Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

オデン(2007年NBA1巡目1位)がついに引退、去りゆく「10年に一人の逸材」に熱いさよならを

2016年10月30日 21時00分00秒 | NBA
NBAでPortland Trail Blazersなどに在籍した、Greg Odenが現役引退を発表しました。

NBAに興味がない方でも、毎年NBAシーズンが開幕して、年明け前くらいに2ちゃんねるに「オデン、今季終了」のスレッドが立ったのを見たことがあるかと思います。でも、このネタが使えるのはこれで最後になりました。オデン『これで終わりだ』 期待外れのNBA元ドラ1選手が現役引退へ」という見出しには悪意を感じますが。
 
OdenはNBAでは2007年のドラフト1巡目1位指名されました。NFLでは、2007年にOAKが1巡目1位で指名したJaMarcus Russellが、ここ最近の「最強のDraft BUST」という扱いを受けていますが、NBAでは同年にドラフトされたOdenがBUSTとしてよく取り上げられます。このときの2位が、得点王を取るKevin DurantであることもOdenの評価を悪くする理由になっています。
 
2007年当時のOdenの写真があったので貼ってみました。1988年生まれなのでこの時はまだ10代。圧倒的な威圧感がありますね。
 
入団前は「10年に一人の逸材」と言われたほど期待が高い選手でした。「巨体から想像もつかないクイックネスや跳躍力で、豪快なブロックやダンクをお見舞いする」というコメントが、Dunk Shootの選手名鑑に載っています。筆者が記憶していたのは「Bill Russellの再来」という評価です。攻撃よりもディフェンスにたけたセンタープレーヤーとして期待されていました。
 
Lawrence North High School時代からチームメイトのMike Conleyとともに脚光を浴びたOden。NBAがこの年から選手に大学に行かずにNBAに入団することを禁じたため、Conleyとともにオハイオ州立大(OSU)に進みます。
 
そうオハイオ州立大といえば以前このブログで書いたようにフットボールも盛んで、NFLのTerrell PryorやErekizil Eriotなどの出身校ですね。バスケットボールも有力選手を輩出しており、先輩にはDallas MavericksのThree J'sの一人だったJim JacksonやMilwaukee Bucksで2000年代に活躍したMichael Reddなどがいます。
 
入学直後の2006-7年シーズンに、Ohio State BuckeyesはNCAA Tournamentで準優勝を飾ります。Odenは早々にEarly EntryしてTrail Blazersに1巡目1位で指名されたのですが、右膝の状態が芳しくなく、9月に手術を受け1年目は全休。2年目から本格出場を目指しました。
 
2008年シーズンのBlazersは、若手選手を中心にした再編成が功を奏し、充実したラインアップでした。Brandon RoyがPGを務め、LaMarcus AldridgeがPF、Channing FlyやNicolas Batum、Steve BlakeにRudy Fernandez、Martel Websterまでいる。そこにOdenがセンターとして加わると、このチームはえらいことになるかもと期待したのです。
 
しかし、Odenは怪我に苦しみ2008年シーズンは61試合に出たものの、2009年は21試合に出てシーズンアウト。このころから「オデン、今季終了」がNBA好きの方々の冬の風物詩となりました。英文のWikiによると、2009年は12月5日、2010年は11月9日、2011年は12月9日にシーズンエンドとなります。特に最後の2シーズンは試合にも出場しないまま、2011-12年シーズン終了後にTrail Blazersを馘になります。
 
この間、Blazersも2008-09年シーズンから3シーズン連続でPlayoffには出るものの初戦敗退。毎年、シーズン序盤で消えるOdenとともにチームは勢いを失い、2013-14年シーズンのDamian Lillardの入団までは低迷します。筆者の期待も徐々にしぼんでいったことを記憶しています。
 
Odenは結局通算で、7回の手術を受けたとのこと。それでも、腐ってもドラ1。2012-13年シーズンはけがの回復に努めたOdenが行きついたのは、2013-14年シーズンのMiami Heatでした。
 
当時、インサイドが手薄、だけどサラリーキャップがいっぱいのHeatにとって、働けるかわからないけどちょっとだけ可能性のある選手に見えたのでしょう。2014年1月になってからですが、2009年12月以来4年ちょっとぶりに試合に出場しました。このシーズンはその後23試合に出場しますが、9.2分の出場時間、2.3リバウンド2.9ポイントは厳しいですね。
 
このシーズンまでNBA Final 2連覇を飾っていたHeatですが、同シーズンは前年のFanalの屈辱に燃えるSan Antonio Spursにいいところなく敗れます。OdenもNBA Finalに初出場したものの、5試合のうちの2試合、わずか3分の出場にとどまりました。
 
2015年シーズンは中国の上海でCBAに参加したOdenですが、2016-17年シーズンが始まった直後の10月28日、選手としての引退を発表します。
 
毎年、今年こそはと期待されつつ、怪我でシーズン前半に消えたOden。Heatに移籍が決まったときは、純粋なセンターがいないチームで実力を発揮してくれるものと期待したものです。しかし、やはり昔の切れ味は戻らなかったようですね。あの顔でまだ20代なのに、残念な引退です。
 
ちなみに高校~大学で共に過ごしたConleyはMenphis Grizzlies一筋で10シーズン目を迎え、リーグ史上最高額の5年1億5300万ドルの契約を手にしました。タイトルもなくAll Sterの出場経験もないのに、選手需給とリーグの年俸枠拡大の恩恵を最も受けた選手と言われています。Conleyの通算成績を見る限り、試合にしっかり出続ける重要さを痛感しました。
 
今回は事実の羅列に走ってしまいましたが、筆者は長年Odenに大きな期待を抱き続けてきました。残念ではありますが、OSUでコーチの道を歩もうというOdenには、ぜひ次のステップで道を切り開いてほしいと願ってやみません。
 
 

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
 MIA マイアミ・ドルフィンズ  NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
 NE ニューイングランド・ペイトリオッツ  PHI フィラデルフィア・イーグルス
 NYJ ニューヨーク・ジェッツ  WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
 CIN シンシナティ・ベンガルズ  DET デトロイト・ライオンズ
 CLE クリーブランド・ブラウンズ  GB グリーンベイ・パッカーズ
 PIT ピッツバーグ・スティーラーズ  MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
 IND インディアナポリス・コルツ  CAR カロライナ・パンサーズ
 JAX ジャクソンビル・ジャガーズ  NO ニューオリンズ・セインツ
 TEN テネシー・タイタンズ  TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
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#21だけどLTじゃないよ、Tim Duncanに惜別の言葉を

2016年07月12日 22時51分29秒 | NBA

昨日のPVは、たぶんブログ開設以来最高だったんじゃないかな。みなさんConcussionの映画、好きなんですねえ。さて今回はNFLではなくNBAの話をさせてください

San Antonio Supers(SAS)のTim Duncanが引退を発表しました。NFLよりもNBAを長く見ている筆者にとって、Duncan引退はとてつもなく重大な意味があります。本ブログのタイトルにはそぐわないかもしれませんが、今回はDuncanの19シーズンを取り上げます。

 
筆者は昨年から始めたFantasy Footballのチームに「Texas Chaparrals」と名付けています。これはSASの昔のチーム名なんですね。現在のソフトバンクホークスのファンが「近畿グレートリング」(このチーム名にはちょっとした逸話がありますが、ここは省略)というチーム名を使ってゲームに参加するようなものでしょうか。

まずお約束の、Jersey Numberの話からしましょう。Duncanが入団から引退までずっと着けていたのは#21。NBAでこの番号はKevin Garnett(Minnesota Timberwolves時代)とDominique Wilkins(Atlanta Hawksなど)が有名です。

NFLでも多くの有名選手が着けている番号ですね。日本で最も有名なアメリカンフットボール漫画「アイシールド21」ではタイトルにまでなって、主人公が着けてましたし。
 
引退選手で真っ先に思い浮かんだのはLawrence Taylorじゃない方の「LT」、 LaDainian Tomlinsonですね。
 
あとはSuper BowlとWorld Seriesに出場した唯一の男、Deion Sandersでしょうか。Sandersはキャリア終盤のBALで37番を着けた以外は21番でした。MLBではさすがにそうはいかなかったようで、ほかの番号をいくつかのチームで着けてます。
 
なんて調べているうちに、こんな記事を見つけました。
http://m.thepostgame.com/blog/list/201206/top-21-athletes-wear-no-21
ここにはNHLの選手もいます。もちろんDuncanはランクに入ってますが何位だったでしょう。そして最後まで読むとトリがこの人かよ、とちょっと感激しますよ。今シーズン、日本でもある事情から何度か名前が挙がっている選手ですが(追記しておくと、このころはイチローの3000本安打達成直前だったため、MLBで選手生涯の安打数3000本丁度の安打数だったこの人が取り上げられていたのです)。
 
それから筆者が唯一持っているGBのJerseyも21番です。前シーズンを最後に引退したWoodson隊長のものではありません。ちょっとした成り行きで買いましたが、あと3年は着られるかと思ってます。現役の有名どころでは目つぶしAqib TalibとSuper Bowl 49のヒーローMalcom Butlerがいます。
 
さてDuncanですが、1997年に入団後の全19シーズンでPlayoffに出場。99年に初優勝以来、三つのDecade(90年代、2000年代、2010年代)でNBA Finalに勝利しました。これはNBAの歴史でも二人目で(一人目がJohn Salleyだったとは知らなかった)、一つのチームではDuncanが初めてなのだそうです。
 
SASが初優勝した99年シーズンからNBA西はSASが6回(Final勝利は5回)、LA Lakersが7回(同5回)であとは、Dallas Mavericsが2回(同1回)Golden State Warriorsが2回(同1回)、Okrahoma City Thunderが1回(同0回)しかFinalに出ていません。AFCからのSuper Bowl出場QBが片寄っているのと同様に、NBAにもFinalに出られるチームと出られるないチームに見えない格差があるようです。
 
見ての通りSASはこの20年近く、LALとNBA西の覇権を争ってきました。LALばかりが勝つ状況にSASがストップをかけていたので、リーグの均衡も保てたと思います。
 
チームのカラーリングは黒とシルバーという、OAKと同じ地味な色合いですが、戦績はOAKと違って着実。そのチームカラーを身をもって示していたのがエースのDuncanでした。
 
しかもLALが某選手を野放しにしたツケが回って、ここ3年低迷しているのに、SASは次世代の柱を育て、有力選手をFAで獲得しています(以前もこの話を書きましたが、そのあとまさかPau Gasolを獲得するとは)。今シーズンもまさかのOKC覚醒がなければ、GSWとNBA西の決勝で戦い、それにも勝利できるだけの戦力を保持していました。それができた理由の一つに、Duncanが減俸を受け入れたことがあります。
 
ここ最近のDuncanで思い出されるのは、2012-13年シーズンのMiami HeatとのFinal第7戦。競った終盤でそれほど難しいとは思えないシュートを外した後の「床ドンでしょうか。YouTubeに映像が挙がっていたのでこちらからご覧ください。
 
 
その前の第6戦でRay Allenが放った同点シュートも懐かしいですね。その翌年、再び同じHeatとFinalで再戦し、リベンジしたのがDuncanにとっての最後のリングになりました。
 
このとき「Beautiful Basketball」と言われたチームを筆者は忘れないでしょう。
 
 
DuncanとLALの#24が今季をもって引退し、GSWにKevin Durantが移籍したことで、NBA西地区は時代の節目を迎えました。MavsのDirk Nowitzkiも38歳になり、引退が近づいています。Duncanが引退しても戦力を維持できそうなSASのほかに、GSWを止められるチームは出てくるのでしょうか。

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

 

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Cam Newtontと見事にかぶったStephen Curry、続・NFLとNBAの相似形

2016年06月21日 22時50分00秒 | NBA
今日で、NBAの2015-16シーズンが終了しました。ご存知の通り、Cleveland Cavaliers(Cavs)がFinal 第7戦でGolden State Warriorsを下し、チームとして初のタイトルを取りました。
 
MVPはLeBron James。Cleveland近郊のAkronで育ったLeBronが、ついに地元チームを優勝に導きました。あれだけ泣くLeBronを見たのは初めてですが、2003年のNBA入り以来の夢が実現できたので今回は許してあげましょう。

 
ネットによると、Cleavelandにとっては1964年にBrownsがNFLチャンピオンになって以来のメジャースポーツでの優勝だそうです。ご存知の通りSuper Bowlが開催されたのは1967年ですので、BrownsはSuperBowlでは未勝利です(出場もありません)。

じゃあ、MLBのCleveland Indiansはどうなんだというと、最後に優勝したのは1948年。1989年に映画「Major League」で取り上げられ、1995年にはアメリカンリーグで優勝しましたが、World Seriesでは勝てませんでした。なおNHLのチームはClevelandにはありません。LeBronにしてみれば、自分が生まれて初めての地元チームの優勝を自身の手で成し遂げたということです。
 
さて、今回敗者となったGolden State Warriorsですが、今期はNBAシーズン記録となる73勝9敗の成績を上げ、Finalでもダントツの優勝候補でした。このチームをエースとしてけん引したのは、史上初の満票でMVPを獲得したStephen Curry。これまでのPoint Guardの常識を破り、3ポイントを連発するスタイルはNBAのプレイを変えたといっても過言でないでしょう。2015-16シーズンに決めた3ポイントは驚愕の402本。前年までの記録が、Curry自身が前シーズンに記録した273本ですから、今シーズンの異次元っぷりもご理解いただけるでしょう。
 
シーズン最高勝率となったチームで、自身もレギュラーシーズンでMVPを獲得した、ポジションの常識を大きく覆した司令塔のいるチームが決勝で負けた…。そうですね。NFLでSuper Bowl 50で敗れたCARのCam Newtonと見事に重なっています。
 
前回書いたNFLとNBAの相似形は、NBAのFinalが予想外の結果で(ごめんなさい、筆者もCavsが勝つとは思っていませんでした)終了したことで新たな展開を迎えました。ということで行ってみましょう。
 
■シーズン最高勝率でMVPを獲ったエースがいながら決勝で敗退
 
Stephen Curryは父親(Dell Curry)もNBAプレーヤーで、Dellの転勤?により少年時代はNorth Carolinaで過ごしました。
 
もう少し詳しく言うと、Stephenが1988年5月に生まれたときDellはCavsの一員でした(LeBronと同じAkron近郊の病院で生まれたとのこと)。その翌月の6月23日に開催されたエクスパンションドラフトで、DellはCharlotte Hornetsに指名されて移籍しました。以後10シーズン、DellはHornetsのメンバーでしたので、CurryもNorth Carolinaで育ったわけです。
 
CARが設立されたのは1995年ですね。7歳の少年が新たにできた地元チームを応援するようになったのは自然なことでしょう。
 
そのStephenがSuper Bowl 50のとCARの入場前に太鼓を叩いていた姿を覚えている人もいるのではないでしょうか。まあ、今にしてみると、あれがケチの付き始めだったのかもしれませんが。
 
今期、Golden State Warriorsは、レギュラーシーズン73勝9敗というNBA記録を樹立しました。前年もNBA Finalを制しており、いよいよWarriors王朝到来かという印象を与えましたね。特にRun TMC(このあたりは省略します)などタレントがそろっていたのに勝てなかった90年代のWarriorsを知る身としては胸熱でしたが。
 
そして、前シーズンと同じ組み合わせとなったNBA Finalでは3勝1敗とリード。この成績になってからひっくり返されたチームは今までなかったとのことなので、Warriorsの連覇は決まったも同然でした。
 
それをひっくり返したのはLeBronの、地元チームで勝ちたいという執念でした。筆者は、こういうお涙頂戴的な話は好きではないのですが、今回ばかりはLeBronを讃えたいと思います。
 
ではSuper Bowl 50でCARにDENが勝ったのは、Peytonの執念でしょうかね。
 
ともかくレギュラーシーズンを15勝1敗(過去に16戦全勝のチームもいますが、大目に見てください)で勝ち抜き、NewtonもシーズンMVPを獲得(全50票のうち48票を獲得)、そしてNewtonの頭から突っ込むフィジカルぶりは、従来のQBにはないものでした。Super Bowl 前の下馬評はCAR有利という声が多かったところも、Warriorsとかぶります。
 
まあ、CurryとNewtonは1歳違い(88年生まれと89年生まれ)で、年齢的には伸びしろがあります。二人の来シーズン以降の雪辱に期待しましょう。
 
■15年以上続く王朝、エースは年俸抑制に協力的でHCは変人
 
これだけでわかりますね。NBAはSan Antonio Spursで、NFLはNEです。
 
まずSpursから。Tim Duncanが入団した 1997–98年シーズンから、このチームは毎回Play Offに出続け、今シーズンで19シーズン連続です。そしてその間にNBA Finalに6度進出し、そのうち5度制しています。間にLos Anges Lakersの5回優勝が挟まっていますが、立派な「王朝」が長きにわたって続いているといえるでしょう。常にNBA西地区の優勝候補として着実に勝ち上がってくる印象です。
 
対抗となるNEもTom Bradyが台頭した2001シーズン以降、王朝が続いています。こちらも6回Super Bowlに進出し4回勝利しています。NYGのEli Manningがいなければ、Bradyのリングの数は、すでにJoe Montanaのそれを上回っていたことでしょう。
 
ただ、さすがにDuncanもBradyも年を取り、この4月で40歳になったDuncanは2016年シーズン限りの引退もささやかれています。「ダンカン 引退」で検索すると、今シーズンだけでなく数年前の引退説まで出てくるほど毎年のように取りざたされる問題ですが、Spursは着々と手を打っています。生え抜きのKawhi Leonardを育て、2015年にはLaMarcus AldridgeをFAで獲得し、Duncan引退に備えています。
 
一方のNEはどうでしょう。今シーズンはBradyが、デフレゲートの一件でシーズン開幕4試合を出場停止になりそうですね(さすがに前シーズンのように直前で出場可の裁定に覆ることはないでしょう)。その災いを転じて吉にするためにも、Jimmy Garoppoloを先発を見守りましょう。
 
給与についてはBradyは、奥さんがSuperModelのGisele Bundchenということもあってお金に困っていないのか、あれだけの成績のQBながら年俸は抑え目。チームはその分、ほかの選手にお金をつぎ込めるわけで、それが長年の戦力維持に貢献しているともいえます。
 
Duncanもチームの戦力維持のために、チームからの要請を受け入れ、年俸を抑えています。LakersがKobe Bryantからの要求に抗えず、高額な年俸を保証した結果、チームバランスを崩し低迷したのとよく比較されます。筆者がNBAでSpursを押すのは、このあたりの選手の考え方にもあります。
 
HCについては、ちょっと省略。Bill Belichickは2000年から、Gregg Popovichは1996年からそれぞれチームのHCを続けており、それぞれのチームの王朝を維持しています。
 
 
 
最後は疲れましたが、NFLとNBAに、境遇が似たチームや選手はいるもんですね。ほかにもレギュラーシーズンはともかくPlay Offで勝てないChris PaulとAndy Daltonが近い(ちょっと強引)とか、Peyton ManningとKobe Bryantの最後の4年は真逆だったとか、NBAとNFLを比較するといろいろ話がありますね。ただこの原稿はNBAとNFLの両方を調べないといけないのでちょっと疲れます。
 
また別の思い付きがありましたが、書くようにします。

追記:2016/6/22
と、ここまで書いて、今日Cavsの優勝パレードにCLEのBernie Koserが招待されたというニュースを読ました。CLEで9年、QBを務めたKoserをClevelandの市民が忘れてなかったんだなぁと、ちょっと感動しました。詳しくはこちらから→ http://espn.go.com/nba/story/_/id/16405073/bernie-kosar-invited-ride-cavaliers-victory-parade

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なぜか「羊」と「狼」が似ている、NFLとNBAの相似形

2016年06月14日 23時47分00秒 | NBA
NBAに在籍していたNate RobinsonがDBとしてSEAでトライアウトしているニュースが流れました。NFLよりもNBAの通算観戦歴が長い筆者としては、Julius ThomasとかAntonio Gatesとか、バスケもやってたNFL選手にちょっと愛着があります。Robinsonは無理だと思いますがね。

さて現在Playoff真っ盛りのNBAとシーズン前でニュースの減ったNFLで似た境遇にあるチームを並べるという記事に挑戦します。もちろん似てるといってもほんの一部ですけどね。あとNBAのことを知らない方にも、NFLのことに詳しくない方にも、ちょっとは読めるように工夫してみます。

きっかけは、4月にNBAで Minnesota Timberwolves(Wolves、NBAのチームは初出はフルネームで書きます)のKarl-Anthony Townsが満票で2015-2016シーズンのRookie of the Year(ROY)を獲得したというニュース。リーグMVPのStephen Curry同様満票での獲得だったとのことでした。Wolvesの試合をあまり見ていないのですが、満票ということは周囲が納得の活躍だったのでしょう。

なんでもWolvesからはAndrew Wigginsに次ぐ2年連続のROYだそうですね。でもWolvesの成績はイマイチで西の13番目(下から3番目)とパッとしません。

あれれ、そういやNFLにも2年連続でROYを出しながら、低迷してるチームがあったっけ。そう、羊ことRamsですね。ということで一つ目の相似形、行ってみましょう。

■2年連続でROYが出たのにチームは浮上せず

NBAではWolves。NFLではLA(STL)ですね。

両チームともドラフトではいい選手を選んで指名しています。RamsのAaron Donald(2014年DROY)もTodd Gurley(2015年OROY)はしっかりチームの柱になってます。GurleyはRBが高く評価されない中、ドラフト1巡目で指名されましたが、チームの期待にしっかり応えました

WigginsはCleabland Cavarieres(Cavs)にドラフト1位で入ったのに、LeBron Jamesの「即戦力のKevin Loveが欲しいという」わがままのせいで、Wolvesにトレードされました。とはいえ、さすがドラ1。Wolvesで実力を見せ2013-14年シーズンのROYを取りました。

両チームともスカウティングの眼力は正しく、成果を上げる(ROYを獲る)ところまで選手を育てられるものの、それがチームの躍進に結び付けられていません。ファンとしては歯がゆさを感じていることでしょう。
Wolvesは2004–05年シーズンが最後の勝ち越し、LA Ramsは2004年シーズンの5割を最後に負け越し続きなのも似ています

Playoff進出もWolvesは2003–04年シーズン、Ramsは2004年シーズン(8勝8敗で進出)が最後。つまりここ10年以上もご無沙汰しています。

浮上しない最大のポイントは、両チームとも司令塔に改善の余地があるせいではないでしょうか。

Ramsで2010年シーズンにOROYをとったQB Sam Bradfordは怪我がちでしたし、そのBradfordをトレードしてまで獲ったNick Folesは、シーズン途中でCase Keenumにスタメンの場を奪われるという体たらくでした。

Wolvesでここ数年、Point Guard(PG)を張っているRicky RubioはBradfordほどではないにせよ、怪我で試合を休みがちでした。“スペインの神童”とも呼ばれる人気選手ではありますが、彼がもう一段進化しないと、チームの躍進は難しいように思います。

RamsはLA移転もあって、ドラフト1位にトレードアップ。QBとしてJared Goffを指名しました。GoffはRamsを長年の低迷から脱出させられるのでしょうか

一方のWolvesは6月のドラフトで誰を指名するのでしょう。来シーズンはRubioでそのまま行くのか。ライバルとなるPGを連れてくるのか、それとも何度か噂に出たトレードでRubioを放出するのか。新HCとなったTim Thibodoがどう出るでしょう?

■長年低迷、ドラフト上位指名を無駄づかい

NBAではPhiladelphia76ers、NFLではCLEですね。

上にあげたWolvesとRamsよりも、もっと始末が悪いのがこの2チーム。成績が良くないので何度もドラフトの上位を獲得するけれど、指名した逸材はずの選手が開花しない。どうもチームの育成方針とチーム戦略に問題があるとしか思えません。

もしかするとドラフトで選んだ選手は悪くないのかも。だとすると選手からも拒絶されかねません。事実、NFLの5月のドラフト直前は、●ちゃんねるで「CLEの指名にされることが最大のバストの条件」とまで陰口をたたかれていました。NBAではWolvesが一時「NBAのシベリア」と呼ばれていましたが、今は76ersの方が厳しいですね。

CLEは自身が主人公になったDraft dayという映画がありながら、その映画の直後に指名したQB(#2)は2シーズンで退団。映画の筋書きそのものが壮絶なパロディのように見えています。

今期も、手薄だったQBをドラフトで指名できる選択肢があった(1巡目2位を持っていたのでGoffかWentzの余った方を必ず獲れた)のに、ドラフト前のまさかのRG III獲得〜トレードダウンで、QB指名戦線から自ら身を引くという流れは不可解でした。

もしや4年前にRG IIIを取れなかったのがよほど悔しかったのでしょうか(WASがトレードアップしてRamsの指名権を獲得)。それとも来年以降にほしいQBがいるとか。そんなものを待たされるファンはたまったものではありませんが。

その4年前のドラフトでも、1巡目4位の指名権を持ちながらトレードアップして3位を得て(ほかのチームのトレードアップを阻止するためだったらしい)T-Richを指名したのに、そのT-Richに早々に見切りをつけトレードに出しています。そしてその年、1巡目22位で指名したQBがBrandon Weeden(もちろん後付けですが、その後の75番目にSEAが指名したのがRussel Wilson)です。

そんなチームがNBAにもいるんです。それが76ers。

2013年1巡目6位、Nerlens Noel→2014年1巡目3位、Joel Embiid→2015年1巡目3位、Jahlil Okaforと3年連続で1位指名がセンター(C)。もうこの時点で何がしたいのかわかりません。

2015年のOkaforはルーキーシーズンはそこそこ働いたようですが、NoelもEmbiidも1年目は怪我でお休み。しかも最近では、NoelとOkafor をトレードで出す説まで流れています。

76ersは2013年シーズンに、Noelの後の1巡目11位指名でいきなり新人王になったMichael Carter-Williams(MCW)という当たりを引きながら、翌シーズンの途中にそのMCWをトレードに出すという謎の行動にも出ています。どうやら選手にもいろいろ問題があるようなのですが、だったらちゃんと調べて指名しろよといいたくなります。

実は76ersは2016年のドラフトで、1位指名を獲得しました(NBAは完全ウエーバーではなく、順位が悪い順に確率が高くなるくじ引き「draft lottery」で指名順位を決めます)。噂ではLSUのBen Simmonsを指名するといわれていますが、ここ数年の先輩たちの轍を踏まぬよう、精進してほしいものです。

ということで、久しぶりのブログでしたが今日はここまで。次回はこの続きを書きます。早く書かないとNBAのシーズンも終わっちゃうので頑張ります。

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フッター

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PIT ピッツバーグ・スティーラーズ MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南 HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南 ATL アトランタ・ファルコンズ
IND インディアナポリス・コルツ CAR カロライナ・パンサーズ
JAX ジャクソンビル・ジャガーズ NO ニューオリンズ・セインツ
TEN テネシー・タイタンズ TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西 DEN デンバー・ブロンコス NFC西 ARI アリゾナ・カーディナルス
KC カンザスシティ・チーフス LAR ロサンゼルス・ラムズ
LAC ロサンゼルス・チャージャース SF サンフランシスコ・49ers
LV ラスベガス・レイダース SEA シアトル・シーホークス