そして、このお寺にある金色の仏像に向かってこう言いました。
「私はただ、幸せになりたいだけなのです。そのためにこんなところまで・・・
何のために来たのですか?
私は、何をするために来たのですか?
これだったら、何の意味も無いではないですか。
今まで費やした時間とお金。
全く無駄になってしまいました。
今まで西へ西へと言われ、ブッタガヤが中心だと言われ・・・
来てみたら違うと言われ。
誰も信じる事はできません。
教えてください。
幸せという世界の中心は、どこにあるのですか?」
攻め立てるように仏像に訴えた。
すると仏像から声が聞こえてきた。
「よく、ここまで頑張りましたね。遠い道のりを頑張り抜いたのは、無駄ではありません。良く聞きなさい。あなたが求めていたものは、ここにあります。しかし、それを手に入れんがため、人を恨み、傷つけた報いは、受けなければなりません。」
そういわれ、理不尽だと訴えました。
「そうでしょうか?皆さんあなたの苦しみを少しでも和らげようと自分が持っている知識を出してくれました。
それに中国の僧侶も旅の商人も『絶対、ここだ』とは言っていません。"あるかも知れない""ではないだろうか"と言っただけです。それを絶対そうだと決めたのは、あなた自身です。あなたが勝手に決めた事なのに人を恨むのは、おかしいですね」
そう言われても騙された気持ちは、収まりませんでした。
「では、最初から知らないと言ってくれた方がよかったです。それならこんなところまで来ずに済んだのですから」
涙を浮かべながら訴えました。
「そうですね。最初からそう聞いていれば、来なくて済みましたね。でも、本当にそうでしょうか?もし、僧侶に会わず、商人にも会わなくてもあなたは、導かれるようにここに来たはずです。答えを聞きにね」
旅人は、全く意味が解りませんでした。
「あなたの探究心がここへ足を向けるでしょう。どの国に行っても見つからなかった答えですが、ここにきて見つける事が出来たのです。ここに着いた時に子供があなたに答えを教えました。この答えは、あなたが自分の信念を信じ、疑う自分を、くじけそうな自分を律しながら長い長い旅をしたご褒美です。」
そう言って、声が途絶えました。
旅人は、ポカーンと仏像を眺めていました。
そこに僧侶がやってきて。
「大丈夫ですか?」
と声をかけてくれました。
その僧侶に今までの事、今起こった事を話ました。
すると僧侶は、こう答えました。
「この地球は、丸い球体で出来ていますよね。どこが始まりでどこが終わりか。その答えは、誰も知りません。誰も知りませんが、みんなが知っています。どこまでも続く事を。中心というならば今、あなたが立っているここが中心です。あなたを中心に四方八方に世界が広がっているではありませんか。あなたは、常にこの世界の中心に居たのです。
そして、そこに立つことが幸せではないと気づきました。そして、子供が言った事です。この旅であなたは、いろいろな経験と学びをしました。ここに着いた時、あなたは、自分に「よくやった」と心から賞賛したはずです。今までの人生では、無かったはずです。毎日毎日、精一杯歩き、この一歩が幸せという世界の中心に繋がるのだと。」
僧侶は、ずっと笑顔で話をしてくれました。
「旅人さん。世界の中心は、あなた自身です。そして、その中心にある幸せは、精一杯、事を成した時に自分に与えた賞賛。その時、心は、穏やかで満足があり、晴れ晴れした気分で幸せであったはずです。それは、いろいろな国を旅し、ようやくたどり着いた今だから得たものです。」
旅人は、ハッとしました。
そう、今まであった人たちは、この幸せを経験させてくれるために私に助言をくれた人たち。
今までの道のりは、この感動と満たされた心を与えるために神様が用意してくれたもの。
あの子供は、真実を言ってくれたのだ。
全く無駄どころかすべてが必要だったのだ。
その一つひとつ、一歩一歩が今の幸せを作ってくれるプロセスなのだと。
旅人は、深々と僧侶にお礼を言って、笑顔で帰っていきましたとさ。
おしまい
如何でしたか?
思いつきで作ったようなお話ですが・・・(^_^;)
人間は、いつも幸せになりたいと思い、人生という旅をしています。
その旅は、果てしなく終わりがないように思っています。
でもそうではなく、幸せは、ずっとあなたの心の中にあり、あなたにそれを発見してくれる事を待っています。
そんな中でたくさんの人に出会い、そして別れ。
人間関係に苦しみ、傷ついた、傷つけられたと文句を言い、人を憎む。
でも人は、あなたを傷つけません。
傷ついたと思う自分の心が傷つけるのです。
人は、常にあなたに正しい道を示してくれています。
それを傷ついた。人が間違っている。と判断するのは、あなた自身です。
そして今、幸せでないのは、あなた自身がその幸せに気づいてないだけです。
どんな理由があるにせよ、不必要な現実はありません。
人のために何かをしたとしても、あなたにとって必要な事なのです。
そう。そのすべてが幸せへのプロセスなのです。
皆様、しっかり自分と向き合ってください。
あなたと言う存在は、この広い宇宙にたった一人しかいません。
たった一人しかいない、かけがえのない「個」です。
私は、私であって亜希ではありません(笑)
あなたは、私でも亜希でも晃氣でもありません。
あなたは、あなた自身です。
自分を傷つけるも、自分を幸せにするのも。
あなた自身です。
自分の人生で中心にいるのは、あなた自身なのです。
そう。
揺るがない中心は、あなた自身である事を思い出してください。
なのに誰かを中心に据えようとしたり、誰かが中心だと思ったりするとその中心にある幸せを感じられなくなります。
あなたの人生という世界では、あなた自身が中心であり、あなた自身が幸せの元である事を思い出してください。
皆様が笑顔でありますように(^-^)/
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