ティフォシモデルカー美術館

1/43フェラーリモデルカーに特化した個人コレクター美術館です
千台以上所蔵の一部、300台程を常設展示しています

フェラーリ 156/85

2021-10-11 | F-1

Ferrari 156/85

(1985年)

2位ミケーレアルボレート(伊)

―位ルネアルヌー(仏)

7位ステファンヨファンソン(瑞)

2位コンストラクター

代表マルコピィチニーニ

Tec.engハーベイ・ポスルスウェイト

1.5LV6ターボエンジン搭載の1985年のマシンから取られた。

126C4の後継モデルとして登場した156/85は、完全に新設計の車体であった。

エンジンは前年までのV6ターボの改良版であったが、吸排気には大きな変更が加えられていた。

前年までのエンジンはVバンク外側より吸気し、内側に排気されていた。

このレイアウトには、120度の広角なVバンク内側に2基のターボチャージャーを配置することで

排気バルブからターボまでの管長を短くする効果があったが、156/85用のエンジンではこの

レイアウトが逆転され、Vバンク外側に排気管とターボ、内側にインテークチャンバーが配置された。

この変更により車体後部の高さを抑えることができた他、

過給圧の増大によるターボの過熱とVバンクの内側に2個のターボが押し込められたことによる

冷却不足を抑えることもできた。

156/85と、プロストの乗るMP4/2B共にドイツのKKK社製のターボチャージャーシステムを

使用していたが、マクラーレンのパートナーであるポルシェが同国のKKKにフェラーリに加担しないで

と圧力をかけているという情報を知ったエンツォフェラーリが激怒し、

KKK製ターボの使用を即時に中止し、ターボシステム一式をアメリカのギャレット社製のものに

変更することになった。

このためエンジンには大きな仕様変更が必要となり、

ターボシステムとのマッチングには多数の障害が発生した。

その解決には当然時間が必要であったし、シーズン終了まで解消されることはなかった。

獲れると思えたチャンピオンの座はこうしてわたしの前から消えてしまった、と述べている。

コンストラクター2位(82P)、

ドライバーズタイトルは、

1位アランプロスト(73P),

2位アルボレート2勝(53P),

7位ヨハンソン0勝(26P),

1,500㏄120°V6ターボ、

950(予選),780(決勝)馬力

 


フェラーリ F187

2021-10-08 | F-1

Ferrari F187

(1987年)

7位ミケーレアルボレート(伊)

5位ゲルハルトベルガー(墺)

4位コンストラクター

代表マルコピィチニーニ

Tec.dsnグスタフブルナー

Tec.dsnジョンバーナード

Tec.engハーベイ・ポスルスウェイト

V6ターボエンジンのバンク角は前年までの120度から90度へと変更され、

シリンダーブロックの材質もアルミ合金から鋳鉄に改められた。

ポップオフバルブの装着義務化により過給圧が4バールに制限されたが、

予選では950PS、決勝では880PSを発生した。

ディフューザーの形状を優先した結果、

ギアボックスも312Tシリーズ以来使用していた横置きから縦置きに変更された。

車体は全体的に前年のF186よりも低くなり、サイドポンツーンもコンパクトになっている。

新開発のエンジンの信頼性が極めて低く、2台あわせて出走32回中19回のリタイアを喫した。

しかし、後半戦は熟成とともに成績が向上し、

ラスト2戦はベルガーが連続ポールトゥウィンで締めくくった。

コンストラクター4位(53P)、

ドライバーズタイトルは、

1位ネルソンピケ(73P),

5位ベルガー2勝(36P),

7位アルボレート0勝(17P)

1,500㏄90°V6ターボ、

6速、542㎏


フェラーリ F187/88C

2021-10-01 | F-1

Ferrari F187/88C

(1988年)

5位ミケーレアルボレート(伊)

3位ゲルハルトベルガー(墺)

2位コンストラクター

代表マルコピィチリーニ

Tec.dsnグスタフブルナー

Tec.dsnジョンバーナード

1.5リッターターボ最終年を迎えた88年、フェラーリはニューマシンを用意せず、

F187の改良版を投入した。

この年からペダル類は前車軸よりも後方に位置するというフットボックス規定が導入されたが、

前年モデルを継続的使用する場合は、この規定が適用されなかった。

バーナードは翌年の自然吸気V12エンジンとセミオートマチックギアボックスを搭載するテストカー

639の開発に専念した。

ターボへの規制が厳しくなり、過給圧が2.5バールに制限された。

総帥エンツォフェラーリの体調悪化によりチーム内が混乱し、主要技術者の離脱が相次いだ。

苦闘の中で、地元伊GPで幸運が訪れた。ベルガーとアルボレートがワンツーフィニッシュを果たした。

前月に死去したエンツォへの弔いの勝利となり、

マクラーレンのシーズン16戦全勝を阻止する1勝にもなった。

コンストラクター2位(65P)ドライバーズタトルは、

1位セナ(90P),

5位アルボレート0勝(24P),

3位ベルガー1勝(41P),

1,500㏄,90°V6ターボ ,630PS