロツンディフォリウム Geranium rotundifolium の花。

 

ヨーロッパから東アジアに分布。

 

種小名の rotundifolium は丸い葉という意味。葉は円形で、掌状に7~9裂する。

 

6月から7月ごろ、小さなピンク色の花を二つセットで咲かせる。葉は、のどの傷みや出血、腎炎、傷などの民間薬として利用される。花は直径5mmほど。草丈は10cmから20cmほど。

 

ゲラニウム・ロツンディフォリウム Geranium rotundifolium でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、まるみのある葉姿を見せるフウロソウの意から。属名は、geranos(=ツル)から出たギリシャ古名。長いくちばし状の果実をツルのくちばしにたとえたものとか。種小名は「円形葉の」の意。

マルバフウロは、フウロソウ科の多年草である。草丈は10~20㎝程度となる。葉は径1,4㎝程度のほぼ円形で、縁部は5~7裂する。6~7月頃に花茎を出し、径5㎜程度で桃色の花を2個つける。本種は、北米では帰化状態にある。我が国でも帰化状態にある。 

 

 

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ステラリア・メディア Stellaria media

2021-01-11 11:57:01 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllales、ハコベ属、

学名:Stellaria media、

和名:コハコベ(小繁縷)、ハコベラ(蘩蔞・繁縷)、ハクベラ(波久戸良・波久倍良)、アサシラゲ、ハベラ、ヒズリ、マイヅル、ヒヨコグサ、ステラリア・メディア、

英名:Common Chickweed、Chickenweed、

葡名:Morugem、Morugem-branca、Morugem-verdadeira、Esparguta、Morugem vulgar、

2011 年 2 月、2016 年 2 月 1 日、12 月 8 日、2018年1月30日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016年2月18日、アレンテージョ地方で、2018年6月20日、ベイラ地方で撮影、

 

草たけは 10~20 cmほどで、茎はよく分岐する。世界中に帰化植物として定着している。

 

花期は3月から9月ごろで、白色の花弁を5枚つける。各花弁は2深裂して10枚にみえる。雄蕊は1-7本。花柱は3個。

 

日本では春の七草の一つとして古くから親しまれており、葉野菜として、おひたしなど食用にすることができる。小鳥に食べさせる野菜代わりとしても重宝する。全草は繁縷(はんろう)という生薬で、利尿作用、浄血作用があるとされるが、民間薬的なもので漢方ではまず使わない。

 

 

畑地では、他の穀物の成長を妨げる雑草として扱われ、オオムギの生産量を最大80%減少させることもあるとされる。(Wikipediaより)

 

ステラリア・メディア Stellaria media でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名はハコベラからの転訛。ハコベラの語源は不詳。属名は、ラテン語の stella(=星)を語源としている。花の形が星形をしていることから。種小名は「中間の」の意。

ハコベは、ナデシコ科の二年草である。草丈は10~30㎝程度。葉は対生し、卵円形または卵形で、長さは1~2㎝程度。春から初冬まで花を見られる野草である。花は小さな星形の5弁花で、花弁は先端が2裂するので、遠目には10弁花のように見える。花色は白。 (GKZ植物事典より)

 

 

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コンドリラ・ジュンケア Chondrilla juncea

2021-01-10 12:06:20 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、エダウチニガナ(コンドリラ)属、地中海沿岸地方原産、多年草、

学名:Chondrilla juncea、和名:エダウチニガナ(枝打苦菜)、

英名:Rush Skeletonweed、Gum Succory、Devil’s Grass、Nakedweed、Hogbite、

葡名:Leituga-branca、Lentuga、Rabos、

2016 年 9 月 21 日、10 月 16 日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016 年 9 月 25 日、2017 年 8 月 2 日、アレンテージョ地方で、2017 年 7 月 12 日、ベイラ地方で撮影

 

コンドリラ・ジュンケア Chondrilla juncea の花。草丈は 30-90 センチ。僅かにしかない葉は披針形。

 

黄色の頭花(径15ミリ程)は舌状花のみで舌状花の数は 9-10。頭花は1個、時に 2-3 個が枝の脇や先につく。黄色の舌状花だけで、舌状花の先端は概ね浅く5裂する。茎を切ると白色の乳液が出るのでニガナの名がある。果実の冠毛は白色。

 

種小名の juncea=juncus=jonquilla はラテン語で、アシのような、イグサのようなの意。

 

和名の「枝打ち」の由来は、若い茎には短い披針形の葉が付くものの、伸びた枝にはわずかにしか葉がなく、枝打ちされた幹だけの木に似る。

 

コンドリラ・ジュンケア Chondrilla juncea でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名はニガナに似た花をつけ、葉を殆どつけず分枝した枝が目立つことから。属名はギリシャ語でキクチシャやキクニガナを意味している語を用いている。種小名は「イグサに似たの」の意。

エダウチニガナは、キク科の多年草である。草丈は30~100㎝程度となる。根生葉は長楕円状で、縁部は深裂して粗い鋸歯状となり、ロゼットを構成するが、茎の生長と共に間もなく消えてしまう。茎葉は披針形の小葉が僅かに1~2個程度つく、専ら分枝した枝ばかりが横方向に広がりを見せる。本種は、全草が灰白色の細毛に覆われている。9~10月頃、分枝する枝元部位に、径15㎜程度の黄色い花をつける。花被片は10個程度で、先端部は5浅裂する。本種の花は舌状花のみで構成される。花後につく冠毛は白色である。本種は、北米やオーストラリアでは帰化状態にある。我が国では、平成18年(2006)静岡市で帰化状態にあるのが確認されている。(GKZ植物事典より)  

 

 

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ゲンチアナ・プネウモナンテ Gentiana pneumonanthe

2021-01-08 11:01:35 | ポルトガルの野の花

リンドウ科、Gentianaceae、リンドウ属、イギリスを含むヨーロッパ~スカンジナビア~シベリア~コーカサス地方原産、ユーラシアに分布、多年草、

学名:Gentiana pneumonanthe、

和名:ゲンチアナ・プネウモナンテ、

英名:Marsh Gentian、葡名:Genciana-de-turfeiras、

2016年9月25日、2017年7月12日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

湿った広々とした荒野に生えるユーラシアの多年生リンドウ。細葉で多数の花茎を出す。ヨーロッパからアジアにかけて分布。

 

空色の漏斗形の花。背丈3~4cmほど。

 

日本産のアサマリンドウ、エゾリンドウ、オヤマリンドウ、リンドウに近縁種。

 

紀元前二世紀頃の国イリリア=イリュリ国 Illyria の王様であったゲンチウス Gentius の名前に因む。9月末、咲き終わった花柄もたくさんあった。8月に訪れていたら、もっと見事な花の群れが見られたかもしれない。

 

高原の水溜りの縁に草に埋もれるように咲いていた。ゲンチアナ・プネウモナンテ Gentiana pneumonanthe でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、この属の植物の薬効を発見したプリニウスよって紀元前500年頃のイリュリアスのゲンティウス王の名に因んで命名されている。種小名はギリシャ語の pneuma(=肺)と anthos(=花)の合成語からで、湿地に自生することから、「呼吸する花の」の意かと推測される。

ゲンチアナ・ネウモンテは、リンドウ科の多年草である。ヨーロッパの沼地や湿地に自生の見られる野草である。草丈は15~40㎝程度となる。茎は直立し、分枝はしない。葉は長さ5㎝、幅2~5㎜の狭楕円形で、縁部は全縁、先端部は鋭頭、基部では葉柄状に狭まり茎に対生する。葉の表面には光沢があり、葉の主脈部位を中心に下方に凹むため、葉の断面はV字形となる。7~9月頃、茎上部に総状花序を出し、長さ3,5~5㎝程度で漏斗形の青花を数個つける。花冠は5裂し、裂片は星形に大きく平開する。(GKZ植物事典より) 

 

 

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ピクリス・ヒエラキオイデス Picris hieracioides

2021-01-07 09:16:37 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、コウゾリナ属、越年草、

学名:Picris hieracioides、

英名:Hawkweed Oxtongue、葡名:Rapa-saias、Raspa-saias、

2016年9月25日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ピクリス・ヒエラキオイデス Picris hieracioides。表示名は学名の音読み。

 

非常に葉の多い茎が30cmから約100cmの高さになる。葉は、細長い鋸歯状、歯状または全体、白斑状である。7月から10月に開花。ジャガイモと一緒に茹でたり、炒めて食べることができる。

 

 

 

ピクリス・ヒエラキオイデス  Picris hieracioides でした。

©2021 MUZVIT

 

 

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ナルドゥス・ストリクタ Nardus stricta

2021-01-06 10:09:25 | ポルトガルの野の花

イネ科、Poaceae、

学名:Nardus stricta、

2016年6月13日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2017年5月23日、2018年6月20日、ベイラ地方で撮影、

 

ナルドゥス・ストリクタ Nardus stricta の花。

 

 

 

 

 

 

 

ナルドゥス・ストリクタ Nardus stricta でした。

©2021 MUZVIT

 

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スペルグラリア・プルプレア Spergularia purpurea

2021-01-05 10:26:21 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、ウシオツメクサ(スペルグラリア)属、地中海沿岸地域原産、

学名:Spergularia purpurea、

英名:Purple Spurry、Purple Sandspurrey、葡名:Espergulária-roxa、Sapinho-roxo、

2009年6月21日、2016年5月31日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年9月2日、2018年5月5日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

スペルグラリア・プルプレア Spergularia purpurea の花。地中海沿岸のスペインからポルトガル、モロッコに分布し、塩分のない砂地や荒れ地などに生え、草丈は10~25センチになる。

 

葉は線形で多肉質ではなく、根生してロゼットを形成する。

 

スペルグラリア・プルプレアの蕾。暗くなれば閉じて、明るくなれば開く。

 

晩春から夏にかけて、緩やかな集散花序に、紅紫色の花を咲かせる。花の直径は4ミリほど。花には、10個またはそれより少ない黄色の葯がついた雄しべと、3個の柱頭がある。種小名の purpurea は紫色の意味。果実は蒴果。

 

一緒に咲いている薄い色はスペルグラリア・ルブラ。もっと薄いのはスペルグラリア・メディア。スペルグラリア・プルプレア Spergularia purpurea でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はラテン語の spargere(=撒き散らす、散布する)を語源とする。種小名は「紫色の」の意。

スペルグラリア・プルプレアは、ナデシコ科の1年草である。茎は地を這い、分枝をしながら広がりを見せる。草丈は10~15㎝程度となる。茎・葉ともに繊毛が密生する。葉は、線形で、長さ8~40㎜程度、先端部は尖り、基部は茎を抱き、対生する。6~8月頃、葉腋から集散花序を出し径3~4,5㎜程度で紅紫色の5弁花をつける。花後には長さ3~5㎜程度の蒴果をつけ、熟すと開裂して内包した種子を撒き散らす。 (GKZ植物事典より) 

 

 

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アナキクルス・ラディアツス Anacyclus radiatus

2021-01-04 10:41:31 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、アナキクルス属、

学名:Anacyclus radiatus、

英名:Gelber Bertram、Yellow Abacyclus、

葡名:Pão-posto、Pão-bem-posto、Pimposo、Pimposto-branco、

2015年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年6月12日、21日、7月3日、17日、30日、2015年7月19日、2016年5月31日、2017年5月21日、2018年5月4日、5日、2020年6月17日、7月8日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

アナキクルス・ラディアツス Anacyclus radiatus の花。

 

花の直径は3センチほど。額片は平たく、額、茎、葉は毛深い。

 

6月から8月開花。荒地などに自生。

 

舌状花は丸く10枚から15枚ほど、先端は切れ込む。筒状花は丸く盛り上がる。

 

草丈は30センチから70センチほど。または枝別れし匍匐し横に広がる。葉は小さく多肉で羽状に切れ込み、対生。種小名の radiatus=radiate=radiata=radiation=radioactive/ラディエイト/ラディエィション英語で放射する、放射、放射性の。アナキクルス・ラディアツス Anacyclus radiatus でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の「音読みから。属名は、ギリシャ語の Ananthocyclus からの短縮形で、a(否・無・欠)と anthos(=花)と kuklos(輪)の合成語となっている。種小名は「放射状の」の意。

アナキクルス・ラディアタスはキク科の1年草である。草丈は30~70㎝程度となる。茎は基部で分枝をし、枝は斜上しやがて立ち上がる。茎は赤味を帯びており、周囲には白色の細毛が密生する。葉身全体は長楕円形であるが、奇数羽状複葉状になり、更に、各裂片も羽状複葉状と化し、小裂片はほぼ線状となる。葉柄には茎同様に白色の細毛が密生する。葉は茎に互生する。4~8月頃、茎頂並びに枝先に径3㎝程度の黄花をつける。舌状花の数は10~15個程度で、先端部は浅裂する。中央の筒状花は幾分盛り上がる。(GKZ植物事典より)

 

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オリガヌム・ヴルガレ Origanum vulgare

2021-01-03 10:24:37 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、ハナハッカ属、地中海沿岸地域原産、多年草、

学名:Origanum vulgare、

和名:ハナハッカ(花薄荷)、

英名:Oregano、Wild Majoram、葡名:Orégano、Orégão、

2014年6月12日、2016年6月5日、9日、2020年5月28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2019年6月17日、バイラーダ地方で撮影、

 

オリガヌム・ヴルガレ Origanum vulgare の花。属名の Origanum はギリシャ語で「山の喜び」を意味する。大半は地中海気候で育ち、米国北東部に自生する。

 

高さは60cmから90cm。茎は柔らかく枝分かれしていてかつ毛深い。葉は概ね卵形で、表面が滑らかなものと毛が生えたものに分かれる。夏から秋にかけて、白、赤紫色の花を咲かせる。

 

花色は多くの品種ではピンクだが、一部の品種では白色。生育には、やや乾燥気味の気候が適する。園芸植物としても好まれる。ハナハッカ属の中では最も認知度の高い種で、カルバクロールという化合物を含有した精油が成分の一つにあり、樟脳に似た特有の香りを発する。植物そのものよりも発する香りをオレガノと呼称することが多い。オレガノを材料とした茶は消化の促進を助けると考えられ、薬屋の棚に多く陳列していた。料理には、O. vulgare の葉は、ほろ苦い清涼感があるため、生もしくは乾燥させて香辛料として使われる。生葉よりも乾燥させたほうが香りが立ち、トマトやチーズと相性が良い。主にイタリア料理、メキシコ料理などで使われる。俗にピザのスパイスと呼ばれるものはオレガノが主成分であることが多い。

 

花はポプリの材料として利用される。スウェーデン山地の農民が、酸味を防ぎ、アルコール度を高める為に、エール(ビールの一種)にオレガノを付加したという記述が、ジョン・ライトフットの手記に記されている。薬用として駆風薬、頭痛薬として利用される他、消化促進、呼吸器系、歯痛や毒グモに噛まれた時の解毒薬、治療薬として用いられた。しかし、現在は薬用として用いられる事はほとんど無い。(Wikipediaより)

 

オリガヌム・ヴルガレ Origanum vulgare でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は開花時に芳香を放つことからか。属名は、ギリシャ語の oros(=山)と gnos(=喜び、素敵なもの)の合成語から。種小名は「普通の」の意。

オレガノは和名をハナハッカとしても知られるシソ科の宿根草である。草丈は60~80㎝程度。茎は直立し有毛。葉は広卵形で全縁。5~7月頃に円錐状の花穂を見せる。花色は、白またはピンクで、開花期には芳香がより一層強くなる。西洋社会では重要なハーブの一種であり、特に、イタリア料理のピッツアやパスタには欠かせない存在である。用法は乾燥葉を用いる。また、生葉はサラダや薬味としても用いる。さらに、入浴剤としても用いられる。日本への渡来時期不詳。(GKZ植物事典より) 

 

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ヒルスキフェルディア・インカナ Hirschfeldia incana

2021-01-02 10:43:26 | ポルトガルの野の花

アブラナ科、Brassicaceae、ダイコンモドキ(ヒルスキフェルディア)属、地中海沿岸地域原産、

学名:Hirschfeldia incana、

和名:アレチガラシ(荒地辛子)、別名:ダイコンモドキ、ダテガラシ(伊達辛子)、

英名:Greek Mustard、Summer Mustard、Wild Mustard、Shortpod Mustard、Buchanweed、Hoary Mustard、Mediterranean Mustard、葡名:Roqueta bastarda、

2014年4月25日、2015年5月7日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2014年5月4日、2016年6月5日、2020年5月21日、6月17日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ヒルスキフェルディア・インカナ Hirschfeldia incana の花。花の直径は2センチほど。

 

枝分かれし大きく広がる。

 

草丈は1メートル以上にもなる。

 

種子は長角果。果実は無毛。種小名の incana=incanum=incanus ラテン語で、白のような明るい灰色、白に近い灰色の毛で覆われたの意。下部の葉柄や茎には少し毛が生えている。額片は披針形で少し毛が生えている。ヒルスキフェルディア・インカナ Hirschfeldia incana でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、外来種であり、葉姿がダイコンによく似ていることから。属名は、18世紀ドイツ人哲学者・園芸家の Christan Cay Hirschfield への献名種小名は「灰白色の」の意。

ダイコンモドキはアブラナ科の一年草である。草丈は1m程度となり、上部で良く分枝をする。根出葉は長さ1~4㎝程度の葉柄の先につき、長さ4~22㎝、幅1,5~6㎝程度の卵形で、裏面は白色を帯びる。茎葉は楕円形となり、上方に上がるほど小さくなる。4~11月頃、枝先に総状花序を出し、径2㎝程度で4弁の花をつける。花後には、長さ1~1,5㎝程度の長角果をつける。本種は、地中海沿岸地方原産種であるが、今日、南北両アメリカ・南アフリカ・オーストラリア・ニュージーランド・太平洋諸島等では帰化状態にある。アジア地域では、我が国で帰化状態として定着を見ている。(GKZ植物事典より) 

 

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アステル・スクアマツス Aster squamatus

2021-01-01 11:43:10 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、シオン属、

学名:Aster squamatus、

英名:Annual saltmarsh-aster、Narrow leaved aster、

葡名:Estrela-comum、Mata-jornaleiros、

2016年10月23日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016年11月17日、アレンテージョ地方で、2016年9月25日、2018年9月25日、バイラーダ地方で撮影、

 

アステル・スクアマツス Aster squamatus の花。花の直径は3ミリほど。

 

額片は細長く、先端は赤紫をおびる。

 

葉は小さく細く、長楕円形、先端が尖る。細く硬い茎は紫色をおびることもあり、よく枝分かれし、草丈は1メートルほどにもなる。宅地開発されてもう10数年いじょうにもなる分譲地は今後も売れる様子はなく、私たちの絶好の観察地だ。

 

花後はタンポポ状の綿毛になる。

 

多少湿り気のある荒地や池の端などに群生している。アステル・スクアマツス Aster squamatus でした。

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(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、ギリシャ語 aster(=星)を語源としている。頭状花が放射状であることから。種小名は、「鱗片のある」の意。

アステル・スクアマタスはキク科の1年草である。本種は、概して日当たりの良い荒れ地や草地を好んで自生する。地下にしっかりとした直根を持ち、茎は無毛で直立し、上部で分枝をする。草丈は30~100㎝程度となる。葉は長さ14~15㎝、幅1,5~2㎝程度の狭披針形で、縁部は全縁、先端部は尖り、茎に互生する。茎同様に葉も無毛である。開花時期は春~秋で、茎頂に円錐花序を出し、径3㎜程度で白色の舌状花を持った小花を多数つける。舌状花弁数は30個前後となる。花を支える萼片の先端部は紫色を帯びる。花後には長さ3~4,5㎝程度で白色の冠毛を持った痩果をつける。痩果は、長さ1~2㎜程度の長楕円形となる。本種は、本来南米原産種であるが、地中海沿岸地方やアフリカ大陸では帰化状態にある。本種は、種子繁殖であるが、一度侵入すると完全に撤去するのは困難と言われている。(GKZ植物事典より) 

             

 

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