【国家私観～日本は日本民族など先住の民族の国家である。】

【国家私観～日本は日本民族など先住の民族の国家である。】

 

【国家私観】

　国家とは何か？国家とは其れに属する人々の「運命共同体」である。では、「運命共同体」とは？
　「所属する人が、繁栄するときも衰亡するときも運命をともにする組織や団体。」である。家族のようなものだと考えれば善い。

　政府とは、「政治を行う所。立法・司法・行政のすべての作用を包含する、国家の統治機構の総称。日本では、内閣および内閣の統轄する行政機構をさす。」のであるが、国家に属する人々にはどんな働きをするものか？

　国家の存在意義は夫々の国家ごとに違うものである。詰まり、夫々の国は「主権の所在によって区別される国家の形態」によって異なる。この形態を「国体」と言う。我が国の国体は憲法前文に、「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民が これを享受する。」と書かれている。此れが我が日本国の国体を唯一無二の定義付けである。

　我が日本の政治形態は日本国憲法で「議院内閣制」を採っている。内閣は日本国政府の頂点に位置し、国民である「我等と我等の子孫の為の安全と生存を保持し、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を永遠に除去し、国民等しく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を持つように努める。」ことが政府の役割である。

　此処で、考えるべきは国家が其れに属する国民に属するもので、国民が国家に属するものでは無いと言うことである。詰まり、国家の主体は国民なのである。民主主義を標榜する我が国のような国家は、本来国民の合意無しには存在し無いものである。よって、我が日本国憲法前文には、此の合意を国民が宣言したものとして「我等と我等の子孫の為の・・・」との文言を入れたものと解釈出来る。自民の改正憲法案には此の大切な文言を綺麗さっぱり抜いている。此れは、到底過去一千数百年の有史の中で、此の日本を創って来た我が先人達の血の滲むような努力と貢献を全く無碍にするものである。

　米国のように、建国当初から先住民を迫害し、多民族からの移民によって国家を成した国もあり、政治的思惑から複数の民族が合意して一国家を成した国もある。然し、わが国は「八紘一宇」の本来の意味を枉げて解釈し多民族共生の国家を目指した一時代が在ったとは言え、元々、東海に浮かぶ島国として多民族とは一線を画し、粗単一民族として歴史を刻んで来た国である。

　我が日本に於いて国家の主源である国民の範囲を限定せずに国民への門戸を広く開けては、政府は誰を守り、誰の為に国家を運営維持するものか政府自身否定するものである。

　日本は、日本民族と我が国土に先史より存在する先住民族の国である。