いつも教室のまわりの席に座っている友人たちがこぞっていなかったのでこれはどうしたものかと考えた。確かにひとりは風邪を引いている。しかしもうひとりはどうしたことか。確か昨日も元気にしてたと記憶する。ではなぜ。夕方の実習室で見かけたので問い詰めてようと思ったら、逆に向こうから話しかけてきた。
「おれはもうレポート終わったんだモン」
俺も終わってる。彼の心情と同じ水平線上にたってその言動を理解しようとするなら、いつもは不真面目な自分なのに締切を十分前にして完成している自分をほめてあげたいというところに違いない。なるほど。それは確かに。しかし、午前７時まで頑張ったおかげで起きたのが昼過ぎだったのだとか。流石っす(笑)。医大生・たきいです。
デモの顕微鏡も覗いてから帰りなさいとのことだったので、教卓の上の実体顕微鏡も覗く。ケジラミ。ススキノの風俗店からもらってきたらしい(笑)。ケジラミはSTDで、所謂性感染症なのだ。これはすごいすごいと顕微鏡の周りに群がる男たち。お前は大丈夫かというツッコミは誰もが考え付くところなので早いもの勝ちである。すかさずかましておく。かかる類のものは勉強する気が容易に起こるもので、該当箇所の教科書を紐解く。すると、その治療の様子として写されていた画像があまりにもすごい光景だったのでびっくり。きょうもおべんきょうがんばりましたとさ。
（実習の最中に顕微鏡を熱心にのぞいているフリをしながら先生たちの話を盗み聞きするのが楽しかった人(笑)）
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