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意思による楽観のための読書日記

古事記 日本の古典を読む1

古事記は和銅5年(712)に書かれた現存する最古の書物。しかし考えてみると現在からは1000年も前になる平安文学の源氏物語に先立つこと更に300年。時代感覚を取り違えそうになる。まだ平仮名もカタカナも発明される前に、中国から輸入した文字である漢字だけを使って古事記は書かれた。

上中下巻3巻のうち、上巻では天地の始まり、神々の誕生、国土の生成を経て地上世界の主となる天皇の祖先が天の世界から降臨した経緯が語られる。伊邪那岐、伊邪那美という男女神が夫婦となり国土の島々を産んだ話、太陽神の天照大御神がきかん気で乱暴な弟の素戔嗚尊の振る舞いにより天ノ洞窟の引きこもり、天地が真っ暗になってしまう話、素戔嗚尊が八俣の大蛇を退治して英雄になる話、などが描かれる。

葦原中津国という人間世界、神々の世界である高天原、死んだ伊邪那美命の赴いた黄泉の国、地上を完成させた大国主命が先祖の素戔嗚尊に導かれて成長を遂げた世界、根の堅州国、潮の満干を司る海神の国という宇宙観も描かれる。

中下巻には神武天皇から推古天皇までの歴代天皇の治世と系譜、出来事が記述される。中巻は想像上の世界であり東征した神武、東奔西走したうえで帰路に病に倒れた日本武尊が活躍する。下巻では実在したと思われる崇神以降の天皇たちの物語。神話と歴史が一体となって記述されたのが古事記と言える。
本書内容は以上。
 

↓↓↓2008年1月から読んだ本について書いています。

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