よみがえるケインズ

ケインズの一般理論を基に日本の現代資本主義を読み解いています。
カテゴリーが多岐に渡りすぎて整理を検討中。

統計が出そろったので・・・金融緩和の出口論 続き

2023年06月30日 | 週刊 日本経済を読む
 異次元の金融緩和の出口を探る? の続編となる。今回はネタと考えてもらって結構です。https://blog.goo.ne.jp/thegeneraltheory/e/8828e5c03bea7a0fad71909c7aa8867e意外と近い?金融緩和の出口。 30日、職業安定業務統計が公表された。消費者物価指数CPIも公表されているので5月までの数字でアップグレードした。 相変わらず2022年4 . . . 本文を読む

第三章 有効需要の原理 筆者訳の解説 ①

2023年06月26日 | 一般理論を読む
第三章 有効需要の原理 第二節 筆者訳雇用が増えると実質総所得も増える。実質総所得が増えれば総消費も増えるが、所得が増えたほどには増えない。これは我々の社会の心理である。だから増大した雇用を消費需要の増大を満たすために全部振り向けるとすると使用者は損失を被ることになる(*1)。ある雇用量のもとで社会の消費量を超えた分を吸収するだけの十分な投資がなければ雇用量は維持できない。この投資量がなければ使用 . . . 本文を読む

一般理論 第三章 有効需要の原理 第2節 筆者訳

2023年06月19日 | 一般理論を読む
 今の段階では分かりやすいとは言えなくても、次章以降で展開される雇用理論をここで簡潔に要約しておくことは読者の助けとなるだろう。用語は後に厳密に定義するつもりである。この要約では貨幣賃金や他の要素費用は雇用された労働一単位当たり不変としておく。この単純化された前提は分かりやすさを考えてのもので後ほど外すことになる。が、貨幣賃金や他の要素費用が変化しようとしまいと、議論の根本的性格にとっては同じこと . . . 本文を読む

5.余剰資金の発生の原因とその対策

2023年06月12日 | 日本経済の将来を展望する   99%の悲観論に抗して 
4.なぜ貯蓄・投資バランスという概念は消滅したのか?https://blog.goo.ne.jp/thegeneraltheory/e/13d1b85bf14ef64efb5d252f50157386で、「次回、余剰資金の発生の原因とその対策を考える。といっても本ブログの読者には自明のことであろうが。」と書いてずいぶん経った。実は原因と対策は一般理論に書いてある。  と言ってもケインズ教条主義を展 . . . 本文を読む

異次元の金融緩和の出口を探る?

2023年06月05日 | 週刊 日本経済を読む
 物価の上昇が続いている。物価の安定目標2%を達成したのだから円安を「是正」するために金融緩和もやめるべきだという意見も出始めている。原因の一つとされる円安は日銀の失策だということらしい。*1 もちろん異次元の金融緩和を永遠に続けるわけにはいかない。どこかに出口があるだろう。その出口とはどこか?どのような指標が考えられるのか?今日はそんな話だ。世間の議論では注目されていない点を主として議論するつも . . . 本文を読む