
ひのき
立ちのぼる檜の木々をバツサリと切り裂きてゆく光の刃 丹人 檜なす隧道の先に曇天の日...

カンナの葉
この庭のカンナの株に次々と有平棒となりて伸びる葉 丹人 次の画に 魔臼乗せれば句の出...

オタマジャクシ
育ちゆく稲の警備に余念なき黒制服の玉杓子かな 丹人 次の画に 魔臼乗せれば 句の出でて...

ケヤキの葉
麦を見て秋とおもふやケヤキ葉の色鮮やかに染める五月雨 丹人 次の画に 魔臼乗せれば句...

どれ実葉空し
咲く花に踊りて集ふ人あるも実の色紅に染むも人なし 丹人 櫻実の須売流玉(スバルのた...

立夏曇天歩崎
高浜の入を右手に見遣りつつ大橋越へて行く歩崎 丹人 霞ヶ浦は 北に伸びたる「高浜の入」 ...

常澄の色
みどりの日迎へんとする常澄のどこまで淡き夕暮れの色 丹人 水張れる田を均(なら)し...

落日朧
ほんのりと家路を照らす西の日の色やさしくて歩み停めぬ 丹人 次の画に 魔臼乗せれば 句...

綿毛
蒲公英の綿毛二つの寄り添ひて飛び立つまでの時をいとしむ 丹人 次の画に 魔臼乗せれば ...

好文亭遠望
千波湖に夕べの波の白くして黒鳥遠く好文を見る 丹人 次の画に 魔臼乗せれば初句出でて ...