ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

DJIフライトコントローラーの変遷・・・

2014-04-14 05:58:44 | マルチコプター
現在・・・大流行のマルチコプターに搭載されているフライトコントローラーは、
多分DJI製がその大半を占めていると思われる。

しかし国内に流通し始めた当時は、このDJIのフライトコントローラーは
ヘリ用のみで、現在のそれと比較して、少し大きなシステムだったが、
開発初期は・・・XP3.0と呼ばれていた制御装置で、それを韓国の金さんが
アジアのディストリビューターとして、拡販しようとしていた。

しかしその装置は、瑕疵やバグが多くて没に・・・。

その後、改良版のXP3.1が発売されるという連絡が金さんから入ったのは、
多分・・・1年後の事だったと思う。

その装置は、その後日本に持ち込まれて、その当時各方面で活躍していた
空撮業者数社が数社集まって性能確認を行った経緯がある。

勿論・・・日本に持ち込んだのは、金さんその人である。

その金さんから、飛ばしてみてくれ・・・と言われ、
その時集まったメンバーの中で、最初にテスト飛行を行う事になった。

その制御系が搭載された機体を実際に飛行させてみると・・・
なかなかいい感じではあったが、ある操作を複合して行った時に、
コンパスエラーが発生して特定の舵が操作不能になる事や、
操舵の際に不感帯領域がある事を確認した。

この時は、僅か数分のフライトではあったが・・・事前にチェック項目を
自分なりに準備していたので、そのルーティーンに従ってテストした結果であった。

勿論・・・それらの症状は普通に飛行させた時には発生しなかったので、
その時参集していた他のメンバーはその症状を確認出来なかった様だった。

しかしその症状は・・・金さんを経由してDJIに伝えられ、DJI側も
その症状を確認した結果、数ヶ月後にはモニター販売として、
数台のXP3.1が日本に輸入されたのである。

時を同じくして・・・弊社でも実は、同様の装置の開発を
密かにおこなっていた。

勿論・・・弊社にはそれらの制御系を1から開発する事など、
所詮無理があったので、当時ある大学の先生と共同研究と言うかたちで
開発を行う予定だったのである。

処が・・・それを行う為には、当然それなりの開発費が必要となるので、
補助金をあてにして事を進める事にしたのだが・・・その時の審査官には
弊社が行ったプレゼンの意図が伝わらず・・・敢無く却下。

その原因は、私のプレゼン能力の無さが1番大きかった訳だが、
その当時はDJIと同じ事をしようとしていた弊社でも、現在の様な制御系の
普及状況を想像出来なかったのだから、無理もなかったのかもしれない。

そんな資金調達がとん挫していたタイミングで、金さんが日本に制御装置を
売り込みに来た・・・と言う訳である・・・続く。