意思による楽観のための読書日記

ひとの目、驚異の進化 マーク・チャンギージー ***

われわれ人類はなぜカラフルな色覚を発達させたのか。三原色とよく言うが、これは霊長類しか持たないという。哺乳類は一般に二原色、鳥や昆虫は四原色だと。果物などの食べ物を見つけやすい、というのが従来の学説。

筆者が言うには、まず、顔など肌の一部をむき出しにしている種には、相手の顔色を観るということが重要だった。特に女性はこの能力が生死をわかつ。女性に色覚異常が少ないのはこのためだと。

目が横ではなく前に付いているのは、立体視力のため、というのが従来の学説。筆者は森の中での木の枝や葉っぱのむこうにいる敵を見付けるためだと主張。横にあると後ろにも視野が拡がるが前を左右の目で見る範囲が狭まる。

目には錯視、という現象がある。動体視力には、動くものがそのまま進むとどうなるかを予測する能力を含む。錯視は未来予見力だというのだ。

そして人がもつ識字力、文字を読むのは遺伝ではない。漢字でもアルファベットでも当てはまるそうだ。文字が自然界を象徴し単純化しているからだという。

こうした学問領域は進化理論神経科学というらしい。錯覚だと思っていたらそれは未来予知能力だと、これはかなり面白い。


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