Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

Concussionは日本で上映されるのか、NFL映画と現実はどれだけ違う

2016年05月17日 22時40分52秒 | Concussion
仕事にかまけて、ブログをお休みしている間にNFLのドラフトが終わっていました。
 
4月末のドラフトでLA(Rams)が指名したJared GoffのJersey Numberは#16、PHIのCarson Wentzは#11、そしてDENがTradeupして獲ったPaxton Lynchは#12に決まったようです。以前書いた歴戦のQBたちのJersey Numberのリストに加わることができるのは誰なんでしょうね。
 
さて、とある事情により、フットボールを題材にした映画(ビデオ)を続けざまに3本見ました。ありていに言えば飛行機に乗っただけですが。

見たのは「Concussion」「The Blind Side」「Invincible」です。後ろの2本はだいぶ前の映画ですが、見る機会を逸しており、たまたま飛行機のライブラリーにあったので選んだ次第です。
 
スポーツが大好きな米国では、よくスポーツを扱う映画が作られますね。今回はNFLの映画について、筆者が見た範囲でまとめてみます。
 
もう1年以上前の2015年2月、Super Bowl 49の前日に筆者は映画館で「Draft Day」(2014)を見ました。QBの指名にかかわる主人公の苦悩を、現実のCLEのパーリーピーポーの話を知ったうえで見ると突っ込みどころ満載になっていますが、これは全くの架空の話。チーム名は現実に沿っており、実在の選手名もバンバン出てましたね。
 
あの1日を映画にしてエンターテイメントに仕上げるところが米国だなあと思いましたね。数年後にCLEがSuper Bowlに進出したりしたら、この映画も笑い話としてファンが好意的に振り替えられるようになるかもしれません。「あの屈辱があって、今の俺たちがいる」的な。
 
ただしこの映画、指名権の交換などNFLのドラフトを取り巻くいろいろな事情が分かっていないと、何をやっているのかすぐに呑み込めません。そういう意味では、NFLの知識がない人が楽しむにはハードルが高いものになっていた気がします。NFLファンのすそ野が広い北米では問題ないにしても、振り返るとよく日本で上映したなと思います。
 
筆者の世代で一番有名なフットボール映画といえば「The Longest Yard」ですね。DVDで全編を見たのは最近ですが、刑務所の中でフットボールの試合をするというあらすじはずっと前から知っていました。ただ2000年代になってリメークされていたとは知らず、古い方のキーパーソンがリメーク版に別の役で現れた時は笑いましたね。
 
前置きが長くなりました。今回見た3本はどれも、「Based on a True Story」だそうです。
 
「Concussion」は2015年冬に米国で公開ですが、今のところ日本での映画館公開予定はありません。このまま映画館で上映されないまま有料テレビやDVD販売に回る気がします。主演は日本でも知名度が高いWill Smithなので、DVD化はあるでしょう。そのときのタイトルは「コンカッション~脳震盪の真実」とかにするんでしょうか。
 
米国では脳震盪問題が深刻化しており、サッカーで10歳未満の子供にはヘディングをさせないという規定を打ち出したほど(訴訟天国の米国では、指導者の責任を追及されるというところからして違うのですが)。MLBでは2015年はSFに在籍していた青木宣親がデッドボールでシーズン終盤を棒に振りました。そのときも脳震盪の専門医の話が出ましたから、脳震盪にまつわる課題の発見から対策までがだいぶ進んでいるようです。
 
こういう背景があっての映画公開ですが、いまだにピッチャーの球数の多さを根性論で押し切ろうとする日本のスポーツジャーナリズムを見る限りは、興業商品にするのは厳しいでしょうね。上に書いた「Draft Day」よりも話は深刻なので、お客は入らないだろうし。
 
Concussionの発端に登場したのが、PITのCenterとして活躍したMike Webster。現役時代に彼が着けていたJersey Number#52は永久欠番扱いにはなっていませんが、移籍後は誰も付けていないということなので、事実上の永久欠番なのでしょう。
 
Websterは9年連続でAll Proに選ばれ、70年代のPITのSuper Bowlでの4勝全てに貢献しています。それほどの往年の名選手が不幸に見舞われただけに、ファンにも深刻さが伝わってきます。筆者がNFLを見始めた時期も現役だったようですが、当時はPITのOLまでカバーするほどの情報を持っていなかったので、さすがに記憶にありませんでした。
 
続いてはThe Blind Sideですが、原作は「Moneyball」でセイバーメトリクス(Sabermetrics)を全世界に広めたMichael Lewis。2015年シーズンはCARのOLとして2度目のSuper Bowlに進出した(1回目はBAL時代)Michael Oherが主人公のドキュメンタリーを、Sandra Bullock主演の映画に仕立てたものです。公開は2009年だそうで、Moneyballよりも2年先に映画化されています。
 
この映画は冒頭に、NYGのLawrence Taylorが動画で登場します。映し出されるのは、WASのQB Joe Theismanを引退に追い込んだあのシーン。筆者は先に書籍を読んでいて、その衝撃度を知ってはいたのですが、動画で見たのはこれが初めて。YouTubeにこの映画からの動画も上がっているようなので、探してみてください。
 
書籍と映画で知名度が上がったOherは 、BALの一員として(#74)2012年シーズンのSuper Bowl 47で勝利。その後はあまりぱっとせず、2014年シーズンはTEN(#72、 Memphis出身のOherにとっては地元なんですね)に1シーズンだけいて、2015年シーズンにCARに拾われたときは、もうキャリアの先は短いかと思いました。それがCARのOL(#73)として2度目のSuper Bowl進出とは。何か持っているのかもしれません。
 
最後の「Invincible」(2006)はPHIで1970年代にスペシャルチームの一員として活躍したVince Papale(#83)が主人公。30歳になってからNFLのアメリカンフットボール選手となった実話に基づいています。
 
この映画に出てきたPHIのHC、Dick Vermeilは、STL時代のRamsで1999年シーズンにSuper Bowlで勝利を飾ります。TENにSTLが勝った試合ですね。70年代のPHIで苦労するさまが描かれていましたが、その後の勝利を知っているファンには胸熱な映画なのかもしれません。

映画の終盤のシーンは、実際にあったプレイのようですね。このサイトで詳しく検証していました。このサイトには、ConsussionとBlind Sideの記事もあったので、フィルムを見た後、どこまでがほんとでどこまでが脚色なのかおさらいすると面白いかと思います。
 
というところで今日はおしまい。まだ仕事は忙しいのですが、近々、現在Final直前の東西決勝を戦っているNBAとNFLの相似点について書くことを予告しておきます。

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
 MIA マイアミ・ドルフィンズ  NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
 NE ニューイングランド・ペイトリオッツ  PHI フィラデルフィア・イーグルス
 NYJ ニューヨーク・ジェッツ  WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
 CIN シンシナティ・ベンガルズ  DET デトロイト・ライオンズ
 CLE クリーブランド・ブラウンズ  GB グリーンベイ・パッカーズ
 PIT ピッツバーグ・スティーラーズ  MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
 IND インディアナポリス・コルツ  CAR カロライナ・パンサーズ
 JAX ジャクソンビル・ジャガーズ  NO ニューオリンズ・セインツ
 TEN テネシー・タイタンズ  TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
 KC カンザスシティ・チーフス  LA(STL) ロサンゼルス(セントルイス)・ラムズ
 OAK オークランド・レイダース  SF サンフランシスコ・49ers
 SD サンディエゴ・チャージャース  SEA シアトル・シーホークス

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