2013年12月30日。
《僕は今東アフリカを代表する国、ケニアにいる。ケニアだけでなく東アフリカの中で最もポピュラーなアクティビティと言えば、そう、サファリである。僕は嫁候補(笑)のよっさんと一緒に「マサイマラ国立公園」へサファリに行ったのだが、そこで怒り心頭の事態に直面した。》
いや~いいね!動物がいっぱいだ!
すげぇなぁ、こいつら野生なんだよな。こんな近くに来ちまっていいのかよ?
実は僕はサファリに参加するのは2回目なのだが、よっさんが「サファリには絶対に行きたい!」ということで、マサイマラ国立公園へのサファリツアーに参加した。
僕、自然が大好きなんです(笑)。だからサファリは好きなんですが、でも自然が大好きだからこそサファリが嫌いでもあるんです。
だって、僕たち人間が四駆に乗ってズカズカと野生動物たちの生きる場に入り込んでいって、ジロジロ見学するわけですよね。それって動物たちからしたらいい迷惑だし、間違いなく何かしらの悪影響もあるはずですよね。
だからサファリって、実は僕の頭の中にとっても大きな(?)があるアクティビティなのだ。しかしそうは言っても、現状サファリは東アフリカ諸国にとって切っても切れない観光産業である。だからサファリに参加するなら、本当にマナーやルールを遵守しなければならない。僕は強くそう思っている。
しかし2013年12月30日、そんな僕の頭を沸騰させるような事態が起きた。
それはサファリ2日目のランチタイムでのこと。僕たちのサファリカーは日本人4人だけで、かなり悠々とサファリを楽しんでいた。昼食も僕たちだけかと思っていたのだが、他のサファリカーのメンバーと一緒に食事をすることになった。
見晴らしのいい大きな木の下に車を停めて、僕たちは外に出た。地面にシートを敷き、僕たち日本人4人ともう1つのサファリカーのメンバー、どこの国かは分からないが欧米人5人と一緒に木陰に腰を下ろした。
「どこから来たんだい?」陽気に話し掛けてくるおっさん。まぁそれはいいのだが、何だか陽気過ぎてちょっと僕は引いてしまった(笑)。あとで分かったのだが、そのおっさんはけっこう酒を飲んでいたようだ。
「あれ?国立公園の中で酒飲んでいいのかよ?」という疑問も浮かんだのだが、まぁとりあえずそれはよしです。僕が頭に来たのはそれとは別のことなのだ。
昼食も終わりに差し掛かったころ、1匹のヒヒがこちらにやって来た。おそらく臭いに惹かれたのだろう、じっとこちらを見ている。
「サファリのルール。野生動物に決してエサをあげてはならない。」
こんなの基本中の基本だ。ガイドももちろん事前にそのことを説明はするが、そんな説明がなくとも、エサをあげてはいけないことくらい容易に想像がつくはずだ。
ヒヒがゆっくりとこちらに近付いてくる。おいおい、飛び掛かってきたりするなよ~などと思っていたその時、1人の白人のおっさんが、なんとヒヒに向かって肉を投げたのだ。
僕は唖然とした。
「何考えてんだ、このおっさん?相手は野生のヒヒだぞ?自分のやってること分かってんのか?」
当然ヒヒはその肉を取りに近付いてくる。それをマサイ族のガイドが棒を振り上げて追い払う。
そして、僕はさらに唖然とさせられた。今度はそのマサイ族のガイドを真似をして、別の白人のおっさんが棒を振り上げながらヒヒを追い立て始めたのだ。
そして僕は思った。
「ああ、こつらは自然や動物への畏敬の念などまるでないんだな・・・。」
本当に、本当に残念な気持ちになった。
そしてその直後、もっと彼らを疑う事件が起きた。
なんと、もう一人の白人のおばさんが、今度はチキンの骨や残った肉を一斉にばらまいたのだ!
「なんだこの白人の集団は?モラルがないにも程があるぞ、バカなんじゃねぇのか?」
僕は思わず叫んだ。
「おい、何考えてんだ?ふざけんなバカヤロー!」
と、日本語で・・・(笑)。
僕は後になって後悔した。あんなバカなことする輩に遠慮なんていらない。全体の空気を読んで・・・なんて、そんな配慮はいらない。正面切って、しっかりと英語で文句を言えばよかった、と。
ちなみに最初に肉を投げたおっさんは、昼食のために車を停めた直後に鳥の写真を撮りに行ったのだが、追い立てまくり過ぎて鳥が逃げて行ってしまったのだ。僕はそのシーンを見ていたので、嫌なおっさんだなぁとは思っていたのだ。しかしここまでクソヤローだったとは・・・。
僕はこの昼食で、3つの「残念」を感じた。
①モラルのないバカな行為を平然と行った白人たちへの残念。
②それを見ていたはずなのに、毅然と注意しなかったケニア人のガイドへの残念。
③そして憤りを感じていながら注意できなかった、自分自身への残念。
昼食後、最初に肉を投げたおっさんが陽気に「オマエも飲むか?」とワインを差し出してきた。僕は当然ぶっきらぼうに「ノーサンキュー」と突き返した。
そしたら彼は「No?Why not?」だって。「バカヤローが、なんで俺がムカついてんのかも全く分からないんだな。情けねぇ野郎だ。」と、僕は本気で思った。
もちろん、全ての観光客がこのようなモラルのない行動をしているはずはないであろう。多くの観光客はルールを守り、節度を持ってサファリを楽しんでいるはずだ。
しかし、こういう1部のバカな輩がいるおかげで、全てに迷惑が被る。エサを与えられたヒヒは、これで人間からエサを得ることを覚えてしまったかもしれない。そしたら次回サファリカーが停まった時に、エサを狙いに近寄ってきてしまうかもしれない。小さな行為が野生動物に与える影響は大きいのだ。
しかし、嬉しいこともあった。それは、この場に遭遇した日本人4人は、皆一様に大きな不快感と憤りを感じ、同じ気持ちを共有していたのだ。その日の夕飯はその話で盛り上がり、やっぱり自分たちが声を上げて注意すべきだったと意見がまとまったのだ。
僕は特定の人種や民族が、自然を畏怖する気持ちが薄いなどと指摘するつもりはもちろんない。しかし、西欧の哲学において自然は支配をする対象物であるという概念が広く存在していたのは事実であり、日本人のような「自然と共に」という感覚とは異なる価値観が存在することもまた事実である。
僕は思う。別に日本人を絶賛するわけではもちろんないけれど、僕たち日本人が持ち合わせている「自然と共に」の感覚は、もっと誇りに思ってよいのではないかと。
僕は思う。「自然と共に」生きなければ、自らの生存すら危うくなることはもはや常識である。だから今こそ、今のこの時代こそ、僕たち日本人の出番なのではないかと。
サファリ自体はとても楽しかった。よっさんも喜んでくれて本当によかった。
でも、それだけじゃダメだ。あんな行為をするような日本の子ども達を育ててはいけない。
僕は今「学びの旅」をしているのだ。「放学」しているのだ。
よし、2014年はすぐそこだ。一味違った2014年にしてやるぞ!
2013年12月30日。マサイマラ国立公園のテントの中にて。
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《僕は今東アフリカを代表する国、ケニアにいる。ケニアだけでなく東アフリカの中で最もポピュラーなアクティビティと言えば、そう、サファリである。僕は嫁候補(笑)のよっさんと一緒に「マサイマラ国立公園」へサファリに行ったのだが、そこで怒り心頭の事態に直面した。》
いや~いいね!動物がいっぱいだ!
すげぇなぁ、こいつら野生なんだよな。こんな近くに来ちまっていいのかよ?
実は僕はサファリに参加するのは2回目なのだが、よっさんが「サファリには絶対に行きたい!」ということで、マサイマラ国立公園へのサファリツアーに参加した。
僕、自然が大好きなんです(笑)。だからサファリは好きなんですが、でも自然が大好きだからこそサファリが嫌いでもあるんです。
だって、僕たち人間が四駆に乗ってズカズカと野生動物たちの生きる場に入り込んでいって、ジロジロ見学するわけですよね。それって動物たちからしたらいい迷惑だし、間違いなく何かしらの悪影響もあるはずですよね。
だからサファリって、実は僕の頭の中にとっても大きな(?)があるアクティビティなのだ。しかしそうは言っても、現状サファリは東アフリカ諸国にとって切っても切れない観光産業である。だからサファリに参加するなら、本当にマナーやルールを遵守しなければならない。僕は強くそう思っている。
しかし2013年12月30日、そんな僕の頭を沸騰させるような事態が起きた。
それはサファリ2日目のランチタイムでのこと。僕たちのサファリカーは日本人4人だけで、かなり悠々とサファリを楽しんでいた。昼食も僕たちだけかと思っていたのだが、他のサファリカーのメンバーと一緒に食事をすることになった。
見晴らしのいい大きな木の下に車を停めて、僕たちは外に出た。地面にシートを敷き、僕たち日本人4人ともう1つのサファリカーのメンバー、どこの国かは分からないが欧米人5人と一緒に木陰に腰を下ろした。
「どこから来たんだい?」陽気に話し掛けてくるおっさん。まぁそれはいいのだが、何だか陽気過ぎてちょっと僕は引いてしまった(笑)。あとで分かったのだが、そのおっさんはけっこう酒を飲んでいたようだ。
「あれ?国立公園の中で酒飲んでいいのかよ?」という疑問も浮かんだのだが、まぁとりあえずそれはよしです。僕が頭に来たのはそれとは別のことなのだ。
昼食も終わりに差し掛かったころ、1匹のヒヒがこちらにやって来た。おそらく臭いに惹かれたのだろう、じっとこちらを見ている。
「サファリのルール。野生動物に決してエサをあげてはならない。」
こんなの基本中の基本だ。ガイドももちろん事前にそのことを説明はするが、そんな説明がなくとも、エサをあげてはいけないことくらい容易に想像がつくはずだ。
ヒヒがゆっくりとこちらに近付いてくる。おいおい、飛び掛かってきたりするなよ~などと思っていたその時、1人の白人のおっさんが、なんとヒヒに向かって肉を投げたのだ。
僕は唖然とした。
「何考えてんだ、このおっさん?相手は野生のヒヒだぞ?自分のやってること分かってんのか?」
当然ヒヒはその肉を取りに近付いてくる。それをマサイ族のガイドが棒を振り上げて追い払う。
そして、僕はさらに唖然とさせられた。今度はそのマサイ族のガイドを真似をして、別の白人のおっさんが棒を振り上げながらヒヒを追い立て始めたのだ。
そして僕は思った。
「ああ、こつらは自然や動物への畏敬の念などまるでないんだな・・・。」
本当に、本当に残念な気持ちになった。
そしてその直後、もっと彼らを疑う事件が起きた。
なんと、もう一人の白人のおばさんが、今度はチキンの骨や残った肉を一斉にばらまいたのだ!
「なんだこの白人の集団は?モラルがないにも程があるぞ、バカなんじゃねぇのか?」
僕は思わず叫んだ。
「おい、何考えてんだ?ふざけんなバカヤロー!」
と、日本語で・・・(笑)。
僕は後になって後悔した。あんなバカなことする輩に遠慮なんていらない。全体の空気を読んで・・・なんて、そんな配慮はいらない。正面切って、しっかりと英語で文句を言えばよかった、と。
ちなみに最初に肉を投げたおっさんは、昼食のために車を停めた直後に鳥の写真を撮りに行ったのだが、追い立てまくり過ぎて鳥が逃げて行ってしまったのだ。僕はそのシーンを見ていたので、嫌なおっさんだなぁとは思っていたのだ。しかしここまでクソヤローだったとは・・・。
僕はこの昼食で、3つの「残念」を感じた。
①モラルのないバカな行為を平然と行った白人たちへの残念。
②それを見ていたはずなのに、毅然と注意しなかったケニア人のガイドへの残念。
③そして憤りを感じていながら注意できなかった、自分自身への残念。
昼食後、最初に肉を投げたおっさんが陽気に「オマエも飲むか?」とワインを差し出してきた。僕は当然ぶっきらぼうに「ノーサンキュー」と突き返した。
そしたら彼は「No?Why not?」だって。「バカヤローが、なんで俺がムカついてんのかも全く分からないんだな。情けねぇ野郎だ。」と、僕は本気で思った。
もちろん、全ての観光客がこのようなモラルのない行動をしているはずはないであろう。多くの観光客はルールを守り、節度を持ってサファリを楽しんでいるはずだ。
しかし、こういう1部のバカな輩がいるおかげで、全てに迷惑が被る。エサを与えられたヒヒは、これで人間からエサを得ることを覚えてしまったかもしれない。そしたら次回サファリカーが停まった時に、エサを狙いに近寄ってきてしまうかもしれない。小さな行為が野生動物に与える影響は大きいのだ。
しかし、嬉しいこともあった。それは、この場に遭遇した日本人4人は、皆一様に大きな不快感と憤りを感じ、同じ気持ちを共有していたのだ。その日の夕飯はその話で盛り上がり、やっぱり自分たちが声を上げて注意すべきだったと意見がまとまったのだ。
僕は特定の人種や民族が、自然を畏怖する気持ちが薄いなどと指摘するつもりはもちろんない。しかし、西欧の哲学において自然は支配をする対象物であるという概念が広く存在していたのは事実であり、日本人のような「自然と共に」という感覚とは異なる価値観が存在することもまた事実である。
僕は思う。別に日本人を絶賛するわけではもちろんないけれど、僕たち日本人が持ち合わせている「自然と共に」の感覚は、もっと誇りに思ってよいのではないかと。
僕は思う。「自然と共に」生きなければ、自らの生存すら危うくなることはもはや常識である。だから今こそ、今のこの時代こそ、僕たち日本人の出番なのではないかと。
サファリ自体はとても楽しかった。よっさんも喜んでくれて本当によかった。
でも、それだけじゃダメだ。あんな行為をするような日本の子ども達を育ててはいけない。
僕は今「学びの旅」をしているのだ。「放学」しているのだ。
よし、2014年はすぐそこだ。一味違った2014年にしてやるぞ!
2013年12月30日。マサイマラ国立公園のテントの中にて。
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