多聞月記

シルクドゥソレイユのドラリオンをきっかけに中国雑技、サーカス好きになったおっちゃんの月記

中国雑技団 九級浪チーム無事に帰国!

2019-03-26 20:33:02 | 杂技の雑記
ヨーロッパのサーカスを巡り,モンテカルロサーカスフェスティバルそして
ヨーロッパ最大のサーカスとも言われ,100周年を迎えたクローネサーカスの公演に出演していた
中国雑技団の新しい形でのチャイニーズポール演目《九級浪》のチームが3月中旬についに帰国し約半年の遠征を終えたみたいです.
中国に帰っての乾杯の様子がweiboにアップされてました.

真ん中の女性が副団長で中国を代表する雑技演者でもあった孙力力先生,そして白い髭を蓄えたご老体が王建民先生で中国雑技団で
大道具,小道具の設計などを担当するチームのトップの方です.
今回の九級浪の演技で用いるチャイニーズポールは演技そのものだけでなく,その道具からまったく新しいものだったため
演技だけでなく道具を作るところから試行錯誤が始まったと聞いています.
構想から完成まで3年の歳月を経て一昨年に完成した演目です.
この九級浪は,もともとチャイニーズポールという中国で行われていた演目が海外の演者の手にも渡り
そこで新しい技が生み出され,それを逆輸入しそれを組み込みさらにプッシュアップしたという点において
これまでのチャイニーズポールを一段階成長させた演目になっていると思います.

このように動くポールからポールへのジャンプでは従来のように垂直方向に立つポール間のジャンプよりもより迫力を増したものになり
ポールと地面の間の角度が鋭角になるタイミングを利用し,ポールの上を歩き初め,それと同時にポールが再び地面から垂直に戻ることで
チャイニーズポールの中で壁を駆け上がり,中国雑らしいアクロバティックな身体能力をフルに活かした飛翔を見せることが可能になったり
また


ここ数年流行していたチャイニーズポールで人の上に人が乗る技も
他の中国雑技のバランス系の演技でよくみられる動作を加えることでさらに美しくプッシュアップした形で出来上がりました.
おそらく何年か後にチャイニーズポールという一つの演目の歴史を語るような人が現れたとすると
その中で大きく語られることになるであろう演目です.
それら演目を見られたヨーロッパの人たちがうらやましくてしゃあないのでした.
私自身も動画だけでなく,珠海のサーカス劇場ですでに見ているんですけどね.
ただまた見たい!って本気で思える演目の一つです.

九級浪が今後どのような形でどこで演じられるのかは分かりませんが
まずは長期の遠征そしてそこまでの3年を超える準備,本当にお疲れさまでした.なによりも素晴らしい演目をこの世界に誕生させてくれて
ありがとうございました!
コメント
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