今回は久しぶりのNBAネタでいきます。Super Bowlが終わるとすぐNBA Allstar Weekend(それが今週末のこと)があって、さらにトレード期限が迫ってくるというようにNBAのシーズンが徐々に終盤戦に移行していきます。
先日The BirdmanことChris AndersenがCleveland Cavaliersから放出されました。正しくはCharlotte Hornetsとのドラフト2巡目と金銭の絡むトレードですが、その後Hornetsからも解雇され、15シーズン目を迎えた38歳の選手が引退の危機にさらされています。前年のNBA ChampionのCavsには、怪我で今シーズンの全休が決まったBirdmanを抱えていられる余裕がなくなり、残念ながらの放出となったようです。
Birdmanは2001年にDenver NuggetsでNBAにデビューし、2004年と2005年(この年はNew Orlins Hoernetsに所属)にはNBA Allstar前夜の、Slamdunk Contestに出場していました。動画を見ていただくとわかるのですが、粗削りの白人センターというイメージでした。
特に2005年では失敗を繰り返し、実況アナウンサーからも笑われるという痛い経験もしました。そのトラウマが尾を引いた訳ではないと思いますが、2006年から薬物禁止のかどで2シーズンを棒に振ります。
筆者がBirdmanを意識するようになったのは、薬物による出場停止が明け、Nuggetsに舞い戻った2009年ころから。入れ墨バリバリの変な選手という印象でした。といっても現在から見ればその入れ墨はまだまだかわいいものだったのですがね。
ご存知の通り、最近はこうなっています。
ビデオの通り、Birdmanがコートにいるかどうかは一目でわかります。1試合当たりの出場時間は17分程度とそこそこで、「ゴール下の番人」という役割は地味ですが、見た目で非常に存在感があるため、人気が出るのもうなづけます。
出身校を調べてみると、Blinn Collegeという聞いたこともない大学(短大らしい)。Wikipediaによると、Birdmanが同大学OBで唯一のNBA選手と書いてありますから、レベルは推して知るべしでしょう。
大学卒業後はまず中国のチームと契約し、その後メキシコのチームそして、NBA Development Leagueの「Fayetteville Patriots」を経て2001年にようやくDenver Nuggetsに入団したわけですから、相当の苦労人であることが分かります。
そして薬物による出場停止が解けた2008年はもう30歳。筆者が知った時点でもう三十路ですから、その先のキャリアは長くないものだと思っていました。
しかしBirdmanは、ReboundやBlockshotで力を発揮するベンチスターターとして重宝されて、しぶとくリーグで生き残ります。Nuggetsに移籍してから(2008–12)→Miami Heat(2013–16)→Memphis Grizzlies(2016)→Cleveland Cavaliers(2016-17)と渡り歩いて現役を続けてきました。
2016-17年シーズンは、Heatの同僚だったLeBron Jamesが率いるCavsに移籍。勝手知ったる同僚とひと花咲かせるかと思ったときに右ひざのMCLを断裂して、今期絶望。冒頭のHoernetsへのトレードにつながります(長い経歴だなあ)。
さて、そのBirdmanですが、Heat在籍当時の2013年NBA Finalで優勝メンバーに名を連ねました。この年はご存知の通り、Ray Allenが6戦目に同点Three Pointを決め、7戦目にTim Duncanが「床ドン」をしたあのFinalですね。Birdmanはこのどちらの試合にも出場していました。
長年の苦労が報われたわけで、直後にインタビューを受けるBirdmanの動画をYouTubeで見ることができます。
そして翌2013-14年シーズンに、HeatにあのGreg Odenが途中加入します。Odenについては以前ここでも書きましたが、オハイオ州立大学を経てNBAドラフトの1巡目1位で指名された花形選手。膝の怪我さえ無ければ、Bill Russellにまでなれたかもとされた逸材でした。
当時のHeatはLeBronとDwayn Wade、Chris Boshの THREE KINGSを擁していたことでチームの総年俸が上昇。リング下を守る選手は必要だけど、給与がお安くないと困るという事情を抱えていました。その事情にマッチしたのがBirdmanでありOdenだったというわけです。
実際、2人は2013-14年シーズンのRS(regular season)とPlayoffで何試合か同じ試合に出場しています。 Odenが出場したのはRSが23試合でPlayoffが3試合だったのですが、 過去ログでその全試合の経過を見た限り、 二人が同時にコートにいた時間帯はうまく見つけられませんでした。
二人ともBoshとUdonis HaslemというCenterとPower Forwardの控えという役割が重なったせいですね。Odenの代わりにBirdmanがコートに入る(またはその逆)は何回かありました。
二人が最後に同じ試合に出場したのはRSでは2014年3月26日のIndiana Pacers戦。この日OdenはHeatの一員として最後の先発を果たしますが、Birdmanとは出場時間が重なることはありませんでした。NBA Finalでも2試合(3試合目と4試合目)、出場時間は重なっていませんが同じ試合に出ていたようです。
OdenとBirdmanが戦ったNBA Finalは、ご存知の通りSan Antonio Supersの「Beautiful Bascketball」の前に完敗します。入団当時のキャリアは対照的な二人がまわりまわってチームメイトとなり、あのSpursと闘っていたんですね。
同シーズン終了後にOdenは中国リーグに旅立ちます。加入したチームは江蘇ドラゴンズ(Jiangsu Dragons)。そう、Birdmanが大学卒業後の中国時代に在籍した Jiangsu Nanjing Steel Dragonsの今の姿ですね。BirdmanがOdenを紹介したかまでは分かりませんが、これもちょっとした因縁ですね。
では二人はNBAで同じ試合で同じコートに立ったことはなかったのでしょうか。
いや、あったんです。勘のいい方はおわかりですね。
そう、それはOdenのルーキーシーズン(Odenは1年目を全休しているので2年目)に当たる2008-09年。2008年12月22日、Portland Trail Blazers@Denver Nuggetsで二人は初めて同じコートに立っています。
二人ともゴール下の選手なのでMatchupするのは当然。BirdmanがOdenにFaulしたという記録も残っています。Heat時代に同じコートに立った記録を見つけられなかった筆者としても会心の発見でした。
2008-09年シーズンのその後の試合でもマッチアップしていたり、Heat時代の慈善訪問に行ったりして、二人が同じカットに収まっている写真がありますので、Getty Imagesのサイトで「chris andersen greg oden」で検索してみてください。
Odenは既報の通り引退しましたが、Birdmanについてはまだ分かりません。もしかすると怪我を克服し、来シーズンのNBAのコートに舞い戻るかもしれません。
2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。
AFC東 | BUF | バッファロー・ビルズ | NFC東 | DAL | ダラス・カウボーイズ |
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MIA | マイアミ・ドルフィンズ | NYG | ニューヨーク・ジャイアンツ | ||
NE | ニューイングランド・ペイトリオッツ | PHI | フィラデルフィア・イーグルス | ||
NYJ | ニューヨーク・ジェッツ | WAS | ワシントン・レッドスキンズ | ||
AFC北 | BAL | ボルティモア・レイブンズ | NFC北 | CHI | シカゴ・ベアーズ |
CIN | シンシナティ・ベンガルズ | DET | デトロイト・ライオンズ | ||
CLE | クリーブランド・ブラウンズ | GB | グリーンベイ・パッカーズ | ||
PIT | ピッツバーグ・スティーラーズ | MIN | ミネソタ・バイキングス | ||
AFC南 | HOU | ヒューストン・テキサンズ | NFC南 | ATL | アトランタ・ファルコンズ |
IND | インディアナポリス・コルツ | CAR | カロライナ・パンサーズ | ||
JAX | ジャクソンビル・ジャガーズ | NO | ニューオリンズ・セインツ | ||
TEN | テネシー・タイタンズ | TB | タンパベイ・バッカニアーズ | ||
AFC西 | DEN | デンバー・ブロンコス | NFC西 | ARI | アリゾナ・カーディナルス |
KC | カンザスシティ・チーフス | LA | ロサンゼルス・ラムズ | ||
OAK | オークランド・レイダース | SF | サンフランシスコ・49ers | ||
SD | サンディエゴ・チャージャース | SEA | シアトル・シーホークス |
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