現在、All or Nothing 2nd Seasonの最終回をもう一度見ています。そう1st SeasonのARIではなく、LARを取材した方です。最終回が始まった時点ではまだ2017年シーズンの指揮を執るHCは決まっておらず、2017年1月2日に2016年シーズンのチームが解散するところから始まります。
もちろん、次のシーズンに全選手がチームに戻れるわけではありません。契約が満了し去り行く選手たちの背中には、悲哀が漂っています。
LARを去る選手の中にCase Keenumの姿もありました。控えQBとしてMINへの移籍がきまった後、彼はこう言います。「とにかくフットボールが好きだ」「1年後や2年後にどこにいるかは分からない」「毎日を大切にするよ」――。
このKeenumが2017年シーズンのMINを率いて、Super Bowl初の地元開催の目前にまで迫るとは、本人も、そして何度かシリーズに登場していたKeenum嫁のKimberlyさえも予測していなかったでしょう。
そして開かれた、1月13日の Sean McVayの就任会見。最初の挨拶の時点でそのカリスマ性が見て取れます。
最終回もほぼ終わりになってから、2016年途中でLARのHCを解雇されたJeff Fisherの姿が映ります。出身はカリフォルニア州だったはずですが、この時住んでいるのはTENのホームタウンであるナッシュビルから車で30分の郊外とのこと。HC経験が長かったこの地に腰を落ち着けていました。
驚いたのはFisherの表情が変わっていたこと。8話あるシリーズの最初のころ(つまりLA移転直後)に比べて非常に柔和になっているのが印象的でした。
こう考えるとAll or Nothing 2nd Seasonは2017年シーズンの壮大な前振りだったといってもいいでしょう。2015年シーズンのARI編の最終回は、NFC ChampionshipでCARに敗れるお話でした。
これに対しPlayoffに進出できずシーズンが早めに終わってしまったLARでは、話の展開を変えざるを得ません。2017年シーズンのLARの躍進に期待する最終回となったわけですが、これが現実の2017年の躍進につながっていました。
2017年シーズンが終わってみると、LARからCoach Of the Year(McVay)に加え、Aaron DonaldがDefensive Player Of the Yearに、Todd GurleyはOffensive Player Of the Yearに選出されていました。
Gurleyは前シーズンの不振が嘘のように復活しましたし、Donaldも申し分のない結果を残しました。攻撃陣は2016年シーズンと比べようがない得点を挙げました。
それだけではありません。上にも書いたNFC Championshipで敗れたMINの先発QBはシーズン途中からKeenumでしたし、本来の先発はSam Bradfordでした。そのMINを破ってSuper Bowlに進出し、NEを破ったPHIのQBはNick Foles。この3人が全て元LARというのも因縁深いです。
これらOBであるQBの活躍はさておき、LARの攻撃が改善したのはOLの整備にあったことは間違いありません。 Andrew Whitworth(元CIN)とJohn Sullivan(元WAS)を獲得し、2014年ドラフト全体2位のGreg Robinsonに見切りをつけるなど大改革を断行。これが結果としてJared Goffの成績安定とGurleyの爆発を生み出しました。
ただ気になるのは、LARのOLが2017年シーズン開幕時点で最高齢だったこと。2017年シーズンのOLでは、Centerのohn SullivanがFAになります。せっかく構築した強固なOLを来シーズンも維持できるのでしょうか。
振り返ると、PHIの本来のQBであるCarson Wentzにけがを負わせたのも、2016年ドラ1ドラ2対決となったLAR戦(不可抗力だったのではありますが結果的に)でした。いろんな意味で、LARが今シーズンのNFCの台風の目だったといっても過言ではありません。
来シーズンはWildcardでコロッと負けるのではなく、しっかりSuper Bowlにたどり着いてほしいものです。そのためには、申し訳ないけどJohn Fassel(All or Nothing最終回にも登場したspecial teams coordinator、2016年はFisher解雇後の代行HCも務める)は馘でしょうかね(その理由はWildcard Playoffを見ればわかりますね)。こういう穴をふさがないことには、どんなに勢いがあってもNFLでは勝てませんから。
2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。
AFC東 | BUF | バッファロー・ビルズ | NFC東 | DAL | ダラス・カウボーイズ |
---|---|---|---|---|---|
MIA | マイアミ・ドルフィンズ | NYG | ニューヨーク・ジャイアンツ | ||
NE | ニューイングランド・ペイトリオッツ | PHI | フィラデルフィア・イーグルス | ||
NYJ | ニューヨーク・ジェッツ | WAS | ワシントン・レッドスキンズ | ||
AFC北 | BAL | ボルティモア・レイブンズ | NFC北 | CHI | シカゴ・ベアーズ |
CIN | シンシナティ・ベンガルズ | DET | デトロイト・ライオンズ | ||
CLE | クリーブランド・ブラウンズ | GB | グリーンベイ・パッカーズ | ||
PIT | ピッツバーグ・スティーラーズ | MIN | ミネソタ・バイキングス | ||
AFC南 | HOU | ヒューストン・テキサンズ | NFC南 | ATL | アトランタ・ファルコンズ |
IND | インディアナポリス・コルツ | CAR | カロライナ・パンサーズ | ||
JAX | ジャクソンビル・ジャガーズ | NO | ニューオリンズ・セインツ | ||
TEN | テネシー・タイタンズ | TB | タンパベイ・バッカニアーズ | ||
AFC西 | DEN | デンバー・ブロンコス | NFC西 | ARI | アリゾナ・カーディナルス |
KC | カンザスシティ・チーフス | LAR(旧STL) | ロサンゼルス・ラムズ | ||
OAK | オークランド・レイダース | SF | サンフランシスコ・49ers | ||
LAC(旧SD) | ロサンゼルス・チャージャース | SEA | シアトル・シーホークス |
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