利潤は「差異」により生まれるのか。あるいは「労働量(と質)」によるものなのか。後者はマルクス先生の説である。労働者の労働により付加価値が生まれる。この付加価値を搾取するのが資本家。だから労働者による社会主義国家の樹立が必要。だが、社会主義はうまく機能しなかった。
前者は岩井克人先生の説である。新商品開発にあけくれる現代社会を見れば、簡単に分かる話である。先駆者利潤は山ほどの事例がある。この先生の主著は、全部文庫にもなっている。天星も、何度か読んでいる。ただ、理解できてはいない。
先日は、「資本論を読む」(伊藤 誠)を買った。この先生はマル経、それも宇野孝蔵さんの系列である。資本論は学生時代に手にした。内容はまったく、分かっていない。時間のできた今、読んでやろうと、前々から思ってきた。身近に、読書会があれば参加したい。
ろうどうかちせつ【労働価値説】生産に要する労働の量によって商品の価値は決定されるとする学説。一七世紀末ペティーによって主張され,スミス・リカードが受け継ぎ,マルクスに至って完成された。(大辞林)