気にかかる記事というのも有るものである。
残念ながら、桑津 浩太郎 氏の例示するパソコン難民は私の感覚するパソコン人とは一味違う感じがする。
パソコンを購入し、高価さに酔っていた人はいざ知らず、自作の輩には、無縁の者と感じてならない。
自作をやめてからずいぶん時期がたつように思う。自作をやめた動機は、機材の選定から組み立てまで
過ぎれば、電源をONにして、ピープー音がするのに異常個所の策定など、baiosの設定なども
OSの期限切れもUPも経験したが、廉価なパソコンがほとんど初期設定のみで使用できる状態に
慣れたからとも言って良いだろう。自作世代と、筆者の指摘するパソコン使用経験とは少しく、異なると感じる。
WINxpが7とか8とかに変更なったとしても取り敢えず派は何にも困窮しない。
動いて、ネットに接続できれば何とでもなると考えている。
正月以来、wifiを契約して、接続に難渋した。不思議な事にノートのWINxpは電波を検出できたが、
肝心のデスクトップは接続が難しかった。ブラウザのためかと手を加える毎にパソコンはおかしくなってきた。
結局は、無線LANもwifiもあきらめて、有線LANでつなぐ事が有効と理解した。
パソコンの問題は、ネット接続のスピードとパソコン本体の処理速度に還元される。
この問題を解決しようと苦心するときは、パソコンの処理能力が欠けるときと感じる。
早く言えば、買い替え時期と言う事である。何もしないときが、処理が快適だと言う事である。
そして、快適なときほど、バックアップを頻繁に取りなさいと薦める。
ほとんどの記録は機外のHDや、CD、DVDなどに移管しておくべきである。
XPのサポート終了は、microsoftのOSの間隔や発売動機に対する不信感を伴っている。
まだ使えるのに、使用できない感覚は通信機器である、スマホや携帯機器のように通信できれば良いとの
感想を拭いきれないと言っても良いであろう。多分、携帯等の通信機器の企業にはmicrosoftとの
競合と言う観点を押し出した者は少なかったと感じているが、パソコンの不明な点をあぶりだしたと感じている。
ネット接続に必要なプログラムがあれば用は済む。microsoftも携帯サイドからの追い上げを意識した事は
無かったと思う。
個人的には、microsoftの独壇場が崩れた事は、幸福感を味わっている。
選択肢が増える事は、消費者の利益に結びつくと考えている。
経営のためのIT活用実学
WindowsXPサポート切れで右往左往、
悲しき「パソコン更新難民」となった中高年
2014.04.30(水) 桑津 浩太郎
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40536
4月8日、WindowsXP(以下、XP)の正式なサポートが終了した。
もちろん、パソコンが動かなくなるわけで はないが、新たなセキュリティ対策を施すことが困難となるため、「ネットワークと接続していない環境で一切のアップデートなし」とでもしないかぎり、企業 や官公庁などのオフィスでの正式な利用は困難となる。
このXPのサポート終了は、実は多くのITベンダーにとって隠れた特需だった。消費税率アップの影にうまく身を隠して、ユーザーのパソコン資産更 新に広く網をかけて一網打尽にする効果があった。増税、サポート停止のダブルパンチは、企業内での検討や見直しプロセスを大幅に短縮する効果が確かに見ら れたようだ。
ただし、この話は見ようによっては、パソコン業界の「最後の晩餐」となる危険も否定できない。少なくとも、2001年のリリースから10年超、そ の安定性から企業パソコンのスタンダードの地位を不動のものとしてきたXPに匹敵するような大きなインパクトを持ち得る商売は、パソコン市場では当面、期 待できそうにない。地デジ切り替え後のテレビ販売落ち込みに匹敵する中長期の販売落ち込みが予想される。
「パソコン更新難民」の発生
多くの人にとって、XPから「Windows7」あるいは「同8.1」への移行は、若干ギクシャクするかもしれないが、おそらくはそれほど時間をかけずに慣れてゆき、その洗練されたスタイルに馴染んでいくと思われている。
ただ、一部で思惑違いが起きている。新たなPCというか、OS、アプリの変更に全く対応できない、途方に暮れた人たちが現れており、その移行をサポートする人たちとの間で無視できないコンフリクトが生じている。
組織のITもしくはPCリテラシーの強化は、企業にとって終わりのない課題であるが、昨日までできていたことが、突然できなくなった、もしくはど うしてよいか分からない、若い同僚に説明を聞いても理解できない、といった声が出ているのは、従来の低リテラシー層とはやや様相が異なっている。
「40~50代、ホワイトカラー、無自覚」
上記の「パソコン更新難民」は、職種、地域ではなく、基本的には「40代超、ホワイトカラー」に集中している。そして話を聞いてみると「こんなこ とになると思っていなかった」というITスキルの低いことに「無自覚」な人が多い印象を受ける。必ずしも、高齢者や女性といった、「ITへの苦手感を自覚 している」これまでの一般的な低リテラシー層とは合致しないのである。
彼らは、画面のメニューが変わった、操作の順番が変わったということへの違和感だけでなく、新しい操作手順等を確認した際に、なぜそうしなければ ならないか、という、パソコン、IT利用のお作法、前提条件の理解が根本的に欠けているようだ。その結果、移行研修を受けても、分かっていそうな若い社員 に尋ねても、フォローがうまくできない構図になっている。
これまでの典型的な低リテラシー層である高齢者や児童へのパソコン講習における「壁」としては、一般に次の2つ、キーボードの壁とマウスの壁が知られている。
【キーボードの壁】
・自分の入力したい字がどこにあるか、分からない。
・半角と全角、アルファベットとその他文字の扱い、使い分け方法が複雑すぎる。
【マウスの壁】
・ポインターの動きと手元のマウスの関係に違和感がある。例えば、高齢者研修ではよくこんなやり取りがあるという。
「先生、これ以上、ヒモが邪魔で、マウスが右にいきません」
「一度、マウスを左へ戻してくださいね」
「先生、カーソルも左に戻ってしまいます・・・」
ただし、これらのキーボードの壁とマウスの壁は、いずれも習うより慣れろでなんとかなってしまう。文芸作品や学術論文を大量に文字入力するわけではないし、数字はテンキーで打てばよい。マウス操作は、定型的な操作をしていれば体で覚えてしまう。
一方、今回の「パソコン移行難民」の悲鳴としてこんな声を聞く。
「ログインって何なの。なぜ、こんなことをしなくちゃいけないの?」(XPではオート設定となっていた)
「なんとかドライブって何? ここに保存するってどういうこと」(Skydrive等のリモートストレージ利用が初めての人)
「PDFに保存するとか、PDFにプリントするって、意味が分からん・・・」
よくよく聞けば、実はXPかどうかではなく、PC利用の一般的な理解、作法への知識が不足しているのである。人から説明されても、各種の概念が理 解できないように見受けられる。つまり、これまでのやり方、「体が何となく覚えていた」やり方が変わることに全く追従できないということが、XP更新で浮 き彫りになったのである。
スマホのコンタクトセンターにつながらない
実はスマートフォンでも似たような話がある。スマホが本格的に普及し始めた2年前から、携帯電話事業者のコンタクトセンターに電話がつながりにくくなったと感じていらっしゃる方は多いと思う。
正式な統計データが開示されたわけではないが、実はスマホを購入した人の多くが、特にパソコンとの各種連携の設定(加えて各種パスワード設定を忘 れたこと)に苦戦して、携帯電話事業者に一斉に電話をかけて問い合わせている。加えてパソコン、ITリテラシーが低いため、説明をしてもらっても要領を得 ずサポートの時間が長引いていく。
「スマホ問い合せの平均応答時間は、ガラケーの3倍、いや5倍に達する」という声がささやかれている。その結果、コンタクトセンターへの電話はあふれて、ますますつながりにくくなっているのが実状だ。
似た話は、携帯音楽プレイヤーにもある。日本では、iPhone/iPodなどに楽曲をパソコン経由でダウンロード、登録することができない人の 割合が海外よりも高いという。これも正式な各国調査は開示されていないが、日本において、楽曲のiPhoneへのパソコン経由ダウンロードが「自分ではで きない」人の比率は、北米と比較すると3倍超、周辺の東南アジア等と比較しても非常に高い水準にあると言われている。
パソコンと連携できない人にインタビュー調査を行うと、まず楽曲のファイルについての知識がない(CDの中の楽曲がファイル形式であること、CDと iPodのファイル形式が異なっているため変換が必要等)。そのため、パソコンに一度登録しなければいけない理由が根本から理解できていない。
ファイルの形式や取り扱い、変換方法が「分からない」という点で、パソコン利用者とほぼ同じ問題となっている。
パソコンリテラシーが低い日本の中高年層
パソコン、スマホ、iPodなどのリテラシーが海外よりも劣位にあるのは、ほぼ40~50代の中高年である。若年時にパソコンに触れる機会がなかった60代超のシニア層は、各国、一様にリテラシーは低い。特に日本だけが劣位というわけではない。
日本に限らず今の40代超はパソコンが本格普及し始めた1990~95年に、オフィスでパソコン等に触れ始めている。各国に比較して低い水準にあることは、日本ならではの理由があるようだ。
日本では先進国として早期からパソコンが普及したものの、体系的な学習をすることはなかった。企業が独自に開発した汎用性のないシステムや、今は なき専用ワープロ機器などを、原理・構造への理解をすっ飛ばして体で覚えてきた層は、ITの環境変化への対応力をそもそも身につける機会がなかった。
IT業界でよく言われる話だが、アメリカの小売店、零細サービス事業者の中高年経営者や労働者は、自分でパソコンを買い、マニュアルを読んでプリ ンターをつなぎ、税金をソフトで計算して、さらにはiPodに楽曲をダウンロードできる。しかし、日本の大企業の中間管理職・中高年を見渡すと、自分でマ ニュアルを読んでセットアップ、インストールできる人は稀である。そういう人たちにとって、XPは時間をかけて体で覚えてきた相棒とも言える存在だった。
言い換えれば、10年を超えて使われてきたXPこそ、彼ら(中高年)を変化から守る防波堤であった。この防波堤が決壊した今、隠れていた低リテラシー問題が、むき出しとなっている。今回のXP更新が呼び起こした意外な波紋と言えるだろう。
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