フェラーリ412,412スパイダー。
(1985-91)
1気筒当り412㏄。
1985年モデルではエンジンが再度、512BBと同じ内径φ82mm×行程78mmの4,943ccまで拡大された。
この排気量拡大に伴い最高出力は400GTと同じ340PSに回復し力強さと扱い易さを兼ね備えた。
またトランクスペースを嵩上げするため若干ながらボディ後端がハイデッキ化された。
内装の意匠も400iから若干変更されており、より近代的な印象を受ける。
また、ボッシュ製のABSが、フェラーリで初めて装備された。
日本にはオートマチック仕様のみ輸入された。
1989年に生産は終了し1990年以降のカタログから消えたが、
1992年に登場した全く新しい設計の456GTがその需要層を継承した。
400から基本的に同じ設計で18年間も生き永らえたのは、
他のV12とは一味異なる直線を基調としたエレガントなスタイリング、
全面上質なレザー張りの豪華なインテリア、
そしてデイトナの生産終了後フェラーリ唯一となったV型12気筒エンジンの魅力によるものであった。
デザインはピニンファリーナ。
4,810×1,800×1,315㎜
W.B2700㎜,2+2シーター
4,943㏄60°V12DOHC
NA,340PS,5速MT/3速AT
最高速255㎞/h, 1,700㎏