Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

久しぶりなのにNBA Finalの話、そして日本のスポーツ中継に垂れ込める暗雲

2018年06月10日 19時32分38秒 | NBA
2017-18年のNBAシーズンが終了しました。結果はご存知の通り、Golden State Warriors(GSW)の2連覇。 この4年間で4年ともFinalに出場し、うち3回を制覇しました。いわゆる「GSW王朝」の完成を見たといっても過言ではないでしょう。

2016-17年シーズン前にKevin DurantがGSWと契約した時点で、筆者にはこの展開を予想できました。なにせ2年続けてCleveland Cavaliers(Cavs)とFanalを戦ったGSWが戦力を維持しつつ、過去数回の得点王の経験を持つスコアラーDurantを手に入れたわけですから。

今シーズンはレギュラーシーズン期間に少しだけもたつき、最高勝率は逃しましたが、それも計算のうち。FinalではLeBron James一人に依存したCavsを全く寄せ付けず、スウィープでの勝利となりました。

筆者は昨日、都内の某スポーツバーに10時に集まり、Final第4戦を友人たちとリアルタイム観戦しました。しかし、盛り上がらないことこの上ない試合でした。

さすがにFanal最終戦の第4クオーターがガベージタイム(garbage time)になってはまずいでしょう。いつもなら勝負が決まった時点で空席だらけになるスタジアムですが、Clevelandの観客が忖度してくれたのか、西海岸からファンが押し寄せていたのか、最後まで空席がそれほど目立たない状態で試合が終わりました。

競った試合ではタイムアウトが連発されるため試合時間が伸びるものですが、昨日の第4戦が10時に始まった試合が12時半前には終わってしまいました。こんな状況、つまりGSW一人勝ちでいいのかと、NBAの機構に問いただしたいです。

バルセロナオリンピックのドリームチーム結成をきっかけにNBAを見始めた筆者にとって、今シーズンはもっともNBAを見ないシーズンでした。上に挙げたGSWの群を抜いた戦力に興ざめしたのが大きな理由ですが、もう一つは楽天のせいです。

楽天が日本でのNBA放映権を持った結果、WOWOWと一部のBSでしか、NBAの試合が観戦できない状態になりました。これまでずっと筆者にNBA情報を届けてくれたNHKのBSは今シーズン、全くテレビ中継がありません。これは見事な観戦環境の破壊です。

だったらRakuten TVに契約すればいいじゃないかという声もあるでしょう。実際、Finalはそうしましたよ。昨年まではNHKのBSが生放送してくれていたFinalは、Rakuten TVでしかリアルタイムでしか見られないわけですし。

その時に友人に教えてもらったのですが、これまでNHKとともに日本のNBA文化を支えてきたWOWOWも、Fanalの中継は録画によるタイムシフト放映とのこと(今日、6月10日の朝の放送だったようです)。楽天からサブライセンスしている悲しさとはいえ、これは厳しい。

NBA Finalの場合、Super Bowlに比べて日本でニュースとなりやすいため、「GSW2連覇」という情報も伝わりやすいですね。ざっくりGSWを応援するNBAファンが半分として、残り半分は第4戦で終わったFinalを、あの結果が知った状態で視聴したいでしょうか。

Rakuten TVは画質も悪いですし、コンテンツとしてもよろしくありません。第4戦の実況と解説は「見たことも聞いたこともない方たち」でした。NHKの淡々としつつも安定した中継と、WOWOWの華々しい演出を知っている身としては、酷い実況を見せられた印象です(どうやらNHKに出演していた解説者の何人かはRakuten TVに出ていたようですが)。だったら英語でいいから、コストを下げずに料金を下げて中継してほしいものです。

筆者からすれば、NBAと同じことがNFLで起ると困るわけですが(例えばSuper Bowlの中継は「××」だけしか生で見られませんみたいな)、こちらは、大本営Game Passを契約し続けるので大丈夫かなあと思っています。まあそもそも、日本でNFLの独占中継権を手に入れようなんて輩はいないでしょうからね。

これに関連して、ここ1カ月ほどアメリカンフットボール業界で話題になっている例の事件についても触れてみます。日本のアメリカンフットボールはそれほど見ない筆者ですし、ここはFantasy Footballについてのブログなので、どこまで触れたものか迷うものですが、あのプレイの悪質さにはいろいろ思うところがありますね。

特にQBを倒した後に体に捻りを加えているところは、怪我させることを意図したものでしょ。米国であれをやったら、大学生でも高校生でも一発退場ですね。いくら記者会見が立派だったとはいえ、あのプレイをしたLBを擁護する気にはとてもなりません。

そういう意味で、あの試合の審判が最初のプレイをどう見ていたのか気になります。関西学院大のコーチも、あのプレイがあった時点で試合を止めるべきだったはずです。

そもそもこの事件が話題になるまで、1週間のタイムラグがあったことについてはアメリカンフットボールの報道に携わる関係者に猛省を促してほしいです。私は某ライターの記事をきっかけにこの一件を知りましたが、本来ならあの監督に試合後に囲み取材をしている記者が(文芸春秋に音声データを流すのではなく)、自分の媒体で告発すべきだったでしょう。

監督と顔見知りだし、多分オフレコの囲み取材の話だから記事にできず(誰が書いたかすぐわかる)、あれだけの卑劣なプレイを報道しなかったわけですよね。あまつさえ、自分で報道できないから音声を別のメディアに流すなんて。

たまたまメディアではない関西学院大などの関係者が撮っていた動画が動かぬ証拠として拡散したからあれだけのニュースになったわけですが、それがなければ問題化しなかったことになります(事実、1週間はそうでしたよね)。あのプレイを見ていた記者は、それでよかったのですか。

ただのNFLファンが差し出がましいことを言うのはこれで終わりにしますが、日本のアメリカンフットボールを取り巻く環境の未熟さを感じた今回の事件でした。

最後に話を日本の米国スポーツ中継に戻しますが、今回の件で日大は読売新聞のオフィシャルスポンサーを降りるなど、メディアの露出を控える行動に出ました。

たしか日テレG+(ジータス)によるSuper Bowl生中継でもスポンサーに日大の名前があったはず。こちらも多分しばらくは自粛でしょうかね。下手をすると有力なスポンサーが一つ減り、日テレG+のNFL中継に今後大きな影響を及ぼすかもしれません。
 
もし日本テレビ系がNFL中継でビジネスを展開できないようだと、「オードリーのNFL倶楽部」にすら波及しかねません。ほんのわずかしかない日本のアメリカンフットボール中継がこれをきっかけに転機を迎えるかも。日大の事件は監督の悪質な指示にとどまらない、大きな影響を日本のスポーツ中継に及ぼすことになるかもしれません。

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
MIA マイアミ・ドルフィンズ NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
NE ニューイングランド・ペイトリオッツ PHI フィラデルフィア・イーグルス
NYJ ニューヨーク・ジェッツ WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
CIN シンシナティ・ベンガルズ DET デトロイト・ライオンズ
CLE クリーブランド・ブラウンズ GB グリーンベイ・パッカーズ
PIT ピッツバーグ・スティーラーズ MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
IND インディアナポリス・コルツ CAR カロライナ・パンサーズ
JAX ジャクソンビル・ジャガーズ NO ニューオリンズ・セインツ
TEN テネシー・タイタンズ TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
KC カンザスシティ・チーフス LAR ロサンゼルス・ラムズ
OAK オークランド・レイダース SF サンフランシスコ・49ers
LAC ロサンゼルス・チャージャース SEA シアトル・シーホークス

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