よみがえるケインズ

ケインズの一般理論を基に日本の現代資本主義を読み解いています。
カテゴリーが多岐に渡りすぎて整理を検討中。

日本経済の将来を展望する? 99%の悲観論に抗して ③ なぜ家計の負担だけが増えていくのか

2023年02月27日 | 週刊 日本経済を読む
 財政再建とデフレの克服は日本経済の二大課題であるらしい。これは暗黙の前提となっている。暗黙の前提というのは課題設定自体に疑問を挟む余地がないということである。理論的には二つの課題は両立しないはずだが諸氏は平気のようだ。 しかし筆者にはこの課題を二つながら克服する「秘策」がある。この項の最後にブログの読者だけにお教えしたい。しばらくお付き合いいただきたい。1.財政再建:2023年度一般会計予算案を . . . 本文を読む

番外編:国民負担率の迷妄を打破する

2023年02月27日 | 週刊 日本経済を読む
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230221/k10013987141000.html今年度の「国民負担率」47.5% 所得の半分近く占める 財務省国民の所得に占める税金や社会保険料などの負担の割合を示す「国民負担率」について、財務省は今年度(2022年度)は47.5%となる見込みだと発表しました。過去最大だった昨年度をやや下回ったものの、国民所得の半分近くを . . . 本文を読む

日本経済の将来を展望する? 99%の悲観論に抗して ② 可処分所得と家計消費

2023年02月20日 | 週刊 日本経済を読む
賃金総額の伸びがGDPの伸びを上回る?! 投資の目的は最終的には消費であり、消費の原資が賃金だとしたら賃金総額の上昇に応じてGDPもまた上昇するはずである。逆にGDP(総支出)の上昇に応じて賃金総額も上昇するはずである。いわゆる「経済の好循環」だ。 ところが現実の両者の関係はそうなっていない。 2013年を100とすると両者は上のようなグラフとなる。2021年では賃金総額は113.1、名目GDPは . . . 本文を読む

日本経済の将来を展望する? 99%の悲観論に抗して ① 賃金の上昇に一番必要なもの

2023年02月13日 | 週刊 日本経済を読む
 今回は、世の中で「常識」となっていることとは少し違うことを主張したい。悲観論は憶測に基づき楽観論は事実に基づく、という。事実からどのような楽観論が組み立てられるのだろうか?賃金総額は増え続けている 国民経済計算(GDP統計)から賃金総額の推移を追った。1997年に最大となった賃金総額は、その後下がり続けたが、2003年にいったん底を打つ。その後、リーマン危機、大震災と低迷期が続くが2012年から . . . 本文を読む