Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

2018年シーズン末で7人のHCがチームを去る、次に危ないのはいったい誰?

2019年01月04日 07時28分19秒 | NFL2019

 例年のことながら、レギュラーシーズン終了とともにHCの解雇のニュースが流れています。シーズン中に解雇されていたCLEのHue JacksonとGBのMike McCarthyに加えて、MIAのAdam Gase、NYJのTodd Bowles、CINのMarvin Lewis、TBのDirk Koetter、ARIのSteve Wilksの5人がチームを去ることになりました。

ARIのWilksにいたっては1年目の解雇。就任が2018年1月22日で、解雇が12月31日ですから365日にも満たないARIでのHC歴でした。

同じ就任一年目のOAKのJon Grudenが好き放題をやっても地位が保全されているのとは異なり、シーズン開始前に酒気帯び運転で捕まったARIのGMであるSteve Keimはそのままで、1年で切られるWilks。オーナー→GM→HCという人間関係の、チームによる違いが透けて見えます。

確かにARIはパッとしないシーズンを送りました。Wilksは2019年ドラフトの1巡目1位をゲットするためのHCとして雇われたと後世に伝えられるのでしょうか。

2018年就任のHCではCHIのMatt NagyとINDのFrank Reichが結果を出しました。1年目のPlayoff進出は見事です。特にNagyはNFC北地区の優勝候補の下馬評にすら上がっていなかったCHIを、カンファレンス3位の成績まで持ち上げるとは。

もちろんシーズン直前のKhalil Mack獲得の効果はあったでしょうが、シーズンを通してコンスタントに勝ち続けられたHCは評価できるでしょう(開幕戦にGBがCHIを大逆転したときは、「今年もまたいつものCHIだろう」と思ったものですが)。

NYJのBowlesとCINのLewisは、昨シーズン時点で切っておくべきだったように思います。特にBowlesは1年目はRyan Fitzpatrickの突然の覚醒(Geno Smith殴打事件がきっかけですね)のおかげで勝ち越しましたが、その後の3年間で14勝34敗。代わりがいないのか、オーナーからの絶大なる支持を受けていたのかは知りませんが、この成績でHCを継続させたNYJの首脳陣には反省を促したいです。

CINのLewisにしてもPlayoffで勝てないうえに、2年連続で負け越した2017年シーズン終了時に切られてしかるべきだったと感じます。そういう意味でMcCarthyは(シーズン途中での解雇には異論もあるようですが、負け方が悪かった)、チーム内のほころびが目立った今シーズンが潮時だったと思います。

同じ理由でMIAのGaseとTBのKoetterが解雇されたのはやむなしでしょう。こうしてみるとSFのKyle Shanahanは、Jimmy Garoppoloの故障という事情があったとはいえ、シーズン末に切られても仕方がない成績でした。

AFC就任201620172018結果NFC就任201620172018結果
BUF Sean McDermott 2017   9-7 6-10 DAL Jason Garrett 2010 13-3 9-7 10-6
MIA Adam Gase 2016 10-6 6-10 7-9 × NYG Pat Shurmur 2018     5-11
NE Bill Belichick 2000 14-2 13-3 11-5 PHI Doug Pederson 2016 7-9 13-3 9-7
NYJ Todd Bowles 2015 5-11 5-11 4-12 × WAS Jay Gruden 2014 8-7-1 7-9 7-9
BAL John Harbaugh 2008 8-8 9-7 10-6 CHI Matt Nagy 2018     12-4
CIN Marvin Lewis 2003 6-9-1 7-9 6-10 × DET Matt Patricia 2018     6-10
CLE Hue Jackson 2016 1-15 0-16 7-8-1 × GB Mike McCarthy 2005 10-6 7-9 6-9-1 ×
PIT Mike Tomlin 2007 11-5 13-3 9-6-1 MIN Mike Zimmer 2013 8-8 13-3 8-7-1
HOU Bill O'Brien 2014 9-7 4-12 11-5 ATL Dan Quinn 2015 11-5 10-6 7-9
IND Frank Reich 2018     10-6 CAR Ron Rivera 2011 6-10 11-5 7-9
JAX Doug Marrone 2017   10-6 5-11 NO Sean Payton 2006 7-9 11-5 13-3
TEN Mike Vrabel 2018     9-7   TB Dirk Koetter 2016 9-7 5-11 5-11 ×
西 DEN Vance Joseph 2017   5-11 6-10 × 西 ARI Steve Wilks 2018     3-13 ×
KC Andy Reid 2013 12-4 10-6 12-4 LAR Sean McVay 2017   11-5 13-3
LAC Anthony Lynn 2017   9-7 12-4 SF Kyle Shanahan 2017   6-10 4-12
OAK Jon Gruden 2018     4-12 SEA Pete Carroll 2010 10-5-1 9-7 10-6

それ以外では、表の「結果」に「△」をつけたHCは来シーズンが正念場です(「◎」はPlayoff進出なので、原則セーフ。ただし昨年のTENのように、Playoff敗退後にHCの馘を切るチームがあるかもしれませんが)。特にまずいのは就任1年目で二桁の負け星を喫したOAKのGrudenとNYGのPat Shurmurでしょうか。

DETのMatt Patriciaも危ないうちの一人です。NEを出るときにBill Belichickに呪いをかけられるのかもしれません。そういう意味では昨シーズン末に、内定していたINDのHCを袖にしたMcDanielsが正しかったということでしょうか。部下を成功させない上司の下にはつきたくないものです。

OAKのGrudenは10年契約と伝えられていますが、今シーズンの有力選手ディスカウントもあってチームは低迷。もちろんHCだけでなくフロントを含む決断でしょうからGruden一人の責任は問えませんが、こんなファンの心を踏みにじる行為をして勝てないままなら、2020年シーズンに予定されているラスベガスへの移転で古くからのファンを失うことになりかねません(というか、失うでしょ)。

今のままでGrudenが10年契約を全うできるとは到底思えませんが、まああのチームはオーナーが独特ですから。なんて書いているうちに、前にここで書いた刑事コロンボのエピソードを思い出しましたよ(以下略)。

もしかすると、解雇されたHCのうち何人かは来シーズン別のHCに収まっているかもしれません。個別に各チームのHC就任を追う予定はありませんが、もしかすると人事がひと段落したらまとめ記事を書くかもしれません。

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
MIA マイアミ・ドルフィンズ NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
NE ニューイングランド・ペイトリオッツ PHI フィラデルフィア・イーグルス
NYJ ニューヨーク・ジェッツ WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
CIN シンシナティ・ベンガルズ DET デトロイト・ライオンズ
CLE クリーブランド・ブラウンズ GB グリーンベイ・パッカーズ
PIT ピッツバーグ・スティーラーズ MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
IND インディアナポリス・コルツ CAR カロライナ・パンサーズ
JAX ジャクソンビル・ジャガーズ NO ニューオリンズ・セインツ
TEN テネシー・タイタンズ TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
KC カンザスシティ・チーフス LAR ロサンゼルス・ラムズ
OAK オークランド・レイダース SF サンフランシスコ・49ers
LAC ロサンゼルス・チャージャース SEA シアトル・シーホークス


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