ちみかなのブログ

日常ときどきパズル・クイズ、ときどき小説、について適当に書いていくブログです。

ミステリであり、ミステリでなし。

2008-10-17 17:20:21 | 日記
おはようございます、こんにちは、こんばんは。ちみかなです。

ミステリーズ!vol31を購入しました。鮎川哲也賞とミステリーズ!新人賞

の選評と後者の受賞作品が掲載されています。(なお、ミステリーズ!新人賞[当時は

ミステリーズ!短篇賞]は第2回のときに一次通過したことがあります)

早速、受賞作を読んでみました。まずは佳作の「聴き屋の芸術学部祭」(市井豊著)

ですが、こちらは文章が読みやすくキャラクタが立っています。ただ、後半の推理

部分は冗長だと感じました。あくまで私見ですが。もう少しテンポよければいい

のに。

受賞作「砂漠を走る船の道」(梓崎優著)のほうは、落ち着いた書き方がしてあり、

淡々と物語が進んでいきます。が、選評で選考委員がべた褒めしているように、

全体的にはやっぱりこちらのほうが面白い。ホワイダニットものはあまり読んだ

ことがなかったが、もっと他にも読んでみたい気持ちにさせる、そんな一作だった。

また、そこまでミステリっぽくなく、むしろ読み物として傑作だと思った。

* * * * *

ミステリーズ!新人賞はやっぱりガチガチの推理小説でも駄目だし、かといって

推理のところをないがしろにするのも駄目、その二つの要素を絶妙にまぜあわせ

ないといけないんだなぁと改めて痛感しました。

(応募要項、HPではワープロ原稿の場合の記載があるのに、本誌だとその項目が

ないんですね。ダブルスタンダードなのかな)