2014年7月13日。
《中国と聞いて、綺麗な海をイメージする人は少ないと思う。しかし中国は広し!こんな場所もあるんですね!》

ここは中国最南端の地、海南島。直感的に「どうしてもこの島を見てみたい!」と思った僕は、ちょっと無理矢理予定を変更してこの地まで足を運んだ。
広州からの夜行バスに乗り、海南島最南部の街・三亜に着いたのが朝7時。
強烈な日差しの中、僕はバスを降りたのだが・・・まずはその空気にビックリ!
そこはまさに「南国」だった!

長沙や広州も十分に暑かった。しかしこの海南島は太陽の存在感が違っていた。
湿度も高い。日本の夏そのものだ。じっとしていても汗が噴き出してくるし、あっという間に身体中がベタベタになる。

そんな海南島、僕は一瞬にして気に入ってしまった!
その理由は何故か?僕にもよく分からないんだけど・・・南国特有のあの空気、アホみたいに高くて青い空・・・、それがぼくのフィーリングにガチッとはまった。その空気の中にいるだけでテンションが上がってくるのを感じた!
バスターミナルがある街中から、僕が泊まる予定の安宿のあるビーチへと向かう。

ビーチ沿いにはいくつもの集落が存在しているのだが・・・。
そこには、これまでにない「中国の空気」が流れていた。
まるで時が永遠に続くかのような不思議な空気、その中で悠久の時間を過ごす人々・・・。

仕事中だって寝たけりゃ寝る!昼間はクソ暑いもんね!商品の上とか関係ねぇ!


そして一歩海まで足を運べば、そこには中国とは思えない美しいビーチが広がっている。

と言っても、一番美しい海岸は「天涯海角風景区」という公園になっていて、入場料85元というなかなかの金額を払わないと入れないんですけどね・・・。
ちなみにこの「天涯海角」というのは「この世の果て」という意味で、海南島は長らく罪人の流刑地として使用されてきた土地なんですね。
「せっかく来たんだし!」ということで僕は中に入ったのですが、まぁ綺麗でしたよ!でも85元はボッタクリだなぁ、うん・・・(笑)。





夕方。
人々の本格的な活動が始まるのは、この時間からだ。
これまでにいくつも暑い国を訪れてきたけど、共通していることがある。それは「昼間は寝てエネルギーチャージ!」ということ!一見すると堕落しているようにも見えるけど、そうではないのだ。こんなに暑い昼間に動いたら、それこそぶっ倒れてしまう。だから暑い昼間はゴロゴロして力を溜めておき、夕方から始動!というわけなのだ。
海南島のビーチは面白い。最も人が多く賑わいだすのは、なんと夜の6~7時くらいだった。

カップル、家族連れ、友人同士・・・みんな思い思いに海を楽しんでいる。
そして浜辺では当然これ!テーブルを囲んでメシと酒!見ているだけでこっちも楽しくなってしまう。

ということで、その気はなかったのに、僕も1本ビールを買ってきて1人浜辺で乾杯っす(笑)!これがまた最高にうめぇ!

中国には「暇人」と呼ばれている、ほとんど仕事もせず昼間から麻雀やトランプに打ち込み、酒を飲んでノンビリと暮らしている不思議な人たちがいる。(暇人の姿は中国の街中を歩いていればすぐに分かります。ぜひ一度お確かめを~!)
都市部で見ると「な~にやってんだ?この人たち?」という暇人も、海南島では何故か違って見える。すごく素敵に見えるのだ。

島全体を包み込む強烈な暑さ、南国の空気・・・。それが「暇人」を「最高の生き方をしている人々」に見せているのかもしれない。

中国は人口が多いせいもあってか、あるいは急激な経済成長のせいか、どこの街に行っても比較的「せわしない街」という印象がある。
でも、この島は違うのだ。
灼熱の太陽と悠久の時間・・・。大陸中国には存在しない空気が流れている、摩訶不思議な島がそこにはあった。
かなり気に入った海南島だけど、1つ気になることがあった。
それは「少数民族の存在」。
中国で一番多い民族は漢民族だが、この海南島の先住民族はリー族、ミャオ族、回族などの少数民族である。いわば漢民族は移住者なわけだ。
しかし、市場での野菜売りや動物の、お土産の歩き売りなど、あまり収入の高くないような仕事は、ほとんどが少数民族が商っているように見えた。

バスの中でも、明らかに一般的な「中国人」とは異なる顔つきの人々もたくさんいた。

中国が組織的に少数民族を弾圧しているのは事実であり、この海南島ではどのような事態になっているのか・・・そんなことも考えさせられた。
そして僕は、先日長沙でお世話になった湖南師範大学の日本語教師、堀尾先輩のあるお話を思い出した。
ある学生が、こんなことを言っていたという。
「私は将来人民軍兵士になりたい。だってカッコイイし、人民軍兵士になってモンゴル人を追い払いたい。彼らは野蛮な人たちなんだから。」
その話を聞いたとき、僕は胸が苦しくなった。
一体中国ではどのような政策が実施されており、またどのような教育がなされているんだろう。
そしてそのような教育を受けた子ども達は、どういう大人になっていくんだろう・・・。
さらにこの海南島のことで言えば、この島は現在中国とベトナムやフィリピンとの間で領有権問題が発生している南沙諸島などに最も近い島であり、軍事的にも非常に重要な場所でもある。
最高の南国の空気が流れているこの島にも、目には見えない政治的な問題が闊歩している。
「自分のフィーリングにガチッとはまった」なんて言いつつも、この島に横たわる多くの問題を考えると・・・心が痛くなる。
中国はこの先、どのような道を歩むのか?あるいは歩むべきなのか?
いずれにしても変わらない事実、それはこの国は日本のすぐ隣であるということ。そんなことを考えながら僕は海南島を後にし、再び大陸へと戻った。

2014年7月13日。海南島と大陸を繋ぐ、ちょっと古めかしいフェリーの中にて。

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《中国と聞いて、綺麗な海をイメージする人は少ないと思う。しかし中国は広し!こんな場所もあるんですね!》

ここは中国最南端の地、海南島。直感的に「どうしてもこの島を見てみたい!」と思った僕は、ちょっと無理矢理予定を変更してこの地まで足を運んだ。
広州からの夜行バスに乗り、海南島最南部の街・三亜に着いたのが朝7時。
強烈な日差しの中、僕はバスを降りたのだが・・・まずはその空気にビックリ!
そこはまさに「南国」だった!

長沙や広州も十分に暑かった。しかしこの海南島は太陽の存在感が違っていた。
湿度も高い。日本の夏そのものだ。じっとしていても汗が噴き出してくるし、あっという間に身体中がベタベタになる。

そんな海南島、僕は一瞬にして気に入ってしまった!
その理由は何故か?僕にもよく分からないんだけど・・・南国特有のあの空気、アホみたいに高くて青い空・・・、それがぼくのフィーリングにガチッとはまった。その空気の中にいるだけでテンションが上がってくるのを感じた!
バスターミナルがある街中から、僕が泊まる予定の安宿のあるビーチへと向かう。

ビーチ沿いにはいくつもの集落が存在しているのだが・・・。
そこには、これまでにない「中国の空気」が流れていた。
まるで時が永遠に続くかのような不思議な空気、その中で悠久の時間を過ごす人々・・・。

仕事中だって寝たけりゃ寝る!昼間はクソ暑いもんね!商品の上とか関係ねぇ!


そして一歩海まで足を運べば、そこには中国とは思えない美しいビーチが広がっている。

と言っても、一番美しい海岸は「天涯海角風景区」という公園になっていて、入場料85元というなかなかの金額を払わないと入れないんですけどね・・・。
ちなみにこの「天涯海角」というのは「この世の果て」という意味で、海南島は長らく罪人の流刑地として使用されてきた土地なんですね。
「せっかく来たんだし!」ということで僕は中に入ったのですが、まぁ綺麗でしたよ!でも85元はボッタクリだなぁ、うん・・・(笑)。





夕方。
人々の本格的な活動が始まるのは、この時間からだ。
これまでにいくつも暑い国を訪れてきたけど、共通していることがある。それは「昼間は寝てエネルギーチャージ!」ということ!一見すると堕落しているようにも見えるけど、そうではないのだ。こんなに暑い昼間に動いたら、それこそぶっ倒れてしまう。だから暑い昼間はゴロゴロして力を溜めておき、夕方から始動!というわけなのだ。
海南島のビーチは面白い。最も人が多く賑わいだすのは、なんと夜の6~7時くらいだった。

カップル、家族連れ、友人同士・・・みんな思い思いに海を楽しんでいる。
そして浜辺では当然これ!テーブルを囲んでメシと酒!見ているだけでこっちも楽しくなってしまう。

ということで、その気はなかったのに、僕も1本ビールを買ってきて1人浜辺で乾杯っす(笑)!これがまた最高にうめぇ!

中国には「暇人」と呼ばれている、ほとんど仕事もせず昼間から麻雀やトランプに打ち込み、酒を飲んでノンビリと暮らしている不思議な人たちがいる。(暇人の姿は中国の街中を歩いていればすぐに分かります。ぜひ一度お確かめを~!)
都市部で見ると「な~にやってんだ?この人たち?」という暇人も、海南島では何故か違って見える。すごく素敵に見えるのだ。

島全体を包み込む強烈な暑さ、南国の空気・・・。それが「暇人」を「最高の生き方をしている人々」に見せているのかもしれない。

中国は人口が多いせいもあってか、あるいは急激な経済成長のせいか、どこの街に行っても比較的「せわしない街」という印象がある。
でも、この島は違うのだ。
灼熱の太陽と悠久の時間・・・。大陸中国には存在しない空気が流れている、摩訶不思議な島がそこにはあった。
かなり気に入った海南島だけど、1つ気になることがあった。
それは「少数民族の存在」。
中国で一番多い民族は漢民族だが、この海南島の先住民族はリー族、ミャオ族、回族などの少数民族である。いわば漢民族は移住者なわけだ。
しかし、市場での野菜売りや動物の、お土産の歩き売りなど、あまり収入の高くないような仕事は、ほとんどが少数民族が商っているように見えた。

バスの中でも、明らかに一般的な「中国人」とは異なる顔つきの人々もたくさんいた。

中国が組織的に少数民族を弾圧しているのは事実であり、この海南島ではどのような事態になっているのか・・・そんなことも考えさせられた。
そして僕は、先日長沙でお世話になった湖南師範大学の日本語教師、堀尾先輩のあるお話を思い出した。
ある学生が、こんなことを言っていたという。
「私は将来人民軍兵士になりたい。だってカッコイイし、人民軍兵士になってモンゴル人を追い払いたい。彼らは野蛮な人たちなんだから。」
その話を聞いたとき、僕は胸が苦しくなった。
一体中国ではどのような政策が実施されており、またどのような教育がなされているんだろう。
そしてそのような教育を受けた子ども達は、どういう大人になっていくんだろう・・・。
さらにこの海南島のことで言えば、この島は現在中国とベトナムやフィリピンとの間で領有権問題が発生している南沙諸島などに最も近い島であり、軍事的にも非常に重要な場所でもある。
最高の南国の空気が流れているこの島にも、目には見えない政治的な問題が闊歩している。
「自分のフィーリングにガチッとはまった」なんて言いつつも、この島に横たわる多くの問題を考えると・・・心が痛くなる。
中国はこの先、どのような道を歩むのか?あるいは歩むべきなのか?
いずれにしても変わらない事実、それはこの国は日本のすぐ隣であるということ。そんなことを考えながら僕は海南島を後にし、再び大陸へと戻った。

2014年7月13日。海南島と大陸を繋ぐ、ちょっと古めかしいフェリーの中にて。

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