風力発電の風車の羽根に野鳥がぶつかる「バードストライク」は、餌につられた「よそ見」が原因の可能性があるとする観察結果を、NPO法人「バードリサーチ」(東京都府中市)などのチームが発表した。
高速で回転する羽根が見えないためという指摘もあったが、避けて飛ぶ鳥もいて、原因が分かっていなかった。
日本野鳥の会の調査で14年間に、確認されただけでもオジロワシなど6種42羽の絶滅危惧種を含む約300羽が死んでいる。
環境影響評価(アセスメント)法で、建設前に希少な野鳥への影響を調べて衝突を回避するよう対策などを講じなければならないが、効果的な方法がこれまで見つかっていない。
その結果、302羽のデータから、成鳥では餌があると下を向いて飛ぶ時間の平均割合は18.3%で、餌が無い時の6%と比べ約3倍大きかった。若鳥もそれぞれ23.9%と8.7%で、成鳥とほぼ同じだった。
また、最長で連続44秒間も下を向いて飛んだケースもあった。チームは「オジロワシなど野鳥は獲物探しに夢中になって風車の羽根に気付きにくいのではないか」と推定している
※前を向いていないと事故起こすは、人間と同じだね