NFL2017年シーズンのチーム別難易度（strength of schedule）がきついのは・・・、日本語ブログでは最速（のはず）でお届け

レギュラーシーズンが終わった直後の2017年1月3日、2017年シーズンのチーム別難易度（strength of schedule NFL 2017、2017年シーズンの対戦相手の2016年シーズンの勝率）を計算したので発表します。ほかは知りませんが、日本語のブログではどこよりも早いんじゃないかなあ（自信はありませんけど）。

 

2016年シーズンの戦いぶりで2017年シーズンの対戦難易度を予測するって、ドラフトや選手の移籍などもあるのに、だいぶ無理なお話ですね。それでもNFLでは例年続けている（チームの順位を決める要素にもなる）数字なのでそれに乗っかります。

 

急いで計算したので間違っていたらごめんなさい（ご指摘ください）。修正した場合は、履歴も残しますね。

 

順番に計算しましょう。まず2016年シーズンの結果（勝ち星の数）から。ご存知の通りNFLで引き分けは0.5勝0.5敗として扱いますから、2試合で引き分けがあった2016年シーズンは端数が4チームにありますね。上位2チームが同星のAFC南とAFC西は、リーグが決めたTie Breakルールに従って優勝チームが決まっています。

 

AFC東	NE	MIA	BUF	NYJ
36	14	10	7	5
AFC北	PIT	BAL	CIN	CLE
26.5	11	8	6.5	1
AFC南	HOU	TEN	IND	JAX
29	9	9	8	3
AFC西	KC	OAK	DEN	SD
38	12	12	9	5
NFC東	DAL	NYG	WAS	PHI
39.5	13	11	8.5	7
NFC北	GB	DET	MIN	CHI
30	10	9	8	3
NFC南	ATL	TB	NO	CAR
33	11	9	7	6
NFC西	SEA	ARI	STL	SF
24	10.5	7.5	4	2

 

という結果でしたね（地区名の下の数字は地区全チームの勝数の和）。

 

さてこの後、来年の対戦相手を計算するわけですが、一目見て4チームで39.5勝を挙げたNFC東と、38勝を挙げたAFC西と戦うとひどいことになりそうですね。逆に4チームで24勝しか挙げられなかったNFC西や26.5勝のAFC北と当たると、ちょっと楽に感じられます。

 

では2017年シーズンの各地区の対戦地区割りを見てみましょう。これはご存知通り、同一カンファレンスは3年周期、他カンファレンスとは4年周期で対戦地区が変わります。2017年のWikipediaの「2017 NFL season」にありました。

Intra-conference
AFC East vs AFC West
AFC North vs AFC South
NFC East vs NFC West
NFC North vs NFC South

Inter-conference
AFC East vs NFC South
AFC North vs NFC North
AFC South vs NFC West
AFC West vs NFC East

 例えばAFC東から見ると、AFC西とNFC南とのマッチアップですね。見やすく書き直すと、

 

AFC東はAFC西とNFC南

AFC北はAFC南とNFC北

AFC南はAFC北とNFC西

AFC西はAFC東とNFC東

NFC東はNFC西とAFC西

NFC北はNFC南とAFC北

NFC南はNFC北とAFC東

NFC西はNFC東とAFC南

 

と戦います。つまりAFC西は2016年シーズンで最強地区だったNFC東とAFCで2番目に強かったAFC東に当たり、自分の地区がAFCの中では最強でした。AFC南は最弱だった2地区、すなわちNFC西とAFC北と当たります。これは巡り合わせで仕方がないのですが、すごい偏り方ですね。

 

さて各チームの対戦相手は、同一地区内のライバルとは2試合ずつ（6試合）、上に書いた周期で変わる地区の4チームと1試合ずつ（8試合）、そして上の周期に重ならない、同一カンファレンスで同じ順位だった2チーム（例えば3位だった場合、同じ3位のチーム）と1試合ずつ（2試合）の計16試合を戦います。

 

ということで計算結果を出しましょう。2017年シーズンのチーム別難易度は以下の通りです。

 

AFC東	NE	MIA	BUF	NYJ
	0.527	0.547	0.561	0.535
AFC北	PIT	BAL	CIN	CLE
	0.453	0.461	0.449	0.469
AFC南	HOU	TEN	IND	JAX
	0.455	0.439	0.424	0.439
AFC西	KC	OAK	DEN	SD
	0.576	0.564	0.578	0.568
NFC東	DAL	NYG	WAS	PHI
	0.531	0.535	0.543	0.531
NFC北	GB	DET	MIN	CHI
	0.480	0.469	0.453	0.479
NFC南	ATL	TB	NO	CAR
	0.521	0.518	0.510	0.504
NFC西	SEA	ARI	STL	SF
	0.455	0.467	0.482	0.475

 

つまり2017年シーズン最も難易度（対戦相手の勝率） が高いのはDENの0.578で、一番低いのはINDの0.424でした。その差は0.154。1/16=0.0625ですから勝率にして2勝分以上の差です。

 

ちょっと検算しましょう。DENの相手は、AFC東が36勝とNFC東が39.5勝。同地区が2729勝（地区の38勝から自チームの勝数9を引いたもの）×2試合、AFC東を除く地区3位チーム（つまりCINとIND）が14.5勝ですから、全ての勝ち星を足すと36＋39.5＋5458＋14.5＝148勝を挙げたチームと戦います。これを全試合数（16チームの16試合＝256試合）で割った結果が0.578ですね。AFC西で優勝したKCを僅差（0.5勝差）で上回っているのは、CINとINDの勝率が3位にもかかわらず高かった（14.5勝、これに対してKCが当たるPITとHOUは20勝、つまり5.5勝分の差）のと、KCとDENの勝ち星に差が3勝しかなかった（2試合あるので6勝分の差）からですね（ちょっと数式に間違いがあったので補足しました）。

 

INDの相手は、AFC北が26.5勝でNFC西が24勝。地区内は21勝×2試合で、AFC北を除く地区3位の2チーム（つまりBUFとDEN）が16勝なので、26.5＋24＋42＋16=108.5となりました。108.5/256＝0.424となりますね。

 

せっかくなので2016年シーズンの数字を引っ張り出してみましょう。

 

AFC東	NE	NYJ	BUF	MIA
	0.523	0.531	0.520	0.516
AFC北	CIN	PIT	BAL	CLE
	0.465	0.473	0.484	0.480
AFC南	HOU	IND	JAX	TEN
	0.484	0.477	0.473	0.473
AFC西	DEN	KC	OAK	SD
	0.504	0.496	0.500	0.508
NFC東	WAS	PHI	NYG	DAL
	0.492	0.469	0.461	0.465
NFC北	MIN	GB	DET	CHI
	0.488	0.457	0.465	0.461
NFC南	CAR	ATL	NO	TB
	0.512	0.555	0.547	0.543
NFC西	ARI	SEA	STL	SF
	0.531	0.543	0.551	0.555

 

数字が赤字のチームはPlayoff進出チームですね。そう考えると、AFCではNEやMIAが、NFCではATLやSEAが、前年の勝率が高かったチームと戦って、Playoff進出という結果を出せたことになります。もっと言えば、難易度が低いチーム＝レギュラーシーズンに勝てるチームとは限りません。

 

このあたりの詳しい分析は、いずれまた近いうちにしましょう。今日のところはこれで。

 

 

 

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

AFC東	BUF	バッファロー・ビルズ	NFC東	DAL	ダラス・カウボーイズ
	MIA	マイアミ・ドルフィンズ		NYG	ニューヨーク・ジャイアンツ
	NE	ニューイングランド・ペイトリオッツ		PHI	フィラデルフィア・イーグルス
	NYJ	ニューヨーク・ジェッツ		WAS	ワシントン・レッドスキンズ
AFC北	BAL	ボルティモア・レイブンズ	NFC北	CHI	シカゴ・ベアーズ
	CIN	シンシナティ・ベンガルズ		DET	デトロイト・ライオンズ
	CLE	クリーブランド・ブラウンズ		GB	グリーンベイ・パッカーズ
	PIT	ピッツバーグ・スティーラーズ		MIN	ミネソタ・バイキングス
AFC南	HOU	ヒューストン・テキサンズ	NFC南	ATL	アトランタ・ファルコンズ
	IND	インディアナポリス・コルツ		CAR	カロライナ・パンサーズ
	JAX	ジャクソンビル・ジャガーズ		NO	ニューオリンズ・セインツ
	TEN	テネシー・タイタンズ		TB	タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西	DEN	デンバー・ブロンコス	NFC西	ARI	アリゾナ・カーディナルス
	KC	カンザスシティ・チーフス		LA	ロサンゼルス・ラムズ
	OAK	オークランド・レイダース		SF	サンフランシスコ・49ers
	SD	サンディエゴ・チャージャース		SEA	シアトル・シーホークス