天星人語

世間と空、そして(時々)海をぼんやり眺める毎日です。

トランプ前大統領銃撃と安倍元首相銃撃

2024-07-15 07:07:07 | 人間歴史の途中経過
トランプ前大統領銃撃事件
 
戸外での警備は、非常に難しい。
 
まずは上空を隙間なく監視できる、警戒用ドローンを常に飛ばしていることになるでしょう。
 
 

 

 

 

この象徴する写真は、AP通信のカメラマン、エバン・ブッチ氏が撮影しました。

見た瞬間、トランプに利するかと思いました。

瞬間の切り取りである写真が、社会を動かす過去は何度かあった。

この時点で、容疑者は射殺されていました。

犯人は発砲30秒後に射殺されました。

銃声直後、演壇下でシークレットサービス隊員が覆いかぶさっていました。

当然、無線で容疑者射殺を知っていますので、それから移動し始めました。

出所 写真は、日本経済新聞

赤丸内が容疑者です。

米国内は、ほぼトラを前提に進んでいます。

 

日本時間14日午前7時ごろ、トランプ前大統領が選挙演説中に銃撃を受けました。

耳の一部を銃弾が貫通したので、まさに間一髪です。

すぐ、共和党がこの事件はマスコミと民主党が引き起こしたと批判を強めています。

そうでしょうか。

国民に分断を煽り、銃規制に反対し、暴力を呼びかけているのはどちらでしょうか。

トランプの共和党による主張には、嘘が混じり過激で暴力を煽る言葉が多いです。

しかし、与党民主党の主張は抑制的です。

共和党は大衆迎合政党化したので、有権者の歓心を引く言動が多くなりました。

▼ポピュリズム 大衆からの人気を得ることを第一とする政治思想や活動を指す。本来は大衆の利益の側に立つ思想だが、大衆を扇動するような急進的・非現実的な政策を訴えることが多い。特定の人種など少数者への差別をあおる排外主義と結びつきやすく、対立する勢力に攻撃的になることもある。

出所は、日本経済新聞。

 

日本人には、野党から与党への責任なすりつけには違和感があります。

 

安倍首相銃撃事件

 

さて、2年前の2022年7月8日には、安倍元首相が銃撃を受けました。

この写真は事件当時の駅前上空からのです。

私には街頭演説場所として非常に変則的に見える場所です。

安倍首相は、中央部左にある交差点、斜め斜線ゼブラ柄の赤い台に立っていました。

そして、上部方向に向かい演説中でした。

普通は、後背地は狭く選挙カーを背にしますが、ここは4方フルオープンです。

また、道路なので車と人の往来があります。

よくぞこの場所の道路使用許可を警察が出したものだ、と事件直後に思いました。

交通を妨害するのではなく警備上から疑問です。

仮にこの場所しかないのなら、それに応じた警備体制があったでしょう。

 

画像

 

事件当時の現場交差点です。

 

画像

 

事件後の現場検証です。

 

 

事件発生直前です。左手に山上容疑者が立っています。

 

写真は日本経済新聞。

 

この事件の裁判は、山上容疑者に関心を集めますが、

大局的観点からの分析が必要だと思います。

社会から排除された感覚に覆われると、その原因を除去するために、銃に関心が向きます。

 

世界的に政治から疎外されている感が強くなる

興味深い調査結果があります。

世界最大規模の世論調査会社イプソス株式会社が、

日本を含む世界28カ国20,630人を対象に実施した、

「ポピュリズムに関するグローバル調査2024」です。

 

その中の「既存の政党や政治家は、私のような人間を気にかけていない」と回答した日本人は62%で、2016年の39%と比べて約1.6倍に増加したとの結果が出たことです。

世界各国平均は、ほぼ横ばいの64%です。

この事実は、

「近代民主主義国家では、国内外の社会的課題が選挙による政権交代により微調整されてきた。これが人間歴史の途中史である。

だが、この方法はブルジョア民主主義と呼ばれる通り、少数の経済的強者と多数の弱者を生みだし、社会を分断している。

そして、自由(統制が進む)・平等(格差が進む)・平和(戦争ばかり)は、いつまでたっても実現できない状態が続いている。

だから(言うだけの)既成政党に期待するのを諦めた有権者は、不満を聞いてくれる大衆迎合主義(ポピュリズムと表現される)の新規政党(含むトランプの共和党)を支持するようになる。

 

さらに、選挙で多数を占めた権力者は徐々に法律を変更し、人間の思考までを自分の意のままにする。教育・芸術・文化活動は制限される。独裁政治という権力者に甘い蜜は増大する一方。世襲制の国もある。

目先の人気取りに踊る小児化した政治家が大勢を占める。それを人々が受け入れる。そういう社会になりつつある」(「天星人語」世界は2極化から無極化する。問題はその後ー人間史の途中経過)

との見方に合致するものです。

調査結果のまとめ

希望する税金の使途1位は「貧困と社会不平等の緩和」

 日本人は56%で世界各国平均は67%。

・「一般市民と政治や経済のエリートとの間に大きな格差がある」と感じている

 日本人は75%で世界各国平均は67%。

・「自国は衰退している」と感じている日本人は68%、2016年の40%と比べて1.7倍に増加。

 世界各国平均は58%。

・「既存の政党や政治家は、私のような人間を気にかけていない」と回答した

 日本人は62%、2016年の39%と比べて約1.6倍に増加。

 世界各国平均は64%。

*詳細は下記に掲載。

【資料】

【調査手法】

このレポートは、イプソスが2023年11月22日(金)から12月6日(金)にかけて、

Global Advisorのオンラインプラットフォームと、インドではIndiaBusのプラットフォームで実施した28カ国の調査結果である。

この調査では、イプソスはインドの18歳以上、カナダ、マレーシア、南アフリカ、トルコ、米国の18~74歳、タイの20~74歳、インドネシアとシンガポールの21~74歳、
その他の国の16~74歳の成人計20,630人に調査を行った。

【イプソスについて】

イプソスは、世界最大規模の世論調査会社であり、90の市場で事業を展開し、18,000人以上の従業員を擁しています。1975年にフランスで設立されたイプソスは、1999年7月1日からユーロネクスト・パリに上場しています。同社はSBF120およびMid-60指数の一部であり、繰延決済サービス(SRD)の対象となっています。
ISINコード FR0000073298, Reuters ISOS.PA, Bloomberg IPS:FP www.ipsos.com

「ポピュリズムに関するグローバル調査2024」全文

Ipsos Report

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