性善説
私たちは、クライエントに対しては必ず「性善説」を前提にしてカウンセリングを行います。それでないと「信頼関係」は生まれてきません。たとえ「うそ」があっても、それは「こころの傷」が言わせているとして捉えます。嘘を付かなければならない「心の叫び」が潜んでいます。嘘の奥に隠された真実を聴き、受け止める事が必要です。もともと「性悪」の人間など、居ないと思います。生活環境の中で、生きていくために、傷付かないようにするために、身につけてしまった「性格」と言ってもいいかもしれません。
性善説の裏に
悩みを抱えて来られるクライエントは、特に「性善」です。真面目故に、傷つき、裏切られ、苦しみ、悲しみ、悩みます。「相手を傷付ける位ならば、自分が傷つく方がいい。」と思うぐらいの人たちです。優しすぎる位です。優しさ故に、傷つき易いのです。少しぐらい、自分の為にわがままを言っていいいのですが?難しいのが現実です。いっぱい裏切られ、騙され、傷ついています。傷ついても、傷ついても、相手に嫌われないように「いい人」を演じ続けます。とても悲しいことです。しかしながら、これだけ傷つき苦しんでいる人が、本人も気づいていなところで、人を裏切り、傷つけている事に、気づいていない時があります。これもひとえに、今までに傷つきすぎたのです。真面目に頑張った分だけ、その反動が現れます。特に、その人にとって優しいく接してくれる人に対して、嘘を付いたり、裏切ったりします。「自分にとって、怖い人、ひけめを感じる人、委縮する人」には、一生懸命嫌われないように尽くします。約束事にも一生懸命守ります。自分の事を犠牲にしてでも!傍目から見ても、大変なぐらいに!ところが「自分にとって優しい人、許してくれる人、かばってくれる人、守ってくれる人」には、わがままです。約束も平気で破ります。「許してくれる」と、甘えています。「仏の顔も二度三度」です。初めは許してくれて、大目に見てくれても、優しい人も人間です。裏切られれば傷つきます。その人の事を信用しなくなります。そして相手にしなくなります。
裏切らない
私たちは、知らない間に「敵」を作り出しています。カウンセリングの中でも起きます。クライエントとの間で、「約束事」を決める事があります。シッカリ守るクライエントの方が大多数ですが、ときに約束を破るクライエントが居られます。電話一本、メール一本入れるだけで、事情が分かり、その前後策が、クライエントと共に打てるのですが(気持ちよく)、勝手に自分に都合の良い解釈をして、約束事を破ります。私たちは、「約束事」をその人が破っても、一切責めません。その人たちの「自己責任」「自己成長」を願っていますので、その人の判断を重要視します。約束を破ったことを伝えると、もともと善良な人ですから「謝り」行動を変化させていかれますが、この状態では成長がありません。自分で気づいて、行動を起こし、責任を取る事が大切なのです。約束を破ったままでしたら、今度何かあった時に、カウンセリングに来ずらくなります。もともと人は「善人」です。約束を破るから、「ルール」が必要になります。「ルール」があるから、生き辛くなります。この悪循環を断ち切りませんか!信用してくれる人を「裏切らない」!実行しましょう!