このお名前をご存知なかたは、製菓のプロであろうか。帯広に本社がある「六花亭」創業者である。 まだ、北海道への旅経験が少ない頃、帯広に行くなら、ぜひ「六花亭」と聞き、買いに立ち寄った。
過ごしやすく、昼間は暑くもある9月初旬晴天下の、帯広だった。千歳空港では、まだ販売していなかったのだろうか。「白い恋人」が、出張族北海道土産の定番だった。よく覚えていない。20年ほど前のことだ。早く、のんびり心行くまで北海道を旅するようになりたい。
小田さんは菓子作りにおいては妥協を許さないひとだったようだ。10月号「商業界」前言ページに、編集主幹の倉本初夫さんが書かれている。参考までに、地元新聞を紹介する。
帯広市の菓子メーカー「六花亭(ろっかてい)」の創業者で、3日に90歳で亡くなった小田豊四郎さんのお別れの会が28日、帯広市民ホールであり、業界関係者や親交のあった人たち約1900人が参列した。 祭壇には同社の人気商品の洋菓子「マルセイバターサンド」「大平原」が供えられ、ユリやカスミソウなどの白い花に囲まれた笑顔の小田さんの遺影が飾られた。元市長の田本憲吾さんが「一生懸命お菓子を作り、多くの人に慕われ帯広を愛した。帯広・十勝の巨星を失った」と弔辞を述べた。 長男の小田豊社長はオイルショック当時、他店が商品の値上げに踏み切る中、迷わず値段を据え置いたエピソードを紹介し、「父を師として尊敬している。地域のみなさんに食べていただけるおやつ菓子を作っていく」と語った。 晩年の小田さんの写真がスクリーンで紹介されたり、同社の約60種類の商品を小田さんが命名した時の書が飾られた。弦楽器の生演奏の調べの中、参列者全員がベンファーレの花を祭壇にささげた。