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意思による楽観のための読書日記

戦国ラン 手柄は足にあり 黒澤はゆま ***

「手柄は足にあり」とは上杉謙信の言葉だそうだが、歴史小説家だという著者は戦国時代の食事に着目した著書「戦国 まずい飯!」では武将たちは味噌と生米を水に浸して食べて戦ったという。本書では、騎馬の武将に徒歩で従って走ったという足軽たちに思いをはせて、自分でも古戦場あとを走ってみたという。実際にに走ってみるとこんな道は1万以上の軍勢では通り切れない、とか、アップダウンが激しすぎて無理、などと言うことが感じられたという。

大坂夏の陣では信繁による家康本陣突撃を体験、真田は凄かったと。各武将ごとに街道を担当しているため、戦場に向かうための味方同士の街道の分捕り合戦も激しかったと。歴史書では明確になっていないと思われる家康の失敗と地形の関係、戦場となった天王寺駅周辺で家康本陣が崩れた地点、家康の逃げ回った経路、信繁終焉の地など。

本能寺の変では亀岡から京に至る古代の道と中世の道、光秀が「敵は本能寺にあり」と叫んだ地点、信長が油断した理由と地形と当初宿泊予定だった吉田山の関係など。

桶狭間の戦いでは、奇跡のジャイアントキリングが起きた背景にある桶狭間周辺の地形、名古屋は湿地帯で、微高地と谷間は干潮、満潮で島と海に変わった、高低差が意外にある地形で戦国武将はどう移動したのか、など。

川中島では戦国時代には川の流れが一定せず幅広に中州が点在する地形だった。当時の地形では天然の要害だった海津城、謙信が陣取った妻女山と海津城の距離とその間の地形、その日の天候と戦略、軍師山本勘助の作戦、英雄一騎打ちの場所と逃げ場、戦いの時間帯とその後、などなど。とにかく走ることは勝つこと、生き残ること、負けないことに直結していたのが戦国時代の戦いだった。本書内容は以上。
 

↓↓↓2008年1月から読んだ本について書いています。

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