「消滅」 恩田 陸

すごいすごいすごい！！
もお、めちゃめちゃすごい！！！
わあ　ぶ厚いですが「一気読み」必須！　めちゃめちゃ面白いです！　ぜひっ！
わあ....　仕事がらみで考えさせられてしました　(ネタバレになるので　詳しくは言わないね)

新聞小説だったとか....　わあ　毎日ドキドキしただろうな　羨ましい　反面　こんなの少しずつしか読めなかったら　消化不良でどうにかなっちゃいそうです！　
恩田さんも　ちょっと怖いかな？　これはホラーというよりは　サスペンス？あ　まあ少しホラーっぽいところも....　読んでのお楽しみ♪
ネタバレにならない程度で　ご紹介します　(難しいな)
舞台はいわゆる近未来　202x年 9 月30日　某空港にて....

P. 100 コンピュータが完璧にこの世を支配してくれるのなら　まだいい。不完全な支配なのが問題なのだ。完璧なシステムなんてありえない。時を経れば必ず劣化し修理が必要になる

P. 101 　ある部分だけはものすごく進化しているのに　それ以外は古いまま。　世界はつぎはぎだらけで　誰も全貌を把握してない。
時速500 キロで移動出来ても　怪我をしたら糸と針で縫わないとならない。　遠い宇宙から　動画が送れても　飲み水は井戸から汲んで来なければならない。　そのあまりの落差に目眩がするほどだ。

P.212 キャスリンも　いちいち丁寧に答えている。どうやら、これまでの様子を見るに　話しかけられた相手の顔は必ず見るようになっているらしい。　
ふと　夫婦を険悪にする大きな要因のひとつが　「生返事」だと 　どこかに書いてあったのを思い出した。　
顔を見ないで適当な返事をする、　というのがまずいらしい。

P. 237 「どうして？」　ほとんど同時にみんなが叫んだ。あまりにもぴったり声が揃ったので　思わず「ハッピーアイスクリーム」と言いそうになった　~中略~　子供の頃　彼の祖母が　誰かと同じことを口にしたら　そう言って魔除けをするのが　前世紀の(20 世紀のことよ!　失礼ね) 　おまじないだと　←　言ったことあるけど　魔除けとは知らなかった....

P. 376 日本は　昔から外圧によって変わる　というのを繰り返してきた。つまり、自分からは変わることができないのだ。　あるいは、表層だけはその場その場でどんどん変化しているようにみえるが、パッケージを取り替えているだけで、コアな部分は全く変わってない。
~中略~　そんな社会の内側で劇的な変化を起こすことなんて可能なのだろうか

P. 396 疑い続けることは、つらいことだ。他人の一挙一動が気になり、神経に障る。　心の平安が乱れて　落ち着くことが出来ない。

P. 429 女の子が化粧をするのは　自分のためなの。これで人前に出られると自分に納得させるのが化粧なの！　だから顔を洗うことは素の自分に戻る大事な儀式なの！　←　洗顔を儀式とは思いませんが　化粧は　「武装」だと思います

P. 446 人間が集団になると思わぬ行動を取るようになるように、何かの規模が大きくなると　それまで小さい規模でやっていた時の知識が役に立たなくなることが多い。

P. 446 巨大なデータを処理すると　少ない時には気づかなかった違う次元が見えてくる

P. 469　この世界には結末を知らない方がいい物語もあるのです　←　この辺は　怖いよ~~

P. 508　言葉は本来不完全で中立的なものです。脳の中のイメージに　言葉というラベルを貼っているにすぎない。~中略~　ならば　イメージを介してコミュニケーションを取れるのではないでしょうか？　概念を共有し　いわば　言語脳を介してコミュニケーションを取れるのではないだろうか　←『英語はイメージで覚えよう！』あんまり関係なかったかな....

P. 510　かつて　文字は神聖なものとして　権力者が独占していました。聖職者のラテン語　ヨーロッバのフランス語　しかし言葉はみんなのもの　すべての人類のものです。　~中略~ 特定の言語が政治や経済を支配し　その言語を習得しなければ　ハンディになる社会　←　なんか耳が痛い....

☆☆　いやあ　本当に楽しめました　ドキドキハラハラ　おすすめです！