依上に学べる子等の明るくて梅雨の雲間に清き風吹く　丹人 よりかみに　まなべるこらの　あ...

夕の陽に白く輝く電線の奏づ宍戸の城下町かな　丹人 ゆうのひに　しろくかがやく　でんせん...

水音の午を刻めば六月の人行き交へる食堂の道　丹人 みずおとの　うまをきざめば　ろくがつ...

江畔寺の階を行き山門ゆ曇れる朝の城址を見る　丹人 こうはんじの　きざはしをゆき　さんも...

飛ばされし土手の帽子の真白くて主あらはるを待ちてゐるらん　丹人 とばされし　どてのぼう...

明鏡となりて止水の桜川空より青きこの朝かな　丹人 めいきょうと　なりてしすいの　さくら...

緑樹の濃陰にをのこをとめらは明日を描きて歩み行くかな　丹人 みどりぎの　こかげに　をの...

北山の森にみどりの萌へ初めて小楢若葉に銀色の風　丹人 きたやまの　もりにみどりの　もへ...

やや早く目覚むる朝は川沿ひの道を選びて歩みゆくかな　丹人 ややはやく　めざむるあさは　...

五時ゆ歯の治療を終へて外に出れば加賀田の山に春の夕暮　丹人ごじゆはの　ちりゃふをおへて...