今回はちょっとしたクイズから始めてみましょう。
現在GBにいる現役選手で、Super Bowl Ringを所有しているのは誰?
GBがSuper Bowlで勝利したのは2010年シーズンですから、もう12シーズンも前になります。このときの現役選手で残っているのは、もうAaron RodgersとMason Crosbyの2人しかいません(1月に手術を受けたCrosbyは現在GBのPUP listにいるようですが、多分シーズン開幕には戻ってくるでしょう)。つまりGBの生え抜きでは2人だけですね。
この2人で終わりではクイズになりません。実はあと2人います(ほかにもまだいる!ということでしたらぜひ教えてください)。
1人はKC時代の2019年にRingを獲ったSammy Watkinsですね。ドラフト1巡目で指名されたWRにRodgersがパスを投げるのは初めてではないかという噂がありますが、ぜひシーズンを通して働いてほしいものです。
もう1人が今回の主役となるDany Etlingです。以前こちらの記事でも書いたことがあるのでご存じかもしれませんが、Etlingは2018年のDraftで7巡目全体219位でNEに指名されたQBです。
このシーズン、Etlingはプレシーズンゲームに出場(Jersey Numberは#5)したものの、ロスター53人には名を連ねることなく(Tom Bradyが先発で、Brian Hoyerが控えの年です)、9月1日からNEのpractice squad(PS)に在籍していました。ただSuper Bowl Ringは、PSに在籍していた選手にも渡されるため、そのシーズンに一度も公式戦への出場経験がないEtlingもSuper Bowl Ringを所有している(NEがLARに勝ったあの、とてつもなくつまらなかったSuper Bowlです)というわけです。
このEtlingが2022年のプレシーズンゲーム2戦目にGBのQBとして登場し、PassではなくRunでTDを挙げました。多分GBでも53人枠には残れず、Rodgersが先発でJordan Loveが控えになると思うので、その前に記事を書いてしまうことにしました。
NFL入りしてからのEtlingの軌跡を順番に追います(ソースはWikipediaのDanny Etlinghttps://en.wikipedia.org/wiki/Danny_Etlingですが、ここからリンクされているソースも参考にしています)。
2018年シーズンをNEのPractice Squadで過ごしたEtlingは2019年シーズンもreserve/future契約でNEに残ります。そしてサマーキャンプではQBとしてではなくWRとしてコンバートされたようで、練習中にBradyのパスを受けることもあったようです。NEにかつて在籍したJulian Edelmanも2009年にQBで指名されたものの入団1年目のシーズンからWRとして働き、引退前の3年は2回ずつパスを投げてどちらも成功させるというオプションプレイを繰り出していました。EtlingにもEdelman的な役割が期待されたのかもしれません。
しかしコンバートも実らず、8月にNEを解雇され、その翌日にATLにQBとして雇われます(Jersey Numberは#16)。ATLの一員としてシーズン前の53人枠には入れず、そのままATLのPSに加わったEtlingですが、先発QBのMatt Ryanがけがで出場できなくなったWeek8に、この日の先発QBのMatt Schaubの控えとして登録されます(Schaubに何かあったときのためにサイドライン際にいたということ)。
結局この試合に出場することなくすぐにPSに戻ったEtlingは、2020年はSEAのPSで過ごし、2021年シーズンをSEAのreserve/future契約で迎えます。この後は箇条書きで書きましょう。この間のJersey Numberは分かるものだけ書きます。
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8/1にSEAを解雇され8/2にMINに移籍するも8/23に解雇
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9/10にカナディアンフットボールリーグのBC Lionsに練習生枠で加入するが3週で退団(NFLに移籍のため)
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10/13にSEAのPSとして加入、10/27に解雇
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11/13にDENにPSとして加入するが、3日後に解雇
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12/7にGBにPSとして加入するが6日後に解雇
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12/20にJAXにPSとして加入する(Jersey Numberは#12)
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2022年シーズン開幕とともに、GBとreserve/future契約(Jersey Numberは#9)
2021年シーズンにこれだけ出入りが激しかったのは、新型コロナが猛威を振るったためです。DENのときはDrew Lockが、GBのときはLoveが新型コロナに感染し、QBが不足したため急遽QB役をこなせる選手を連れてきたというのが実態のようです。
昨シーズンは多くの控えQBがこんな状況(突然PSに雇われるとか、サイドライン際にJerseyを着て立つ)だったものと推測されます。たとえEtlingが今シーズン、GBの53人に残れなかったとしても、他のチームからお呼びがかかるかもしれません。
最後に、Loveの欠場が決まったことでEtlingをPSに入れた2021年シーズンWeek14に、GBの控えQBとなったのはKurt Benkert(Jersey Numberは#6)でした。Benkertは試合が決した4Qに、Rodgersの代わりにKneel Downする役割を担い、2プレイだけ試合に出場しています(筆者はこの試合を見ているはずなのですが、Rodgersの代わりに別のQBが最後に出場したことすら覚えておりませんでした)。Benkertは2022年シーズンも当初はGBとreserve/future契約を結んだようですが、6月に解雇されています。
2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。
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